窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「アリバイ崩し承ります」最終回「多すぎる証人のアリバイ」

出演(ゲスト)

  • 德光和夫(渡海一成、雄馬の父)
  • 西田尚美(藤枝ミホ、渡海一成の秘書)

概要

名越徹の焼死死体が発見された。名越は国会議員秘書であり、その議員とは渡海一成、つまり雄馬の父だった。捜査一課の面々は張り切るが、そこへ藤枝ミホから「犯人は渡海先生なのではないか」との情報が寄せられる。渡海先生は、これまでずっと地盤は息子の雄馬に譲るつもりでいたが、最近になって急に名越に譲ると言い出した。それは、何か名越に弱みを握られたからなのではないかと。

死亡推定時刻は渡海一成はパーティーの真っ最中。300人の来場者がいた。ただしその中に一人だけ後援会のメンバーでない人がおり、訪ねてみるとその人も殺されていた。名越殺しに関して何か事情を知っていて、口封じのために殺されたのだろうと思われる。連続殺人事件に動揺の色を隠せない……

雑感(ネタバレあり)

アリバイ崩しというのは、様々な状況証拠から、犯人はこの人しかあり得ないと思われるのに、その人に鉄壁のアリバイが存在する場合にはじめて「アリバイにトリックがあるのでは?」と考えるものだ。たいした根拠もなく犯人を決めつけ、しかもちゃんとアリバイがあるのに「このアリバイを崩さなくては」などと言い出すのは滑稽である。時乃が「私は渡海先生が犯人だとは思えないんですよねー」と不貞腐れるのは当然である。

ただし雄馬が「親父が犯人だとでも言うのか!?」と食って掛かるのも違うと思う。不愉快なのはわかるけど、犯人ではないと信じているなら、なおさら徹底的に調査をして、犯人でないことを証明すればいいだけのこと。少しでも怪しいと思った人は疑うのが刑事の仕事ではないか。このドラマでこういう突っ込みはしてはいけないのかも知れないが、せっかくのトリック崩しを際立たせるためにも、もう少し真面目に仕事をしてもらいたいと思った。

最終回だが、時乃に何か秘密があったとかいうこともなく、察時が検察庁に戻るということもなく、雄馬と時乃が婚約するということもなかった。村木キャサリンをはじめ、過去のゲストの誰かが再登場することもなかった。何の変化もない平板な最終回であった。

シーズン2があるなら見てみたい(SP版や劇場版はいらない)。


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(2020/3/16 記)