【おすすめ映画紹介&レビュー】誰もが知る名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985)』

金曜ロードショーにて、誰もが知るあの名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズが一挙放送されていますね。

筆者も久しぶりに観賞したのですが、この映画は本当に見れば見るほど、こんなところにまで伏線が張ってあったのか・・・と新しい部分に気付かされます。

誰もが知るこの名作ですが、今回はそんな『バック・トゥ・ザ・フューチャー』その1作目について、隠された伏線に注目しながら、ネタバレなしの紹介と、ネタバレありのレビューをしていきたいと思います!

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映画紹介(ネタバレなし)

あらすじ

主人公のマーティ・マクフライ(マイケル・J・フォックス)は、ミュージシャンになる夢を持ちながらも、自分の才能を信じることができず、オーディションテープをレコード会社に送る勇気が持てずにいた。

ある日マーティは、知り合いで友人の科学者エメット・ブラウン博士、通称ドク(クリストファー・ロイド)に誘われ、彼が乗用車デロリアンを改造し開発したというタイムマシンの実験を手伝う。

見守るドクとマーティの目の前で、デロリアンは時間を超え、見事タイムスリップに成功する。

だがその直後、突如リビアの過激派集団が現れ、ドクが銃で撃たれてしまう。
ドクはタイムマシンの燃料であるプルトニウムを、詐欺まがいの危険な方法で入手していたのだ。

続いて銃を向けられたマーティは、必死でデロリアンに乗り込み、彼らの手から逃れようとするが、混乱の中、デロリアンのタイムマシン機能が発動してしまう。

予期せずタイムトラベルに巻き込まれてしまったマーティ。
帰りの燃料となるプルトニウムもなく、マーティは途方に暮れながらも、何とか元居た時代へ戻るため、30年前の世界に足を踏み出すのだった。

見どころ

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、あのスティーブン・スピルバーグを製作総指揮に据え、後に『フォレスト・ガンプ/一期一会』等の名作にて、その地位を盤石なものする名監督ロバート・ゼメキスがメガホンをとった、1985年に発表されたSF超大作です。

ちなみに、同監督の作品である『キャスト・アウェイ』のレビュー記事もありますので、よければご覧ください!

さて、すでに紹介する必要のないくらい、誰もが知る稀代の名作である『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ですが、もし初めてこの作品を観賞するなら、おすすめポイントはなんといってもスタイリッシュな”カッコよさ”を追求した、そのストーリーやアクションの爽快さです!

こちらはタイムマシンのデロリアン。扉の開閉する音がいちいちカッコいい!

マーティはスケボーが得意。颯爽と乗りこなす。

ギターと歌も得意。

とにもかくにもマーティがカッコいい!

しかも彼が何か特別な人間であるから、というわけではなく、あくまでマーティはスケボーと音楽の好きな平凡な少年として描かれます。

その彼が、持ち前の機転や行動力を武器に、過去の世界で大活躍するその展開は、観る人が非常に共感しやすく、痛快さを感じられるものとなっています。

また、初めてこの作品を観る人なら、純粋にその展開にドキドキハラハラしながらストーリーを楽しむことができますが、なんといってもそれだけで終わらせないのが名作の魅力。

本作ではストーリー中、主人公のマーティがタイムトラベルに巻き込まれ、そこで様々な出来事に遭遇。
そしてタイムトラベル物には付き物である、タイムパラドックス(時間軸の矛盾点)と向き合っていくことになります。

その為、一度映画を観賞して結末を知り、その登場人物たちの過去での行動や選択の結果によって起きる、未来での出来事や、歴史の改変を知った状態でこの作品をもう一度観ると「ああ、これがあの瞬間に繋がっていたのか!」と、初観賞時とは全く異なる面白さを発見することができます。

更には、登場人物の何気ないしぐさや、背景、小道具などの細部までもが本当に作りこまれているのも本作の魅力の一つ。冒頭でも書きましたが、何度観ても「こんなところにこんなものがあったのか!」と、観るたびに新しい発見ができること請け合いです。

以上、おすすめ映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の紹介でした!

この先は、実際に作品を観た人向けの、ネタバレ込みのレビューとなりますので、未視聴の方はご注意ください。

 

レビュー(ネタバレあり)

筆者が本作品を観て最も感嘆したのは、登場人物たちの言葉選び、そのセンスです。

元々、欧米特有のブラックジョークであったり、ウィットに富んだ独特な言葉回しが筆者は大好物なのですが、バック・トゥ・ザ・フューチャーではそのセンスに光る台詞の数々が、SFファンタジーの王道を行く展開、爽快なアクションと絡み合って、最高のエンターテインメント性を生み出しています。

そんな珠玉のセリフの数々の中でも、筆者が最も特筆したい「History is gonna change.」というマーティの一言について、物語の中核となっていく『タイムパラドックス』に注目しながら、振り返っていきたいと思います。

「History is gonna change.」

今作品のストーリーの中心は、過去に戻ってしまったマーティが、タイムパラドックスによる危機を回避しながら、現代への帰還を果たす、という部分になるのですが、その中でマーティは大きな『副産物』ともいえる歴史の改変を行います。

その伏線となっているのがこちらのシーン。

地上波放送では吹き替え版が流れるため気づかないのですが、このシーンは字幕版で観るともう少し深い意味合いに聞こえます。

先生の「マクフライ家の人間は代々落ちこぼれだ」というセリフですが、元々の言葉は「No McFly ever amounted to anything in the history of Hill Valley.」
これは直訳すると、「ヒルバレーの歴史において、マクフライ家の者でひとかどの人物になったやつはいない」となります。

それに対するマーティの「僕が変えて見せます」というセリフですが、こちらの元々の言葉は「History is gonna change.」
直訳すると「歴史は変わりますよ」という意味で、この時のマーティとしては、字幕版の文字通り、僕が(将来的に)変えてやるよ!という気持ちで発した台詞なのでしょうが、この先の展開を知っている人から見ると、この言葉の意味するところは少々変わってきます。

実際、2回目の観賞時にこのセリフを聞いた時は鳥肌が立ちました(笑)

 

続いては、夢をあきらめようとするマーティに、ジェニファーがドクの口癖を思い出させるシーン。

このドクの口癖が、過去に大きな影響を与え、ある改変を起こすことになります。

 

こちらは、過去に戻ったマーティを見たマーティの祖父が、マーティの母であるロレインに向けて放つ一言。

なんというブラックジョーク(笑)
こういうセンスが大好きです。

 

そしてマーティは過去の世界のドクと出会います。

ドクはマーティに、未来を改変するようなことはするな、と言い聞かせます。

 

父と母の出会いを邪魔してしまったマーティは、タイムパラドックスによる自身の消滅を防ぐため、父ジョージにロレインを口説くよう説得します。

このシーンで再び登場するのがこのセリフ。
ジョージの心に深く刻まれることとなります。

 

こちらはまたまたブラックジョークシリーズ。

母から教えられた倫理観にしたがって、お酒とタバコを注意したマーティに対して、後にマーティの母となるロレインからこの一言。

 

そしてマーティは、消滅の危機を無事回避。
ジョージはビフを殴り飛ばし、ロレインと結ばれます。
しかしそのことを報告すると、ドクはこの反応。

なにか大きな改変が起こってしまう可能性に気づいたドクですが、とにかくマーティの消滅は回避された、とタイムマシンの作動を優先させます。

 

結果、タイムマシンは無事作動し、元の時代へと帰り着いたマーフィ。
しかしドクの予想通り、未来では大きな改変が起きていました。

過去にマーティより伝えられたドクの口癖を実行に移したジョージは、見事に“ひとかどの人物”となっていました。

ここで思い出すのが冒頭のセリフ。
マーティは、先生に言った「History is gonna change.(歴史は変わりますよ)」という言葉を、将来ではなく過去の歴史を変えることで実現して見せたのです。

 

以上が、バック・トゥ・ザ・フューチャーにおいて筆者が最も好きなセリフ、「History is gonna change.」についての考察でした。

ここからはおまけとして、映画内に隠された気付きにくい伏線について、いくつか抜粋してご紹介します。

隠された伏線を紹介

最初に紹介するのは、冒頭にてドクの家の時計がたくさん映し出されるシーン。
この中に実は、映画のクライマックスでのワンシーンを再現した時計があります。

 

続いて映されるのがこの記事。
「Brown estate sold to developers.」とあるので、後のドクのセリフと合わせて、ドクがタイムマシンの開発にどれほどの私財を投げ打ったのかがうかがえます。

 

こちらはマーティの部屋の様子。
後のシーンでマーティの好物とわかる「フリーペプシ」がしっかり置いてあります。

「タブ(コカ・コーラ社製の炭酸ドリンク)」が「タブ(請求書)」、「フリー(砂糖抜き)」が「フリー(無料)」と間違えられてしまう、ジェネレーションギャップギャグが秀逸。

 

こちらはドクがタイムマシンの実験を行う場所。
当初は「ツイン・パインズ・モール」となっているこの場所だが、マーティが過去で起こしたある行動によって・・・

自慢の2本松の1本をデロリアンでなぎ倒してしまったがために、未来に戻るとこの場所は「ローン・パイン・モール」になっています。

 

こちらは伏線ではありませんが、マーティがドクの上着に手紙を入れるシーン。
ドクが警官に、実験の許可証を出すよう求められますが、後ろをよく見ると何やら財布から取り出す様子が・・・。
世間ではこれを「ワ〇ロ」と呼びます。

 

続いてはマーティが過去のダンスパーティでギターを披露するシーン。
マーティが演奏するのは、チャック・ベリーの「ジョニー・B・グッド」
これを聴いたマービン・ベリーが、いとこのチャック・ベリーに未来の自分が作る曲を聴かせる、というタイムパラドックスジョーク。

 

最後はこちら。
これは改変前の未来での時計台のシーン。

しかし過去のこのシーンで、ドクが足場を崩してしまいます。

すると改変後の時計台のシーンでは、しっかり崩れた跡があります。細かい!

 

本作品にはこの他にも本当にたくさんの伏線や、細かい描写の数々が隠されています。

複数回観賞される際は、是非探してみてはいかがでしょうか!

おわりに

いかがでしたでしょうか?

今回は、誰もが知る名作「バック・トゥ・ザ・フューチャー」について、紹介とレビューをさせていただきました。

1作目だけの紹介をさせていただきましたが、次回作である「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」、そして「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」を観た上で今作品を観ると、更にさらに楽しめるポイントが出てきます。

本当に何度でも楽しめる”スルメ映画”となっているので、一度観たことのある方も、ぜひもう一度、ご覧になってみてくださいね!

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この記事を書いた人
りょん

関西生まれ関西育ちのゲーム大好き自由人。
ボタンがあったら押してみるタイプ。
好きなジャンルはホラー/RPG/戦略シミュレーション/謎解き系アドベンチャー。
映画、小説も好き。特に海外ファンタジー。

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