スキップしてメイン コンテンツに移動

サイバーエージェント、AbemaTVの動向は?


企業概要



株価



事業セグメント


主な事業と売上比率は以下である。

サイバーエージェント、決算資料より
セグメント別の売上比率

営業利益


また各セグメントの営業利益は以下のようになっている。広告・ゲームが安定的に利益を出している一方で、メディア事業が赤字。

単位:億円

サイバーエージェントの財務分析


売上高と営業利益、純利益


売上は4530億円で順調に伸びている。営業利益、純利益は年々減少。これはメディア事業の影響と考えられる。インターネット広告事業とゲーム事業はそれぞれ営業利益率が10%と13%である。

単位:百万円

キャッシュフロー


キャッシュフローのグラフに注目すると継続的に投資を行っており、投資フェーズであることが読み取れる。しかし、思うように営業キャッシュフローが伸びておらず、フリーキャッシュフローのマイナスにつながっている。メディア事業の利益が思うように伸びていない。2018年の財務キャッシュフローの急激な増加は、CBを発行したことによるもの。


メディア事業(Abema TV)


サイバーエージェントの注力事業であるメディア事業およびAbema TVについて詳しく見てみたい。以下はメディア事業の売上と営業利益である。Abema TVにより売上は伸長も、先行投資による大幅な赤字。


Abema TVの戦略とポジショニング



ユーザー数:4500万ダウンロードも、有料会員は1.1%の51万人と伸び悩み。



収益モデル「広告」:Abema TV内で流れる企業広告


以下が広告商品のラインナップである。最低価格は500万円、インターネットTVという特性を生かし、年齢・地域などターゲットを細かく設定できる。

 

収益モデル「課金」:ユーザーによるプレミアム課金


月額960円で無料ユーザー対象外のコンテンツ視聴を行える。また、その他のプレミアムユーザー機能についても以下の動画を参照。



今後のメディア事業見通し


Abemaは開局から3年になり、知名度・ユーザー数ともに鰻のぼりなのは間違いない。Youtubeなどが主要な流入チャネルとなり、今後もDL数を伸ばしていくだろう。その一方で、事業の黒字化が期待される。後ほども説明するが、同社は2018年に大型の資金調達を行っている。その大部分がAbemaの成長投資に使われているが、その投資をうまく回収できていないことはグラフからも読み取れる。

広告


インターネット広告市場は年々増加しており、追い風になると見込む。また、若年層に幅広く支持されるメディアであることやターゲットに応じて広告を打てることから付加価値は高い。広告が収益の柱になることは間違いない。あとはどれだけ費用対効果を上げられるか。

矢野経済研究所、プレスリリースより

課金


有料ユーザーは全体の1.1%と非常に少ない。AbemaTVはフリーミアムだが、フリーミアムが利益を出すには一般的にユーザーの5%の課金が必要になると言われている。今後はこの残りの3.9%を埋める施策が必要になる。その施策として最も考えられるのは、無料機能の縮小だろう。お使いの方はわかるように、無料ユーザーでもかなりの動画コンテンツにアクセスできる。比較的使用率の高い既存の非課金ユーザーを、どううまく取り込めるかが鍵になる。大部分のユーザーが若年層であるため、課金に高い障壁を伴う可能性は大いにあり得る。

周辺事業


周辺事業として様々な取り組みを模索中。以下はその事例。


コメント

このブログの人気の投稿