サマリー
- 2018年度はファミリーマートを子会社化し、純利益などで業界2位
- 非資源(金属やエネルギー以外)での利益が多い
- 非資源率が高い企業は収益力で劣る傾向にあるが、伊藤忠の純利益はトップの三菱に匹敵する。
会社概要
株価
事業セグメント
各セグメント純利益
繊維 298億円
機械 476億円
金属 792億円
エネルギー 806億円
食料 2079億円
住生活 629億円
情報・金融 684億円
非資源比率が77%
- ファミリーマート子会社化による収益増
- 純利益は業界2位
- 子会社の影響で利益率が減少
単位:百万円
- 自己資本比率は28~30%
- 有利子負債の増加に伴い、DEレシオが悪化
- 手元流動性比率が低下
- 当面の大型投資はなさそう
利益構造分析
利益構造は良好、損益分岐点売上比率は69%
競合比較
純利益比較
非資源化率の高い2社(住友・丸紅)は純利益で他社に劣る傾向だが、伊藤忠は三菱に次ぐ2位。
非資源化率比較
業界として二分されるようだ。三菱・物産は資源で稼ぎ、他は非資源で稼いでいる。伊藤忠は、非資源化が進んでいる。
各社の事業セグメント別の利益比率
伊藤忠 → 食料
三菱、物産 → 金属
丸紅 → 機械・インフラ
住友 → 機械・インフラ
(そろそろ2019年決算が出てくるので、変化率を分析して、各社がどこに力を入れようとしているかを見てみます)
今後の見通し
五大商社の中では、最も有望な企業だ。ESGの観点から今後エネルギー・金属事業は縮小することが考えられるが、食料・機械・住生活・金融などの非資源でバランス良く利益を確保している伊藤忠は、そうした外部環境に影響される可能性が少ない。今後は、既存事業でどう利益を拡大していけるかが鍵と考えられる。財務を見ると、当面の大型投資は難しいため、選択と集中で投資の効率化、事業売却によるキャッシュインを図っていきたい。
第8カンパニーで閉塞感脱却
伊藤忠は昨年8月に第8カンパニーと名付ける新組織を結成。ファミリーマートや日本アクセス、ポケットカードを移管し、純利益を300億円程度にする見通し。新たな核に。(日経新聞より抜粋)
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