menu

ローラン・ボックの未確認動画(2024/4/27更新)

  1.  前の記事◀ 
  2.    
  3.  ▶次の記事 

■Roland Bock vs. XXX(1)

 ネットで見つけたローラン・ボックの試合ビデオ。対戦相手がわからなかったので、動画をドイツのプロレスファン・コミュニティに送って、対戦相手が誰なのかを検討してもらいました。多くの人に見ていただきましたが、古いビデオなので、なかなか選手名を特定するのは難しいようでした。しかし、回答が2件ほどありました。

 XXX(1)のローラン・ボックの対戦相手は、「ジャック・ローランズ(Jack Rowlands)」ということです。確信があるような断定的な回答でした。全く知らないレスラーでしたので、早速検索してみると、なるほど顔や雰囲気、別の試合映像などと比較検討すると間違いなさそうです。

■ジャック・ローランズ(Jack Rowlands)
Bock Video
https://www.youtube.com/watch?v=941-UXHOW-oより

 さて、ジャック・ローランズとはどのようなレスラーなのでしょうか?

 検索しても情報は少なめでしたが、1960年代後半から1970年代に主にイギリスで、プロレスラーとして活躍していた選手のようです。別名「ボー・ジャック(Beau Jack)」。マンチェスターでプロレスの訓練を受け、ランカシャー南部、ヨークシャーの独立系プロモーションでプロレスのリングに上がっていたそうです。

■ジャック・ローランズ(Jack Rowlands)
Bock Video
https://www.youtube.com/watch?v=941-UXHOW-oより

 ジャック・ローランズが、1974年9月~10月にかけてドイツのグストル・カイザー(Gustl Kaiser)が主催するIBV(ドイツ国際プロレス協会)のリングに上がっているリーフレットが残されていました。トーナメントの参加メンバーにローラン・ボックの名前もあります。ボックがカイザーのプロモーションに参戦したのは非常に短期間だったことから、このXXX(1)のビデオのローラン・ボックの対戦相手がジャック・ローランズだとすれば、このビデオは1974年のものだと思われます。

■1974年7月27日 IBV主催大会
Bock Video
 

 ジャック・ローランズの試合映像は、Youtubeにジャイアント・ヘイスタックス(Giant Haystacks)戦、ジョニー・キンケイド(Johnny Kincaid)戦、などいくつか残っていました。

■Giant Haystacks vs Beau Jack Rowlands

■Beau Jack Rowlands vs Johnny Kincaid

-----------------------

 そして、XXX(2)のローラン・ボックの対戦相手は、「ジョニー・エル・コルソ(Donjoni El Corso)」という回答をもらいました。

■Roland Bock vs. XXX(2)

 ジョニー・エル・コルソは、スペイン・バルセロナ生まれ。体重121kgの巨漢プロレスラーで、リングに上がっていたのは約8年間という短い期間でした。1975年にドイツのプロモーションで闘ったポスターが残っています。ローラン・ボックと対戦しているビデオは、1974~1975年頃の試合だと思われます。エル・コルソはその頃、ドイツのマットに上がっていたようです。1975年のポスターにローラン・ボックの名前はありませんが、同時期にボックと対戦していたことは十分考えられます。

■ローラン・ボックの顔面を踏みつける
Bock Video
 

■ジョニー・エル・コルソ(Donjoni El Corso)
Bock Video
https://www.facebook.com/profile.php?id=100069852908978より

■1975年10月11日
Bock Video
https://www.facebook.com/profile.php?id=100069852908978より

 ローラン・ボックとの対戦映像は、エル・コルソの若い頃の写真とイメージが重なります。キャリア後期は髭を生やしていて、デビュー当時の写真と比べると、ちょっと違った風貌です。ネットで見つけた集合写真で、ミッシェル・ナドール(右から5人目)やジーン・ブレストン(右端)と一緒に写っているものがありました。彼らはローラン・ボックと一緒に仕事をした仲間です。エル・コルソは右から2番目、小さく写っているヒゲのおじさんです。この写真は、エル・コルソのキャリア後期のものです。

■エル・コルソを含む集合写真
Bock Video
https://www.facebook.com/profile.php?id=100069852908978より

 エル・コルソはレスラーだった期間が短いからなのか、動画を検索すると、1試合だけしか発見できませんでした。クラウス・カウロフとタッグチームを組んで、チャーリー・ベルハルスト組と闘っている1980年頃の試合です。ただ、画質が悪くて何が何だかわかりませんけど。

■Kauroff, Johnny el Corso vs Achim Chall, Charley Verhulst

 ということで、顔や動きが似ている、ボックと同じ時期に同じプロモーションのトーナメントに出場していた、などの状況証拠から、ドイツのプロレスマニアからいただいたコメントを信頼して、Youtube動画のタイトルと概要を修正しました。

  1.  前の記事◀ 
  2.    
  3.  ▶次の記事 

 


プロレスランキング

新着情報

2024/04/27
ローラン・ボックの未確認動画
2024/04/22
映画「アイアンクロー」
2024/04/20
猪木vs.デートリッヒ
2024/04/08
BILD紙(2021年)ローラン・ボック記事
2024/04/06
自伝「BOCK!」Youtube朗読動画
2024/03/28
オレの激闘ベスト5「木村健悟編」
2024/03/25
前田日明のNHK電話相談
(天然素材NHK)
2024/03/24
藤原喜明の萌えコスチューム
(天然素材NHK)
2024/03/22
Power Wrestlig誌アンドレ没後30年追悼
2024/03/09
格闘家・木村健吾!
2024/03/06
1996年発刊「闘魂伝説の完全記録」
2024/02/25
アントニオ猪木を探して
2024/02/24
アリ直筆の猪木への結婚式招待状
2024/02/23
チャンピオンベルトと闘魂ガウン
2024/02/22
猪木とゴッチ「卍固め」連続写真
2024/02/21
日本プロレス時代/友とライバル達
2024/02/20
猪木寛至のプライベートショット
2024/02/04
完全再現!アントニオ猪木展
2024/01/28
「評伝 モハメド・アリ」を読む
2024/01/23
猪木インドネシア遠征 1978年1月
2023/12/27
ビッグバン・ベイダー誕生の一夜
2023/11/30
ローラン・ボック自伝「BOCK」
2023/10/22
ドイツ専門誌にテリー・ファンク追悼特集
2023/10/12
ミック博士の昭和プロレスマガジン第61号
2023/09/27
「新・燃えよ闘魂」アントニオ猪木自伝
2023/09/20
イラストレイテッド誌の2023年12月号
2023/07/07
アントニオ猪木 むかし話
2023/06/26
ChatGPTが語る「猪木vsアリ」戦の真実?
2023/06/15
アンドレ・ザ・ジャイアントのドキュメンタリー番組
2023/06/10
サムライチャンネル開局当時の『神』番組
2023/06/05
昭和プロレス中継・CSレトロ番組
2023/03/15
イラストレイテッド誌に猪木追悼記事・第三弾
2023/03/05
猪木のレアな「田子作スタイル」
2023/03/03
『猪木-猪木』状態・・・巌流島
2022/12/20
ドイツのプロレス誌にも猪木氏の訃報
2022/12/18
イラストレイテッド誌・猪木追悼第二弾
2022/12/16
プロレスリング・イラストレイテッド誌に猪木追悼コラム
2022/12/14
ロサンゼルスタイムズにも猪木氏の訃報
2022/12/12
ニューヨークタイムズに猪木氏の訃報
2022/10/26
「さらば闘魂 1,2,3,ダーっ」スポーツ報知
2022/10/23
「朝読毎」一般紙の猪木訃報
2022/10/22
「猪木 別れても好きな人」東スポ
2022/10/21
「猪木、燃え尽きる」ニッカン
2022/10/20
「燃える闘魂猪木死す」サンスポ
2022/10/19
「猪木死すとも闘魂は死せず」デイリー
2022/10/18
「猪木死すとも闘魂は死なず」スポニチ
2022/10/17
「燃える闘魂力尽く」東京スポーツ
2022/10/01
この道を行けば
2022/08/26
夢のオールスター戦 I編集長喫茶店トーク
2022/06/26
猪木vsアリ I編集長喫茶店トーク
2022/06/01
全盛期の馬場vsアンドレ
2022/05/13
坂口、沖縄の悲しみの海に沈んだーっ!
2022/05/09
藤波辰巳、日本プロレス入門秘話
2022/03/17
ブログ「ドラゴン藤波 全試合」の紹介
2022/01/23
1977年1月、スタン・ハンセン新日マット初登場
2021/11/22
NWFは実質的に崩壊していた?(井上義啓)
2021/10/29
取材拒否をくらった第一号は私(井上義啓)ですよ!
2021/10/16
I編集長が名勝負の定説に異論を唱える!
2021/10/10
ルー・テーズ、世界チャンピオンの矜持
2021/10/05
新日本プロレス・第2回ワールドリーグ戦
2021/09/24
「タイガー・ジョギンダー・シン」
2021/09/18
ロシモフを「バケモノ」扱いしたことが間違いですよ。
2021/09/15
「業界の掟を破った猪木。そこが凄いところですよ」
2021/08/29

 お問い合わせは掲示板メールでどうぞ。

 プロレス雑誌の表紙集のギャラリーページも見てね。

 ツイッター twitter も見てね。

これまでの更新記事はココをクリック

サイト内検索ボックス

「いいね!」

Favorite Cafe 喫茶店トーク

I編集長・喫茶店トーク

 

 

 

inserted by FC2 system