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甘露インディゴ

甘露インディゴ

2021.01.30
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カテゴリ:General
今一緒に仕事をしている子、デカい。小山(こやま)のようにデカい。で、最近髪を肩の長さにまで切ったんだけれど、結った髪を下ろすとまるで下っ端の相撲とりの様相なのだ。だから海馬の山。

性格的にわたしのキラいなタイプの子だから↑のようなイヂワルな事を言っている。今のわたしには、はけ口が必要なのだ、ここのような。

なにがキラいって、言動が正直じゃないところ、繊細さに欠けるところ、女をすでに捨ててしまっているところなどがわたしの神経を始終逆なでしているのだと思う。

超お喋りで声がデカく、笑わせたら100mくらい離れたところからも聞こえるくらいの「耳をつんざく」笑い声をしている。だが目が笑ってない。そしてスキャナーのように目がさっと頭から爪先まで走り、そこから得た情報で「あんた、先入観いっぱいの評価したでしょ、今」という行為がとても多いのだ。

もちろんうなぎのように捕まえどころがないほど「常識的な処世術」には長けているから、相手が聞いたら喜ぶようなコメントはスルスルっと口先を滑って出てくる。こういう嘘くささがまたわたしは死ぬほどキラいだ。

自分はもうこの仕事に就いて何年にもなる、というのが海馬の山の常套句。聞いてて「だから?」とわたしなんかは思うが、最近仕事をし始めた新人が海馬に十分な敬意を表さなかったら...ををを、怖いよ〜。実に巧妙な話術で「あの人ってわたしが依頼してもこれをやりたがらなかった」「あんな事を言った」「こんな事もやった」とあちこちで言いふれてまわり、確実に多くの人の耳に入るようにしている。こういうbitchなやり方も、当然大キラい。

「仕事の時には集中力がある」と言えば聞こえがいいが...。先日、90何歳の超高齢の女性が床で転倒、とにかく痛がっていてわたし達が部屋に入った途端に「何でもいいから痛み止めよこせ」とどなって要求したのが海馬の気に食わなかった。瞬時に彼女の気分が変わり、対応がとてもキビシいものになったのが感じられる。それでももし骨折でもしていたら痛み止めがいるではないか。だからわたしはひざまづいておばあちゃんの脈を取ろうとした、その時...。

パシッ!

わたしは一瞬「え?あんた、今まさかわたしの手を叩いたりせんやったよね...」と、今起きたことが瞬時には認められないショック状態に陥った。海馬は、気に食わない老女には、たとえ他人からでも「この女に同情の念を与えられることは赦せない!」と、知ってか知らずか、その静なる怒りを通すために「普段彼女に対して歯向かわない=どういう風に扱っても許される」とわたしに対して傲慢なタカをくくり、まるで何も分からない幼児を扱うように感情の礫をわたしに投げつけた。

これで海馬に対するわたしの「レッテル」は確固としたものになる。「わたし、あんたの事死ぬほどキライだわ。」以来わたしはあらゆる口実や手段を以って海馬の山と接触しないようにしている。

この世でわたしが海馬の山をこれだけ嫌ってるなんて、Hughしか知らない。表面は大人の仮面をかぶり、ただのフツーの同僚として付き合っているから。

海馬は背は170cmくらいだろうか。でも体重はおそらく3桁に届くかどうか、という辺りを彷徨っていると思われる。今年の10月かな、でとうとう三十路だ。彼氏は当然いない。だって見かけが「ほえーほえーほえー」なんだもんなあ。首がないのだ。頭からそのまま同じ太さで肩までズドン、な体型。女らしさをアピールするために髪を伸ばしているが、それを下ろすたびにわたしの目には「下っ端の相撲取さん?」というイメージでしか映らない。

「もう最後のセックスしてから1年半くらい経つから、そろそろまた欲しいのよね」と聞きたくもない個人事情を聞かすから、じゃあみんなが使っているデートアプリ使ってみたら?と聞くと、そういう類いの話しに付き合ってもらえたのがうれしいのか、極端にはしゃいだ感じで、でも「そういうのはイヤなの」と一蹴する。デートレイプとかが怖い、とか、変なやつばっかりが登録してそうだ、というのが理由だが、「もし誰も私を選んでくれなかったら」というところが海馬の本音だろう。

アプリの使い方の妙意を伝授させるべく、同じステーションの若いオフィサーでデートの達人というような女の子や、他の「恋人募集中」の男性オフィサーも巻き込んで海馬にアプリ登録するようにけしかけるが、他人が気にしてくれてるうれしさを声高に表しながら依然「そういう事はしない」と譲らない。

そのうち、デートアプリ関係で数々のレイプ事故が起こった、というニュースが流れた時、海馬はわたしをムンズ、と捕まえ「ほらね、こういう事があるから私は使わないの」と、鬼の首を取ったように鼻腔を広げてwinning speech的なものをした。

あほね、あんた。アプリとか使わなかったら、一体どうやって出会いを見つけるのよ、と頭の中で悪態をつきながら、わたしは誓った、もう海馬の恋愛努力には一切関与しない、と。そして「やっぱりあなたは気にかけてくれてるのね」と思わせないよう、海馬の恋愛については一言も聞いたり言ったりしないぞ、と。

35歳までには子供は一人くらい欲しい、と吠えているが、巨体をギュ〜っと押し込むようにして身につけたパッツンパッツンのユニフォームにビーサンで出勤できる中年の図太さ?見かけを気にする繊細さ?はにかみや羞恥心、未婚女性の初々しさがすっぽ〜〜〜ん、と抜け落ちているあんたは、かわいそうだけどきっとそういう人生計画は実現しないよ、とイヂワルなわたしは表面的に良い同僚を演じながら心の中で毒づいている。





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Last updated  2021.01.30 11:57:07
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