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Not just a Japanese face

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甘露インディゴ

甘露インディゴ

2020.02.13
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カテゴリ:Relationship
デートサイトの登録をもう抹消しようと思った時だった。

半径100kmに絞って「可能性のある」人達を見はじめて1ヶ月。わたしに連絡を取ってくるのは、典型的な中年太りというだけでなく「あなた、自分に気を使うのやめたでしょう?」という容貌だったり、中途半端な長さのあごひげが三つ編みしてあって歯が数本欠けてる人だったり、タンクトップから「これでもかっ!」とタトゥーの入ったぶっとい腕が出ているような人ばかり。それよりちょっとマシな感じでも、メッセージでの会話は2回くらいしか続かない。あるいはこっちがアジア人というのを危惧してか、いきなり連絡が取れなくなる...。

わたしのバーチャル婚活はまさに「disaster」だった。この世には普通の男はいない、あるいは男にまつわる悪運からはわたしは逃れられない運命なのか、とほぼ半笑い状態だった。

だから、1ヶ月限定で登録したサイトを、半分ヤケで期限が切れる前に切ろうとし、あ、でももうやめるんだからフィルターの100km以内を取ってみよう、と外した時だ、Hugh Jackmanの写真が出てきたのは。今から見ると、この時のプロフィールの写真は別居直後の、耐えがたいもののためにくずおれる寸前、それでも足を踏んばって倒れないように必死で立っているような表情をしているので、必ずしもわたしの好きな一枚ではないのだが、それでも彼の内の何かを感じ取ったのだろう、わたしは彼宛てのメッセージを書き始めた。

が、100km取り外したらいきなり2,000km以上も離れている登録者、だ。冷静になって考えた、「意味ないかも」。だから「なんであなたのような魅力的な人がわたしの近辺に住んでないの」と一旦書いたメッセージを削除し、「や〜めた」とその時はラップトップをぱたんと閉めた。

それから数時間後、その彼からメッセージが来た。「君がこの近くに、あるいは僕がそちらに住んでいれば良かったのに。」と書いてある。そして「でもこの距離では仮にうまくいってもちょっと難しいかな。(このサイトでの)幸運を」と。

心臓がドキンとした。仲良しの小雪さんの家でいつものおちゃけワイングラスワイングラス会をやっていたので、ゆっくり返答はできない。とりいそぎ「離れているけれど、メッセージでちょっとだけ会話することは可能よね?」と書いて送った。

普通は小雪さんとのおしゃべりは楽しくていつまでも長居したいものなのに、この時ばかりはどれほどさっさと家に帰って彼とメッセージを交わしたいと願ったか。

その間、彼から「離れていても、気の合う人とのメッセージのやりとりは歓迎。」と返答が。最終的に家に帰り着くまでの時間がこれほど長く感じたことはない。

それまでは人間らしいメッセージのやりとりなんて誰ともできなかったのに、このHugh Jackmanとは話せば話すほど、話したいことが出てくる。その夜は双方が徹底的に疲れるまでメッセージで色々と語り合った。

次の日は写真を送りあった。わたしは「をを、どこから見てもわたしの好み目がハート」だ。(向こうもわたしの写真を見てそう思ってくれたのだ、と言っていいだろう、もうここまで来たらスマイル。)

そしてメッセージを交わし始めて3日目には電話で会話を。その後あまり間をおかずにスカイプで会話が始まった。

わたしの中ではかなり早い段階で、彼に対してある程度の確信のようなものができあがっていた、と言える。記憶は少し曖昧だけれど、たぶん最初のメッセージから10日くらいでわたしは彼にこう伝えている。

「用心するべき時もあるけれど、これからどれくらい残っているか分からない人生、わたしは1日でも長く多くあなたにこの言葉を言いたい。」と言って最初のI love youを書いて送った。

これに彼からも同様の返答があった。わたしが言ったから、という義務感でもなく、本当に彼がわたしに対してそういう気持ちを持っていて、わたしと同じようにそれを言葉にしてわたしに言いたいという欲望があったから。

このメッセージの交換は、時期尚早ではなかった。あれからもうすぐ3年になるが、当初と変わらず互いが好きだ、という気持ちの強さ、互いにめぐり合った幸運に対する感謝の念、1+1が2よりも大きくなるという不思議な足し算から得るワクワク感や安堵感は変わっていない。

離れているから、と言えばそうなんだが、会う時はノンストップで2週間くらい一緒に過ごすにも拘わらず、ケンカらしいケンカはした事がない。それだけ相性の良いケミストリーがわたし達の間にあって、互いの気持ちやムードが手にとるように分かり、そのおかげで会話がスムーズにできるからだと思う。

そして今でも1日に数度、自分たちの幸運を感謝する意を含めたメッセージを交わす、「いつもそばにいてくれてありがとう」と。


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Last updated  2020.02.13 21:55:47
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