「お母さんのごはんに“穴”が空いてる」…だと? | ヒハ ノボル

ヒハ ノボル

発達凹凸ありの小学生男子の母です。
生まれは関西、ほぼ東北育ちで、今は関東在住。
漫画好き。最近の趣味は、フラワーエッセンス。

2、3年前。
ヒノデさんが4才くらいのときだったと思うのですが、
あるとき突然言ったんです。
 
 
「お母さんのごはんには穴が空いてる」
 

と。
これを聞いて思うところがあり、
その頃から、食事管理をゆるめていきました。
 
遅延アレルギー検査や有機酸検査の結果から、合わない食材の除去から、添加物や農薬の除去、たくさんのサプリまで、徹底的にやってきました。
でも、いつの頃からか「面倒だな」という気持ちが出てきたんですね…。
最初は、自分がやりたくて積極的に取り組む中「励み」になってたことが、だんだん「義務感」になっていく感じ…。
そうなると、面倒だな、疲れたな、という思いが出てくる。
ヒノデさんに「穴」と言われたときはまさに、食事管理が「励み」から「義務感」になっていて、徹底的にやるのがストレスになってたときだったように思います。
 
何がストレスだったのか、思い出してみると…
 
オーガニックの野菜は、買える場所が限られてるし、種類も少なくてメニューが限られてしまうこともあったし、普通のスーパーで買ったものは農薬を落とす処理をするので手間がかかる。
肉類はほぼ全部遅延アレルギーでひっかかってたので、数値の低い鶏肉をたまに食べる程度、さらにごくたま~にオーガニックの豚肉を買ってきて、ひき肉はフードプロセッサーで自分でひいていました。
かまぼこも卵白や添加物が入ってるということで、自分で作ってました。
さすがにソーセージは作れそうになかったので、無添加に近いものをネットで取り寄せたり。
お米も、最初は玄米メインだったけど、デトックスし過ぎるという情報から、途中で発芽玄米に変え、それと並行して、ひえ・あわ・キヌア・そばの実などで自家製雑穀米を作ったり。
グルテンフリーだから、様々な代替麺(ひえめん・あわめん・ライスヌードル・玄米ビーフン)を試し、米粉のクッキーやパンも随分作りました。(クッキーはまずまずだけど、米粉100%のパンは、どれだけ頑張ってもやっぱり別物だったな~。それなりにおいしいんだけど)
 
 
久々に当時のことを思い出しましたが、本当に結構色々やってました。
そういう色々な作業も、最初は物珍しさもあって楽しんでたんですが、だんだん「楽しい」より「面倒」の方が大きくなってきちゃってたんですね。
だって、調べれば調べるほど、新しく「コレも良いらしい。アレも良いらしい」とか、逆に「あれもヤバい。これもヤバい」という情報に行き当たるんだもの。
カゼインフリーで、代わりに豆乳を使ってたけど、未発酵の大豆はとり過ぎ注意、だったらアーモンドミルクか、ライスミルクも、キヌアミルクもいっとくか…とあれもこれも試し。
「ナス科の植物も良くないらしい」というのに行き当たったときは、「じゃがいもやトマトまで?もう何を食べていいかわからない…」と心折れそうになったことも(笑)
 
 
そんなことを繰り返しながらも、「徹底的に食事管理すべし」という義務感で何とか頑張り続けていたところへ、「お母さんのごはんには穴が空いている」と、きたわけです。
「マズイ」とかでもなく、「穴が空いている」と!!
食材選びから、栄養素を損なわない調理方法まで、神経を使って本当にあれこれ取り組んでいたのに、「穴がある」とは…。
何なのかはっきりとは言えないけれど、私の作った料理には、大事な何かが穴から抜け落ちていっていた…そんなイメージが湧いてきたんです。
これじゃダメだな、と。
だから、今は栄養療法にしてもサプリにしても、それ以外のことにしても、どんな精神状態で取り組んでいるか、それを基準に考えます。
 
食事制限は、取り組む価値は十分あると思います。
サプリも、きちんと調べて必要と判断されたものをとるのは有効だと思っています。
以前の記事で書いた、ヒノデさんの発達検査の数値の上昇も、こうした取り組みの成果あってのことと思っています。
何より、食事管理やサプリを必死でやっていたとき、そうすることで、私は確かに、救われていたんです。
本当に追い詰められてたときは「徹底的に」取り組むことで、気がまぎれるというか、「これだけやってるんだから」という安心感もあり、取り組むこと自体が励みになっていた。
だから、あのときのことは全肯定してるんです。
ただ、その後「面倒な気持ち」や「ストレス」を感じるようになったときは、やっぱり潮時だったんだろうと、そのことも肯定しています。
まあ、今のスタンスとしては、誰にとっても、どんな物事に対しても、否定するものなんて一つもなかったんだな~という感じなのですが。

改めて思ったのは、自分の選んだものを信じられるかどうか。
自己肯定感、自己効力感を上げていくことなのかな、ということでした。
 
「お母さんのご飯には穴が空いてる」
 
ヒノデさんのそんな言葉を思い出した、今日。
改めて、彼と一緒に、もっと自分を大事にしたいな、と思ったのでした。