マンガでわかる 1億円株塾
- 前書き
- 著者について
- ファンダメンタルズは考えるな
- ニュースを参考にしてはいけない
- 本番よりも「練習」を重視せよ!
- 見るべき銘柄は時価総額3000億円以上
- ストーリーを考えてチャートを見よ!
- 暴れ馬チャートは移動平均線に着目せよ!
- 上昇、下落は移動平均線の向きと並びに表れる
- 移動平均線のPPP、逆PPPは大相場の予感
- 「3ヵ月」「6ヵ月」のサイクルを意識せよ
- 「7の法則」で上げ下げの終りを見極めよ!
- 「キリのいい株価」「前の高値・安値」に注目
- 元気いっぱいの「下半身」が出たら買い時!
- 「くちばし」が発生する前夜を探して仕掛けよ
- 相場がゆるんだあとの「ものわかれ」を狙え
前書き
株のチャートをもう少し勉強しようと思い、『マンガでわかる 1億円株塾』というのを読んだので、今日はこの本について私が気になった部分を書いていきたいと思います。本書を読んできちんと練習を積めば株式市場はATMになるということです。
著者について
著者の相場師朗さんは、現役のプロトレーダーで、20歳より株取引を始め、売買歴35年。国内外の金融機関でファンドマネージャー、ディーラーを経験し、現在は自己資金の運用をメインに活動されているということです。
ファンダメンタルズは考えるな
チャートに表れる投資家心理
投資家の心理は過去と現在で180度異なるといった違いはありません。ですから、投資家心理を反映したチャートが過去の動きから大きく外れることはないのです。つまり、「チャートは繰り返す」のです。過去の動きから未来を予測できるのです。
ニュースを参考にしてはいけない
新聞記事は後講釈
ある企業が取引時間後に最悪の業績を発表しました。さあ、翌日の株価はどう動くでしょう?業績で判断するなら下がるはずですね。ところが、市場が開いてみると株価は下がるどころか、上がっていきます。結果はプラスでした。新聞には「悪材料出尽くしで買われる」との見出しがつきます。
ところが、業績悪化を受けて下がる株も当然、あります。すると「業績悪化で売られる」とか「業績悪化を嫌気した売りがふくらむ」となります。
すべて後講釈です。
株価は煩悩で動いている
株価は買い手と売り手の損得勘定や欲望といった「煩悩」で動いているのです。業績云々のニュースや情報で上下しているのではありません。
そしてその動きはチャートに表れます。ですから、新聞記事やアナリストレポートなどは一切、気にしても、参考にしてもいけないのです。
本番よりも「練習」を重視せよ!
練習すれば資産数億円が見えてくる
「チャートを見て、読む」これが練習です。大切なのは「量をこなす」こと。チャートを数多く見ることです。
見るべき銘柄は時価総額3000億円以上
安定した動きのチャートが練習に最適
見るべきチャートには基準があります。
それは「時価総額が3000億円以上、一日の出来高50万株以上の銘柄」です。
取引が大きいと再現性が生まれる
時価総額が小さい銘柄は少額の取引でも株価が大きく上下してしまいます。出来高が少ない銘柄も同じです。ちょっとしたことで大きく株価が上下するような銘柄、不規則な動きをする銘柄で再現性を見つけるのは難しいのです。ですから、再現性を利用して利益を上げるための練習には向かないということになります。
ストーリーを考えてチャートを見よ!
眺めるだけでなく展開を考える
「移動平均線の向きは上向きか、下向きか?」
「短期と長期の移動平均線の位置は?」
「今は陰線、陽線、どんなローソク足か?」
これらを確認して、「次はどうなるのか?」と展開を予測していくのです。それがストーリーを考えるということです。
暴れ馬チャートは移動平均線に着目せよ!
常勝への最大の武器は移動平均線
移動平均線とは、一定期間に株価がどう動いたかを表すグラフです。相場全体を高所から俯瞰して、方向性を教えてくれる道具というわけです。そこでチャートを見る際には、必ず移動平均線も見てください。
上昇、下落は移動平均線の向きと並びに表れる
移動平均線の並びが変化したら稼ぎ時
株価が上昇すると、最初に上向きになるのは5日線、次に20日線、60日線、100日線、300日線という順です。そこで上からこの順番で移動平均線が並んでいるときは上昇トレンド、反対なら下落トレンドということになります。
上昇トレンドでは5日線は必ず20日線の上にあり、下落トレンドでは5日線は必ず20日線の下にあるのです。
しかし、どのような銘柄でも上昇が下落に変わり、下落が上昇に転じるなど、トレンドが変化するときがあります。その初動として、移動平均線の向きや並び方にも変化が現れます。このときこそが、稼ぎ時です。
移動平均線のPPP、逆PPPは大相場の予感
上昇「パンパカパーン♪」、下落のPPP
PPPとは5日、20日、60日、100日、300日の移動平均線すべてが上向きで、その上にローソク足が並ぶ、いわゆる上昇トレンドをいいます。
一方、逆PPPは、5つの移動平均線がすべて下向き、下落トレンドをいいます。
さて、株価は下落、上昇を繰り返しますが、逆PPPからPPPへの転換は大相場になる可能性がほぼ確実といっていいでしょう。
逆PPPがPPPに転換するには、5本の移動平均線が1ヵ所に集まる必要があります。チャートでそのような銘柄を見つけたら、絶対に監視すべきです。
移動平均線の「ブラックボックス」
過去20年のチャートでPPPと逆PPPがどのくらいの割合で出現するかを調べてみました。するとPPPは30%、逆PPPも30%、そしてPPPでも逆PPPでもないブラックボックス的な動きが40%ということになります。
シンプルな言い方をすれば、PPPと逆PPPは合わせて60%。ゴチャゴチャしている銘柄であえてトレードしなくても、買いと売りで十分稼げるということです。
「3ヵ月」「6ヵ月」のサイクルを意識せよ
どんな大相場も6ヵ月程度で落ち着く
2ヵ月上昇が続くと1ヵ月では半信半疑だった投資家が関心を抱くようになります。3ヵ月続けば「これは本物」と目され、株価は勢いよく上がっていきます。4ヵ月、5ヵ月と上昇し続けると、1ヵ月、2ヵ月の初動段階で買いを入れ、利益を上げていた投資家は利益確定の売り注文を出し始めます。
そこで株価は乱高下しがちになります。6ヵ月は最高値をつける頃です。すると、今度は投資家たちの頭に「いつ天井をつけて下がるか?」という不安がよぎる売買になります。
そんなときに、「ここで利確だ」とばかりに、大量の売りが出ると株価は大幅下落し、ひと相場が終わるのです。
「7の法則」で上げ下げの終りを見極めよ!
上昇も下落も7日続けば小休止
上昇相場では、上昇が7日連続すると株価は勢いを失い、下落や横ばいが始まるケースが多いのです。反対に下落相場では下落が7日連続するとそろそろ底を打ちます。次の日に陽線が出たら、上昇に転換することがしばしばあります。
上昇下落を7つ数えて利確する
7の数え方ですが、まずは起点となるローソク足を見つけることが重要です。そこから数え始めます。上昇の場合は前日より終値が上がれば陽線でも陰線でも基本的にはカウントし、終値が下がったら、陰線でも陽線でも、そこで終了。横ばいになったときも終了です。下落相場はこの反対になり、終値が前日より下がったらカウントします。
また、厳密に7日でなくても、4日あるいは5日の上げ下げを繰り返すチャート、長くても7日以上は上昇も下落も続かないというチャートは数多くあります。
週足でも月足でも「7の法則」は当てはまります。そこで週足や月足で長期的な動きを知り、売買できるようになれば無敵のトレードが可能です。
「キリのいい株価」「前の高値・安値」に注目
キリのいい株価はトレンド転換の節目
たとえば下落から上昇にトレンドが変わるとき、2000円などのキリのいい株価で下げ止まり、5日線を越えたら底打ち反転の時期と考えられます。このような節目と「7の法則」を組み合わせると、トレンド予想の精度はさらに高まります。
7日間下げて、キリのいい株価で下げ止まれば、それが転換点となり上昇の可能性はぐんと増します。
直近の高値・安値抜けも重要な節目に
さらに、前の高値・安値はとても重要な節目になります。
株価が右肩上がりに上がっていく上昇トレンドになるには、安値を切り上げ、前の高値を超えていかなければなりません。
反対に下落トレンドは高値も、下値も切り下げていく状態です。
前の高値は上昇トレンドに入る壁になりやすいが、いったん壁を超えれば下落を止めるサポートラインに変身します。前の安値は下落を止めるクッションになりますが、それを抜けると反対に上昇を阻む壁になりやすいのです。
元気いっぱいの「下半身」が出たら買い時!
「下半身」のシグナルで上昇傾向
5日線が、横ばいもしくは上向きに転じたとき、陽線のローソク足本体がカラダ半分以上、5日線の上に突き抜ける→「下半身」成立で、トレンドは「上昇傾向」になります。
「くちばし」が発生する前夜を探して仕掛けよ
「くちばし」はトレンド転換の予兆
「くちばし」ですが、上昇している20日線をその下にあった上向きの5日線が勢いよく上に抜けて、鋭角のくちばしのようになった形です。すでに上向きの20日線を5日線が下から抜いていくのですから、上昇の勢いが強いと考えられます。底値から上昇に反転する初動段階にも現れるので、「買い」で対応すれば大きな利益に結びつきます。
相場がゆるんだあとの「ものわかれ」を狙え
初心者が儲けやすいサイン
儲けやすいシグナルに「ものわかれ」があります。2つの移動平均線が接近したものの、交わることなく別れてゆくという、どこか哀愁漂う動きです。
「押し目買い」「戻り売り」とは違う
上昇や下落のトレンドがいったんゆるんだものの、結局もとのトレンドに戻っていくの
が「ものわかれ」なのです。
押し目買い、戻り売りは、「下げている途中で買う」、または「上げている途中で売る」ことですが、ものわかれは株価が「いったん下げたが再び上がったところで買う」、あるいは「いったん上げたが再び下げたところで売る」という技術です。つまり、押し目買いや戻り売りより確実なワザなのです。