数年前のお話し。
某ホームセンターでお買い物。
ペットコーナー付近を歩いてたらば。
ぶにゅっ…柔らかい物を踏む感触が。
白い床の上を白いハムスターが
俺の前を横切ろうとしたのだろう。
何も知らずに踏み潰してしまった。
あの感触は忘れられないトラウマ。
12日、その記憶が蘇った。
※ 雰囲気をお楽しみください。
事件当日の12日。
仕事の電話が鳴りまして。
電話で会話しているとナゼか
オムレツさんは警戒鳴きをする。
捕まえようとすると、一目散に逃げる。
この日も同じだった。
俺に捕まらないようにと
自慢の機動力で逃げまくる。
移動方法は大きく分けて3種類。
・ ダバダバ走り回る（低速）
・ ノミみたいに跳ね回る（高速）
・ 飛ぶ（ぶっとびカード使用）
警戒鳴きしながら跳ね回る。
やたらとクイックで捕獲が難しい。
俺は先にベランダの窓を閉めた。
上着を取り、踵を返した瞬間、
ぶにゅっ…と。
靴下を履いていた。が、
体温が感じれる程、強く踏んでしまった。
以前のハムスターの時の記憶が
フラッシュバックで頭は真っ白に。
あのハムスターは助からなかった。
あの時は、踏み潰してしまった。
今は踏んだだけ、潰してない。
たぶん、おそらく…とあやふや。
聞いたことのない鳴き声を発して
物陰に移動したオムレツさん。
死んではいない。…ハズだ。
状態を確認するのが怖い。
呼吸するのを忘れていたのだろうか、
大きく息を吐くも、とても息苦しかった。
近付くと、こちらを見て身構えていた。
生きてた…と安堵したのを覚えている。
捕まえようとすると逃げ出した。
歩行に異常は感じられない。
ただ、酷く怯えてしまっている。
見た目は大丈夫そうだが、
この55ｇの小さな体へのダメージは
計り知れないものがあるだろう。
仕事を断って病院へ行くべきか？
しかし、時間が夕方だ。
病院の診察時間も終わりだろう。
このまま仕事へ行ってしまえば、
自宅に戻ってこれるのは
翌日のお昼ごろだ。
気が動転して考えがまとまらない。
仕事の依頼の時間も迫っている。
小さな命を見捨てられない。
命綱の病院もやってない可能性が高い。
大葛藤。
歩行の異常が見られなかった事、
診察ができない確率が高い事を踏まえ
俺はオムレツさんを残して家を出た。
今思えば、都合のいい考えだったか。
運転中も仕事中もずっと
「生き物を飼う資格があるのか？」と
自問自答し続け、憔悴してしまった。
命よりも仕事を優先した俺には
生き物を飼う資格はないかもしれない。
ただ、オムレツさんだけは
最後まで面倒をみる。そう決めた。
仕事を終えて自宅へ戻る。
死んでたらどうしよう。
そんなマイナス思考ばかり。
玄関のドアを開ける。
通常なら、ここで呼び鳴きが聞こえる。
だが、全く聞こえない。
覚悟を決めて、部屋の中に入る。
ケージにオムレツさんの姿はなかった。
物陰に隠れて潜んでいる姿を発見し、
張り詰めていた緊張感が切れた。
異常がないか確認していると、
左側のホッペが腫れてしまっている。
触れると痛いのか、嫌がる様子。
さらに、体の左側も腫れてしまっていた。
触るとポッコリしているが、
痛がる様子はない。
かなり怯えてしまっていて、
普段鳴きも全くなくなってしまった。
スタンプから2日後の14日。
ご飯の食べ残しはあるものの、
普段鳴きをするようになってきた。
左側のホッペが膨らんでいる。
腫れのせいか、クチバシも曲がっている。
昨日18日に撮影したもの。
腫れが大きくなったのが分かる。
本日19日に撮影したもの。
また腫れが大きくなってた。
ホッペの腫れは引かないが、
体の腫れはなくなってるようだ。
食欲は、8割程度まで回復。
呼び鳴き、普段鳴きもするようになった。
コブ取り爺さんみたい。
コブ取り、小太り…。
爺さんじゃなく、婆さんか。
そんな風に思えるくらいになりました。
自分の体重の1000倍以上の重さで
頭上から潰されたと思うとゾッとする。
自分で例えた場合、
数十トンの物で潰されるようなものだ。
jojo風に言うと、
「ロードローラだッ!!」ですな。
こんな例えで分かるんだろうか。
まだ完全復活とまでいかないが、
ご飯の完食・腫れがひくまで
じっくり様子を見ていこうと思います。