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カテゴリ:漁具
皆さん、「シナイ」 と言われたら何を想像しますか?
私は漁協に入るまで シナイと言われたら「竹刀」を想像してました。 漁協に入り間もないころ、漁具の名前も 全然知らない時に、購買店舗へ買い物に来た漁師さんから 「シナイはどごだ?」 何も知らない私は 「え?竹刀なんて置いてませんよ??」 ここは漁協の購買店舗です。 置いているのはロープやゴム手袋。竹刀を求めてくるなんて。。。 ここはスポーツ用品店じゃないぞ、とその時は思っていました(笑) 「や、ねぇ訳ねぇべ、、、あ、あった」 その漁師さんは自分で目当ての「シナイ」を見つけたようです。 え?竹刀なんて在庫にあったっけ? 漁師さんの手を伸ばした先にあったものは・・・ 「なんか平たい長い棒」でした。 それは私が知っている竹刀なんかではありません。 お初にお目に掛かりますシナイさん。 「えっ、それが シナイ っていうんですか?」 「じぇ、まだシナイも知らないのか?大事な道具だぞ~」 そこから漁師さんにシナイの説明をしていただきました。 漁師さんって知らないことがあると全部説明してくれます。 簡単に紹介すると、シナイは ・ウニ、アワビ漁などに使うもの ・素材は竹、プラスチック、ステンレスなど数種類 ・要は板バネのようなもの これがうちにあった取り付け済みのシナイ。 まず竿があって、そこに綿糸やビニールテープでシナイを 固定し、シナイの先端にアワビカギやウニタモを取り付けます。 シナイは板バネの役割をする、といいましたが、 こんな感じになります↓ まず普通の状態です。 この状態で上から力をかけると。。。 ぐいっと曲がります。 このしなりがとても重要なんです。特にアワビ漁では。 アワビって、張り付く力がすごいんですよ。 引っかけようとして殻に2~3回カギが当たってしまうと 岩にガチッと張り付くんです。そうなったら終わり。 そのアワビを取ろうと力いっぱい引っ張っても びくともしません。 (プロはそもそも百発百中レベルなのでこんなことにはなりませんけど) それどころか、竿を引っ張ってもアワビが剥がれないので 自分がどんどん海に引き寄せられ、船が傾きます(笑) そうならないように、先程の画像のようにしならせ、 シナイのバネの力(復元力)を使ってアワビを 一瞬で岩から剥がします。 ※これもあくまで個人的な意見です どう重要かを説明するほどの技量や知識が私にはまだ ありませんので、もう少し腕を磨かせてください(笑) で、写真ではアワビカギが付いていますが、 ウニ漁時にはカギがタモに変わります。 また、シナイの素材ですが、 田老町漁協の品揃えはこんな感じです↓ ひとつひとつ特性があるので どれが良いとは言えません。 FRP製も作った業者によって全然違いますし、 竹なんかは購入後自分で削って 好きな硬さに調節したりします。 なんでシナイっていうんだろ? そう思って竹刀の画像を調べていたら、 分解した竹刀のパーツがまさに「シナイ」でした。 「竹刀 分解」で調べてみてください。 ↑シナイの渋滞ですねw 農林水産業ランキング 日々の出来事ランキング にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.03.23 21:24:28
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