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懐かしの競走馬たち

あまり取り上げられることのない思い出の競走馬をきままに語ります。

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バンドワゴン

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プロフィール

バンドワゴン

2011年2月18日 牡馬

父  ホワイトマズル

母  ピラミマ

母父 Unbridled's Song

厩舎 石坂正(栗)

13戦4勝

主な勝鞍 但馬S(1600万下)(阪神芝2000)、きさらぎ賞(G3)(京都芝1800)2着

 

競走生活

JRA

2歳:2戦2勝 新馬エリカ賞(500万下)

3歳:1戦0勝 きさらぎ賞(G3)2着

5歳:4戦1勝 長久手特別(1000万下)

6歳:4戦1勝 但馬S(1600万下)

7歳:2戦0勝

 

2歳秋に和田竜二騎手を背にデビューすると、その後4連勝で弥生賞を制覇し、皐月賞有馬記念でも2着する良血馬トゥザワールド相手に逃げ切り圧勝します。勝ちタイム1分48秒0、上がり3ハロン33秒5とも優秀でした。

その結果を受けて、2戦目のエリカ賞は圧倒的1番人気に推され、その後重賞戦線でも活躍するヴォルシェーブ相手に逃げ切り圧勝しました。このレースも上がり3ハロンは逃げ馬ながら1位を記録し、ホワイトマズル産駒の大物と注目されるようになりました。

続く3戦目きさらぎ賞では、京都2歳Sを勝ってきた良血トーセンスターダムと人気を二分し、本馬が1倍台の1番人気に推されました。このレースでもこれまで同様に逃げますが、武豊騎手のトーセンスターダムに計ったようにゴール板のところで差され、初の黒星を喫します。負けてなお強しという内容であり、クラシックに期待を抱かせましたが、脚部不安により2年休養となってしまいました。

復帰初戦は初のダート戦ということで行き脚がつかず、大敗してしまいますが、さらに5ヶ月休養後の長久手特別では、これまで同様の逃げ切り勝ちを収めます。

1600万下昇級後は一転して差す競馬を身につけ、昇級3戦目の但馬Sを上がり最速で制し、再びオープンに昇級します。

オープンでは3年半ぶりの騎乗となった和田騎手で久々の逃げ戦法をとるなどしましたが、重賞3戦、オープン2戦して掲示板に載ることができず、引退し、種牡馬入りとなりました。

 

 

血統構成

ホワイトマズルイタリアダービーに勝ち、凱旋門賞キングジョージで2着したダンシングブレーヴがヨーロッパに残した数少ない産駒の1頭です。引退後は日本で種牡馬入りし、天皇賞春のイングランディーレオークススマイルトゥモロー菊花賞アサクサキングスなど活躍馬を輩出しました。

母ピラミマは現役時代2戦未勝利に終わりましたが、繁殖入り後は本馬をはじめ、ジャパンカップ大阪杯を勝ち、ダービーでも2着したスワーヴリチャード、2戦目のクイーンCで1番人気に推されたルナシオンなどを輩出しています。

母の父Unbridled's Songは名種牡馬Unbridled産駒としてBCジュベナイルフロリダダービーを勝利しています。種牡馬としてもドバイWC、ペガサスWC、BCクラシックを勝ったArrogateBCディスタフを勝ったForever UnbridledUnbridled Elaineなど多数のG1馬を輩出しています。日本でもラヴェリータアグネスソニックを輩出しました。

 

私の注目ポイント

なぜ私がバンドワゴンを取り上げたかをご紹介します。

1.2歳時の圧倒的なパフォーマンス

新馬戦でのちに弥生賞を制覇し、皐月賞有馬記念でも2着するトゥザワールドに圧勝するなど逃げながらも上がり最速という圧倒的なパフォーマンスを2戦連続で見せてくれました。久しぶりに和田騎手が中央のG1を制覇するチャンスが回ってきたのではないかと思ったものです。

比較的注文の付く脚質ではありますので、G1とは言わないまでも順調であれば重賞の1つ2つは買っていたのではないかと思ってしまいます。

 

2.スワーヴリチャードの兄

スワーヴリチャードがバンドワゴンの弟であると聞いた時にスワーヴリチャードは走る馬ではないかと思い、応援しておりました(ハーツクライ産駒というひいき目もありますが…)。そのため、ダービーで2着し、大阪杯ジャパンカップで勝った時は非常に嬉しく思いました。

その時にはバンドワゴンが順調であれば、どれくらいだったのかと思いを馳せておりました。

妹にもディープインパクト産駒のルナシオンがいるなど、異なる種牡馬で活躍馬を輩出できる母ピラミマは優秀な繁殖牝馬と言えるかと思います。

また、こういった産駒を産み出すことを期待して、海外でピラミマを生産していたノーザンファームにも感服してしまいます。

 

3.日本では非主流の血統

現在主流であるサンデーサイレンスはおろか、その祖父Hail to Reasonの血も入っておらず、またNorthern Dancerが4代前、Mr.Prospectorも5代前にいるのみです。欧米の血の粋が集まっており、完全な異系というわけではありませんが、日本では非主流と言える血統ではないでしょうか。2歳時のパフォーマンスやスワーヴリチャードの活躍からも繁殖牝馬が集まれば、大仕事が期待できる種牡馬になる可能性を秘めているのではないかと思っています。

 


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