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あまり取り上げられることのない思い出の競走馬をきままに語ります。

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Gone West の半弟~ロードアルティマ

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プロフィール

ロードアルティマ

2000年1月23日 牡馬

父  Seeking the Gold

母  Secrettame

母父 Secretariat

厩舎 山内研二(栗)

12戦6勝

主な勝鞍 札幌日刊スポーツ杯(1600万下)

 

競走生活

JRA

2歳:1戦1勝 新馬

3歳:1戦0勝

5歳:3戦2勝 戎橋特別(500万下)、500万下

6歳:6戦3勝 札幌日刊スポーツ杯(1600万下)、秋川特別(1000万下)、祇園特別(1000万下)

7歳:1戦0勝

 

山内厩舎らしく2歳の7月にデビューすると1.1倍の圧倒的1番人気に応え、0秒5差でデビュー戦を飾ります。

その後、故障を発症してしまい、次走は3歳の9月となりますが、後方のままで7着に敗れます。

再び休養に入り、復活したのは5歳の5月となりました。初芝となった500万下を勝利すると、つづく戎橋特別(500万下)も快勝します。昇級戦となった文月特別(1000万下)でタイム差なしの3着と好走しますが、再び休養に入ります。

6歳の4月に戻ると初戦こそ敗れたものの、つづく1000万下の特別(祇園特別、秋川特別)と連勝します。昇級後も3着を挟み、札幌日刊スポーツ杯(1600万下)を快勝し、オープンに上がりました。

初重賞挑戦となったセントウルS(G2)では3番人気に推されるも久々の1200m戦ということもあってか後方ままとなり、敗れます。

再び故障を発症し、休養に入ります。7歳11月に復帰するも大敗してしまい、引退となりました。

 

 

血統構成

Seeking the Goldアメリカで走り、スーパーダービー、ドワイヤーSとG1を2勝し、BCクラシックでも2着となっています。種牡馬入り後はドバイワールドCDubai Millennium、G1を8勝したHeavenly Prizeなどを輩出し、日本でも日本調教馬での海外G1初制覇を果たしたシーキングザパールスプリンターズSタイキシャトルに勝ったマイネルラヴなどを輩出しています。

母Secrettameはマンノウォー系の名種牡馬Known Factの妹として産まれ、アメリカで10戦6勝し、G2のガゼルHでも2着となっています。繁殖入り後はドワイヤーSを勝ち、種牡馬としてもZafonicやCame Homeなどを輩出したGone Westをはじめ、CrimpleneやG1を8勝したApache Catの父Lion Cavernなど本馬を含め10頭もの種牡馬を輩出しています。また、孫の代からもサクラオリオンなどが出ています。

母の父Secretariatアメリ3冠馬で3冠すべて今も残るレコード勝ちを収めた名馬です。種牡馬入り後はBCディスタフのLady's Secret、2冠馬Risen Starを輩出しています。母の父としてもStorm CatA.P. IndyGone WestSummer Squallなどの活躍馬、名種牡馬を輩出しています。

 

私の注目ポイント

なぜ私がロードアルティマを取り上げたかをご紹介します。

1.ケガがちながらも5歳、6歳での充実ぶり

2歳の新馬を圧勝した際は、これは強い馬が現れたと感じたものの、そのまま休養に入り、残念と思ったものでした。3歳の夏に復帰し、7着に敗れ、再度休養に入ったときは、正直もう引退かなと思ったものです。

それが5歳4月に復活して、連勝、さらに休みを挟んで3勝を挙げ、セントウルSに駒を進めました。2歳のダート1000mを圧勝した馬が、途中1走はしているものの3年近く間を開けて復活するというのは、あまり記憶がありません。

ケガがなければどれくらいの結果を見せてくれたのだろうかと考えてしまいます。

 

2.世界的な良血

Seeking the GoldDubai Millenniumなどマイル戦を中心に活躍した名種牡馬であり、 母の父Secretariatアメリ3冠馬BMSとしてStorm CatA.P. Indyなどを輩出しているという良血です。

また、本馬の兄弟には名種牡馬Gone West、Lion Cavernを始めに種牡馬が10頭、おじにマンノウォー系の名種牡馬Known Fact、G1馬Tentam、近親にG1馬Tappiano、初代NHKマイルC覇者タイキフォーチュンと名馬が数多く並んでいます。

クラブ馬では高値の1億円以上での募集になり、さらに引退後に種牡馬入りできたのもこの良血が大きな期待を抱かせたからではないでしょうか。現役時代にも海外から種牡馬のオファーがあったということでもあり、それだけの良血と言えるかと思います。

 

3.種牡馬での活躍

種牡馬入り後はあまり実績がないことから初年度から5頭、3頭、1頭、3頭と少ない産駒しかいませんでしたが、 5頭の初年度産駒から3頭が中央でデビューし、うち2頭が2歳戦で勝ち上がり、重賞にも駒を進めました。

すると5年目は過去最高の63頭に種付けし、53頭の産駒が産まれています。うち51頭がデビューし、36頭が勝ち上がるハイアベレージを記録しています。その中には2020年時点でも活躍しているタイムトリップやヒロイックアゲンといった代表産駒も含まれています。

これも良血のなせる業という感じでしょうか。20歳になり、種付け頭数は減っては来ていますが、中央の重賞を勝てる馬の出現に期待したいものです。

 

 


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