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2020年5月28日木曜日

『学生時代に最も頑張ったこと』の書き方 [改訂版]|ES&履歴書編



こんにちは、ブリキらっこです。

ここでは『学生時代に頑張ったこと』の書き方についてお話しします。

就職活動に必要なマインドその1を基盤に話を進めるので、そちらの記事を事前に読んでおくことをおすすめします。就職活動で一番大事なのはマインド(意識・考え方)です。

解説の流れとして、

まずは、私が創作した人物が書いた『頑張ったこと』の悪い例と良い例を見ていきます。

次に、2つの例をマインドその1と照らし合わせて、何が悪くて良いのか見ていきます。

最後に、『頑張ったこと』を書く上でのコツ3つを良い例に沿って紹介します。なお、『頑張ったこと』は過去現在質問の1つであるため、ここで紹介するコツは他の過去現在質問にも応用できます。

では、さっそく始めましょう。

(※ 記事を一通り読み終わったら、今度は記事を参考として見つつ、自分でも実際に書いてみてください。受動的でなく能動的に行動に移すことが重要です)



1. 『頑張ったこと』悪い例


私が最も頑張ったことはテニス同好会での活動です。大学からテニスを始めたにも関わらず、大学2年生には近隣の5大学の合同大会で優勝することができました。さらに3年生になると、誰とでも上手く話すことができるという理由で周囲から推薦されて、同好会の会長の仕事を引き受けました。そこで、特に他大学との試合を組むことにおいては一際力を注ぎました。会内ではメンバーが気持よく試合に臨めるように彼らの気持ちに細心の注意を払うこと、会外では1カ月以上前から対戦先の大学と連携を取り、段取りを決めることが必要となります。そのため、試合を何度も組むうちに計画力が身に付き、メンバー全員に心を開いて話してもらうために奮闘するうちに、コミュニケーション能力と交渉力をさらに鍛え上げることができました。また、予算及びスケジュール管理などがこれまで非常に雑に行われていたため、その形式を独自に作るといったことも行いました。(398文字)


2. 『頑張ったこと』良い例


私が最も頑張ったことはサークル活動です。テニス同好会の会長を務め、周囲の期待から引き受けた役職でしたが、やるからには誰もが楽しめる同好会にしようと誓いました。しかし、最初の試合後、早くも会内に不穏な空気が漂っており、原因はダブルスのペア決めでした。私が相性などを甘く見て決めたため、試合中に不和が生じてしまったのです。以来、活動参加者は減り、一時は役目を投げ出してしまいそうでした。しかし、初心に返って考えた時「誰も楽しんでいない現状は嫌だ。期待に応えたい」と強く思い、それからは以前より各個人と親身に向き合い、関係図を作る等の工夫もして、試合を組むようにしました。結果、試合の度に「ありがとう、楽しかった」と言ってもらえるようになり、誰もが楽しめる同好会を実現できました。この経験で私は、多様な考え方への柔軟な対応や交渉術を学びました。貴社でどんな困難に遭っても、柔軟に構えて乗り越えていきます。(400文字)

※これらの例は、OpenESの前提で書かれています。履歴書は大学によって文字数が異なるため、今回はOpenESを採用して書きました。

3. マインドその1と照らし合わせよう


3.1 悪い例の場合


マインドその1と照らし合わせるために、まずは『経験』『能力』『性格』について見ていくと、悪い例では以下の2つのことが言えます。

・『性格』の要素が伺えるような記述がない

・『経験』と『能力』がそれぞれ3つずつと多い

バランスなんてあったものではなく、マインドその1に従っていないことが分かります。

そして、読者の皆さんも感じたと思いますが、今回の悪い例を含め、こういったパターンの履歴書を読んだときに抱く印象は、主に以下の3つです。

・人物像が見えてこない

・なんだか文章全体が薄くて淡々としている

・読んだそばから忘れていき、記憶に残らない

このような印象を抱くのは、以下の3つが原因です。

人間味を感じるための『性格』の要素がない

・『経験』と『能力』が多すぎて、それぞれ内容が浅くなってしまっている

・各要素の方向性がバラバラなせいで、内容が空中分解している

では、マインドその1を守った場合はどのようになるでしょうか。
次に、良い例について見ていきましょう。


3.2 良い例の場合


『経験』『能力』『性格』について見ていくと、良い例では各要素が以下のように分類できます。

『経験』:テニス同好会の会長を務め、理想の同好会を実現したという経験

『能力』:コミュニケーション能力と交渉力といった対人能力

『性格』:周囲の期待に応えて役に立とうとする姿勢(チーム思い、献身的な性格)

以上のように、『経験』『能力』『性格』がおおよそ1つずつであり、バランスよく組み合わせて語られていることが分かります。

また、良い例については、以下のような3方向の視点を持つことができます。

(1) テニス同好会会長の『経験』があったからこそ、献身的な『性格』が発揮され、対人『能力』が磨かれた。

(2) 対人『能力』を伸ばしてきたからこそ、周囲の期待に応える姿勢(『性格』)をもって同好会を良い方向へ導く『経験』ができた。

(3) チームを思う気持ち(『性格』)が強かったからこそ、対人『能力』を磨いて、「誰もが楽しめる同好会」を目指し、そして実現した『経験』を得た。

このように3方向で捉えることができるのは、良い例では3要素が紐づけられ、揃って1つストーリーとなっているからです。

3要素が互いに互いの内容を補填しあい、具体性を増しており、この人しか成し得なかったストーリーに見えるわけです。

これが『就職活動に必要なマインドその1』で解説した、まるで『唯一無二のように見える』効果です。



以上のように、マインドその1を使うことで『頑張ったこと』の内容の良し悪しを判断することができ、できるだけシンプルでいて魅力的なストーリーに近づけられます。


4. 『頑張ったこと』を書くコツ3つ


ここまでは、マインドその1に照らし合わせて悪い例と良い例を比べましたが、ここからは良い例に込められたコツ3つを紹介します。


(1) 『経験』『能力』『性格』の各要素は基本1つまで!『性格』はなるべく一貫しよう!


先述した内容でも少し触れましたが、複数の要素を同時に詰め込むと、内容が薄くなるだけでなく、煩雑になって空中分解します。

よって、1つの過去現在質問に対して、基本的に各要素は1つずつで答えます。

そして、主張する『性格』は一貫します。(『経験』や『能力』は、ベースとなる『経験』の内容によって大きく変わってくる)

実際には、人間の性格なんてものはパラメータ性なので、極端に○○な『性格』の人なんていません。誰もが色んな面を持っていて、それらをアピールしたくなる気持ちは分かります。

しかし、選考では200~400字程度の文章短い面接時間の中で、あなたの魅力を理解してもらわなければいけません。

それなのに、主張する『性格』がいくつもあると、十分に伝わらないどころか、相手が追いきれなくなってしまいます。

よって、就活では、できるだけ1つの『性格』に重点をおき、どんな話からも「この人はだいたい○○な人だな」とシンプルかつ確実に認識してもらう方がベターです。

以上から、過去現在質問に答える際、『性格』の要素は、同じまたは、ある程度近しい『性格』を一貫するようにしましょう。

(2) 何かを乗り越えた経験を書いて「セリフ」でお気持ち表明!ドラマを持たせる!


小中高大と、授業は大抵退屈で眠たい上に、何やったかなんてほとんど覚えてなかったのに、なぜかドラマやアニメは集中できたし、翌日はその内容について友達と議論したなんてことはしばしばだったのではないでしょうか。

では、なぜこんなことが起こるのでしょうか。

最も大きな理由として、ドラマやアニメには、単に物語の展開だけでなく、登場人物の感情の変化があることが挙げられます。

人間は登場人物に感情移入するからこそ、ドラマやアニメを楽しく見ることができるのです。

そして、これは就職活動でも同じです。

採用担当も人間ですから、ESも履歴書も面接での返答も、無味乾燥で授業のような話より、ドラマがある物語のような話の方が聞く気になるし、印象に残りやすいわけです。

とはいえ、物語としてただ面白いだけというのはもちろんダメで、マインドその1を満たして、しっかり自己アピールしなくてはなりません。

では、どうやったら、上手くドラマを持たせることができるか。

最も簡単な方法は、『経験』を『何かを乗り越えた経験』にしてしまうことです。

こうすることで意識せずとも、

挑戦して、失敗して、絶望して、それでも立ち上がって、再び挑戦して、最後は乗り越えて、学びを得る。

という分かりやすい起承転結を作ることができます。

また、良い例のように、逆境を乗り越える展開ではカッコ「」を使ったセリフを加えて、当時のお気持ちを表明すると、より臨場感が増します。この「セリフ」はその内容次第で、自分の『性格』をより効果的に伝える役割も備えています。

(3) 『経験を通して学んだこと』を必ずプラスα!できれば「貴社でも活かしたい」フレーズも!


『経験を通して学んだこと』を最後に必ずつけるようにしましょう。

これにより、『経験』を通して得た『能力』を示すだけでなく、自分の不足や弱点に気が付いて自ら成長できる人間であることを示すことができます。

「(学んだことを)貴社でも活かしたい」フレーズに関しては、やはりスペースを使うので、付け加えるか否かは賛否両論な気がします。

しかし個人的には、書いておいた方が全体を通して入社後のイメージを持っていることをより醸し出せるから、できればあった方が良いと思います。


以上が『学生時代に最も頑張ったこと』の基本的な書き方になります。

冒頭でも述べましたが、この『頑張ったこと』は、過去現在質問の1つであるため、ここで紹介・解説したコツは、他の過去現在質問にも応用できます。(詳細は面接対策編でお話しします)

よって次回は、同じ過去現在質問の1つであり、『三大質問』の1つでもある『自己PR』の書き方について話します。

『自己PR』も過去現在質問であることから、話の大枠は似たようなものになりますが、少々違う点もあるのでそこをメインでお話しします。


目次≫就活のすゝめ

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