【テネレ700 世界旅への強化】Tenere700 クラッシュバーの各社比較

こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。

6月5日に発売日が決定した後、Covid-19の影響で発売日が延期・未定となった新型テネレ700。
管理人もファーストロットを注文し、今か今かと発売日の発表を心待ちにしていましたが、先日YAMAHAのホームページ上で新たな発売日が7月31日と発表されました。

SNS上でも続々と納車の報告があがる新型テネレ700。
今回は以前【テネレカスタム】【テネレカスタム2nd】で紹介した中でも特に注目度の高いクラッシュバーに絞って、各社の比較をしようと思います。

 

クラッシュバー なにを重視する?

さて、各社のクラッシュバーを比較し、最終的には何を購入するか決めるわけですが、
そのために、クラッシュバーになにを重視するのかを考える必要があります。
とはいえ、普通に考えて

・重量
・材質
・実際の機能

が主な項目になるでしょう。
このうち、重量と材質はHPに記載がなければメーカーに問い合わせればいいのですが、
実際の機能に関しては考慮するのが非常に難しいです。
そこで、
クラッシュバーがどのようにクランプされるか
をなんとか色々な画像を漁って調べることで検討しようと思います。

クランプはダブルクレイドルのメインフレームに直接されるのが安心なので、
このフレーム図と照らし、それを見てみることとしましょう。

ずっと見比べてると分かるのですが、ほとんどのクラッシュバーは上の図で囲った4か所の内のどこかにボルト・オンされています。
勝手ながら時計周りに①~④と番号をつけて、各々がどこにクランプされるかを見てみましょう。

Touratech ツアラテック

まずはアドベンチャーカスタムの雄、ツアラテックです。

形態に関しては、かなり張り出しが少なく非常にスマート。

材質:ステンレス・スチール(φ25mm、2mm厚)
重量:記載なし 問い合わせ中
形態:上下別体 左右を繋ぐバーは上部のみ
金額:67,200円(上下合わせて)
カラー:シルバー・ブラック

 

上部クラッシュバーが②へ、下部クラッシュバーが②④へボルトオンされています。

おそらく、②部は前後2つボルトオン部があるので、上部→後方、下部→前方へボルトオンされているよう。

上部クラッシュバーは、おそらくステム部分にサブフレームのようなものを取り付け、そこで左右を連結するような形と思われる。

~ツアラテック総評~

とりあえずツアラテック買っておけばOKと思っていたが、よくよく見ると上部クラッシュバーのフレームに対するクランプ部が1か所しかないという点が一番気になる。また、下部ラジエーター付近を横断するバーがないため、下部クラッシュバーの横方向の剛性も気になる。
また、上下別別での販売なため、どうしてもセットで価格が高くなりがち。
ということで、何も考慮せずにとりあえずツアラテックというのは少し考えたほうがいいかもしれない。

SW-Motech

多くの方が長年に渡り信頼をおく、SW-motech。

材質:スチール(φ27mm) ほんとか・・・・?
重量:記載なし 問い合わせ中
形態:上下別体 左右を繋ぐバーは上部と下部にあり
金額:$458.9(上下合わせて。日本HPには下部の金額しか記載なし。おそらく53,500円くらいか)
カラー:ブラック

下部クラッシュバーは①②にボルトオン、③にクランプされる。

下部クラッシュバーはラジエーター下で左右をしっかりと連結されている。

上部クラッシュバーは下部クラッシュバーへの2か所のクランピングのみでフレームへのボルトオンはない。

左右の上部クラッシュバーはやはりステム部に取り付けるサブフレームを用いて連結される様子。

~SW-Motech総評~

下部クラッシュバーはフレームに対して3か所取り付け位置があるため、非常に堅牢性が期待できる。下部クラッシュバーもしっかりと左右が連結されており、この点も安心です。ひとつ難点を粗探しするとしたら、上部クラッシュバーが1か所もフレームにボルトオンされていない点でしょうか。

Hepco&Becker

街中でも見かける機会の多いHepco&Beckerはどうでしょうか。

材質:記載ないがおそらくスチール(径の記載もない)
重量:8.0kg(上下合わせて 上部3.3kg 下部4.7kg)
形態:上下別体 左右を繋ぐバーは上部と下部にあり
金額:ブラック 51,000円(上下合わせて)
シルバー 70,000円(上下合わせて)
カラー:シルバー・ブラック

※Hepco&Beckerのみがカラーによって金額が違います。重量が同じため、材質は同じだと思うのですが、1万円以上の差があるのは謎。

下部クラッシュバーは②④にボルトオン、

左右の下部クラッシュバーは連結されています。

上部クラッシュバーは②へボルトオン。この辺はツアラテックと似ていますね。

左右の上部クラッシュバーは、やはりステム中央部に取り付ける別のサブフレームを用いて連結されるよう。

~Hepco&Becker総評~

総じてツアラテックと構造が似ていますね。ツアラテックの下部クラッシュバーに左右の連結構造を加え、フェアリングのカバー範囲が少し違うという以外はかなり似た構造かと思われます。シルバーと黒の金額差が表面処理のみによるものなのか、謎ですが、おそらく重量の表記がミスで、黒→スチール、シルバー→ステンレス なのではないかと予想しています。

Outback Motortek

ここまで紹介したドイツ勢に対し、アメリカンカスタムハードウェアのアウトバック・モーターテックを見てみましょう。

一見、かなり武骨そうで、なんか邪魔くさくないか?という印象を抱きましたが・・・・

材質:スチール(φ22mm  2mm厚)
重量:5.6kg(上下合わせて 下部のみで2.7kg)
形態:上下別体 左右を繋ぐバーは上部と下部にあり
金額:$425(代理店に問い合わせたところ、現在のところコロナの影響で価格未定。だが、おそらく50,000円前後か)
カラー:マットシルバー・マットブラック・グロッシーレッド・グロッシーブルー

下部クラッシュバーは①②にボルトオン、③へクランピングされています。
特に、①へのボルトオンは、SW-Motechよりも根本部分に2か所でされいるのが分かります。

左右下部クラッシュバーの連結もラジエーター下部を通り、最も堅牢そうな外観となっています。

上部クラッシュバーは下部クラッシュバーへ1か所クランピング、1か所がボルトオンとなって連結される構造。

左右の上部クラッシュバーは今までと同様ステム部分へ取り付けるプレート上のパーツで連結されます。

~Outback Motortek 総評~

結論から言うと、現段階で最も良いのではないかと思える仕様です。下部クラッシュバーのメインフレームへの取り付け方も最も強いですし、写真だと武骨に見えるフレームワークも色々な角度からみるとしっかりフェアリングや車体外形に沿うようデザインされていて、なおかつチューブ径も22mmと細く抑えられています。上部クラッシュバーがフレームへボルトオンされていない点が挙げられますが、上下クラッシュバーの連結にクランピングと片側2か所のボルトオンを採用していることから、SW-Motechよりも安心感がありそうで、しかも金額も安そうです(いまのところ未定ですが)。
カラーバリエーションが他よりは豊富なのも良いですが、ツアラのステンカラーのような仕様がないのは一部の方にとっては残念なのかもしれません。
そして、このように様々な見比べを行っていると、「何となくこのメーカーはこの商品に自信があるんだな」というのが分かってきます。
例えば、ツアラであればやはりEVOを中心としたリアパニアの積載システムがそうですし、アウトバック・モーターテックではこのクラッシュバーにそれを強く感じます。
唯一、クランクケース付近をバーがカバーしていないのが気になるかもしれませんが、

クラッシュバーによってそもそもその部分すら接地しないので不要としたのでしょう。

このようなテスト動画もありますし、実力はまず間違いないと思っていいでしょう。

Heed

今回テネレのクラッシュバーを色々調べていて初めて知ったメーカー。
が、よくよく見るとかなりダークホース的な・・・

Heedにはフェアリング部のみのBasicというモデルと上のように上部→下部まで一体のBunkerというモデルが存在します。

材質:スチール(φ22mm  2mm厚とφ25mm  2mm厚 の併用)
重量:10.5kg(梱包重量のみの記載。なので本体は8kg強といったところか・・・?)
形態:上下一体 左右を繋ぐバーは上部のみ
金額:€198(代理店がないためおそらく直接の購入か。レートと送料を加味して28,000円くらいか?)
カラー:ブラック

①②でフレームにボルトオン、④もボルトオン。

上部の連結は今までと同様な構造かと思われます。

~Heed 総評~

全てのクラッシュバーの中で唯一の上下一体構造というのが気になるところです。フレームへのボルトオンの箇所も最多で堅牢性も期待できそうです。
ほとんどアウトバックで考えていましたが、これは揺らぎます。しかも一体なので安い。代理店がないため、逆に直接やり取りできていいかもしれませんが、まだ日本に発送可能かは未確認です。難点を上げるとしたら、アウトバックよりも重量がありそうなことと、下部で左右を連結するバーがない点でしょうか。その分クランクケース側まで覆ってくれているわけですが、、、うーん、全て一長一短 ┐(´∀`)┌

Y’s gear (純正)

忘れてならないのが純正オプションパーツ。なんとなく純正ってダサくまとまってるから、サードパーティに走りがちなんでが、実は純正のほうがよくよく考えこまれてたりする部分も・・・?

材質:記載ないがおそらくスチール
重量:記載なし 問い合わせ中
形態:上下一体 左右を繋ぐバーは下部のみ
金額:40,000円
カラー:ブラック
純正クラッシュバーで最も特徴的なのは、この部分。
他のクラッシュバーがフレームの各所にボルトオンするのに比して、後部のバーが①よりも下部・内側の位置で連結されているようです。
前方は②部分にボルトオンされています。
写真では分かりづらいのですが、ラジエーター下を通る前方の左右連結バーは、フレームの一部にボルトオンされます。
純正は取り付け説明書があるので非常にわかりやすいですね。

~Y’s gear 総評~

印象としては必要最小限にまとまっているといった感じでしょうか。後部のバーの固定方式が他のクラッシュバーのように①部ではなく、より内側を貫通するような形式にしているのが大きなポイントかと思います。カバー範囲の割りには金額が高いなぁと思いますが・・・・。
また、他のクラッシュバーが必ず上部で左右連結されているのに対し、これは左右独立していますが、横から強い力が加わった時に内側へ折れ込まないかが不安要素ですね。

Adventure Spec

このメーカーも知りませんでしたが、新型テネレのクラッシュバーをラインナップしています。

見た感じ、かなりごついですね。

材質:6000系アルミ(φ25mm  3mm厚)
重量:3.04kg
形態:上下一体 左右を繋ぐバーは上部と下部にあり
金額:£199(代理店がないためおそらく直接の購入か。レートと送料を加味して30,000円強くらいか?)
カラー:ブラック・シルバー・ホワイト・ブルー・レッド
クランクケース側はほぼカバー範囲なし、フェアリングを重点的にカバーしています。
ですが、アウトバック・モーターテックと同様、フェアリング部分のガードが十分であればクランクケース側は接地しないという考えのもとかもしれません。
ボルトオンは②部のみ。
上部は左右のバーが直接連結された上で、サブフレームパーツを用いてステム部に固定される様子。

~Adventure Spec 総評~

最も注目すべきは唯一アルミ素材を用いている点でしょう。肉厚にすることで強度を担保しつつも、このサイズ感で3kg代という驚異的な軽さを実現しています。カラーバリエーションが豊富で、転倒状態の写真が提供されていることにも好感をもてますが、サイズに比してフレームへのボルトオン箇所が少ないことと、やはりアルミという素材からの脆性破壊が一番気になるところでしょう。実用よりも、アドベンチャー感の見た目や、パニアポケットなどの装着用と考えたほうがいいのか・・・・そのような用途によっては金額を鑑みても一番いいかもしれません。

GIVI

最後になりますが、あのGIVIからも新型テネレ用のクラッシュバーが出ています。

非常にシンプルなクラッシュバーで、フェアリング下部のみのプロテクションに特化しています。

材質:ブラック スチール(φ25mm )
シルバー ステンレス(φ25mm)
重量:記載なし
形態:下部クラッシュバーのみ 左右連結構造はありそう
金額:記載なし(未定か?)
カラー:ブラック・シルバー
②へのボルトオン、③部へのクランピングに加え、
ラジエーター下部で左右は連結されます。

~Givi 総評~

構造的にはヘプコ&ベッカーの下部クラッシュバーに近いでしょうか。Giviのサイトでは金額が分かりませんが、他の一部サイトで17,000円くらいの金額であったため、シンプルに済ませたい方や、他のクラッシュバーとの併用などに向いているかもしれません。

まとめ

・Touratech
・SW-Motech
・Hepco&Becker
・Outback Motortek
・Heed
・Y’s gear
・Adventure Spec
・Givi
計8メーカーの新型テネレ用クラッシュバーを個人的に比較してみましたが、いかがでしたでしょうか?
これからテネレを購入し、クラッシュバーの装着を考えている方、あるいは現段階でテネレを注文済でこれからクラッシュバーをなににしようか悩んでいる方、そのような方の参考になれば幸いです。
自分は、やはり今のところOutback Motortek を第1選択に考えています。現在代理店に予約をし、生産のメドがたち次第、価格や納期を連絡していただく手はずとなっております。