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8/4【雑感】8306三菱UFJ銀行の株価展望を整理、推測する~のれんを一括償却した効果も考えよう~

三菱UFJ銀行の1Q決算が発表されました。ポイントになりそうなところをお伝えしておきます。

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○粗利率改善→経費率低下

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○コロナ収束を今年12月までと想定して貸倒引当金を計上

この2点ですね。収束とは文字通りの意味でなく、やはりワクチンの登場を年末頃と想定していると受け取るべきでしょう。アユタヤ銀行とバンクダナモン銀行の収益化も順調ですから、期待が大きくなってきました。

記憶に新しいですが、今年3月の決算発表では、これらの銀行を買った際に発生したのれんを特別損失として一括償却しています。のれんが何かを知らない人はここで覚えてほしいので簡単に説明します。

のれんとは、要は株を買う際に高値掴みした差額分のことです。M&Aをする際は、シナジー効果やブランド力などの目に見えない価値を評価し、通常は資産価値よりやや高めの金額で株を買うものです。しかしその後で価値が何らかの理由で下がってしまい、シナジー効果を得られなかった。結果的に価値のない金を支払ったことになるので、その分の損失を計上するわけです。

通常、日本の会計基準では、のれんは何年にも渡り分割払いのようにして計上していきます。しかし海外基準(IFRS)は時価主義のため、のれんに本当に価値があるかを毎年確認します。価値が無いと判断した場合は減損処理をします。三菱UFJ銀行も、高値掴みした分を今年3月に一括処理したわけです。

さて、一括処理したことにより膿は出し切ったという判断で良いでしょう。ここからは毎期分割払いしていくはずだったのれん費用が200億円ずつ上乗せされていきます。これは亀澤社長が経済誌の中で明言していることです。

アユタヤ銀行とバンクダナモン銀行は株価が下がったとはいえ、三菱UFJ銀行が東南アジア展開するためには必要不可欠です。それぞれタイとインドネシアの上位銀行ですよ。これらの支店網を利用出来るメリットは計り知れないのです。そして以前、配車サービスを手がけるグラブという会社も買いましたね。・・・三菱UFJ銀行の狙いが見えますか?現地銀行の持つ情報と配車サービス会社の持つ情報、そして中規模事業主や個人事業主を重視していく戦略プラン、そしてデジタル化を明言しています。これらの繋がりが見えるでしょうか?確実に新しい金融モデルに向けて変化をしていますよ。

変化が順調であることを示しているのが経費率の低下です。つまり、効率化経営に向けた態勢にシフトしているのです。効率化に向けた動きは既にニュースで出ているので説明を割愛しますね。この改革と相まって、先々の株価には期待出来るでしょう。

恐らく、12月を見越していた積み上げた貸倒引当金は十分足りると思います。もう資金繰りに切羽詰まった企業が明らかになるピークは終わりましたからね。これも使われなければ戻し入れが発生します。

企業によっては、株価にとって良いプラス効果を生むタイミングで戻し入れを行うものです。これは銀行業に限った話ではありません。経営者の良し悪しはこういった小技にも表れます。

よって、ここの株は引き続き集めていきたいですね。私の当面の目標は2万株です。欲を言えば3万は玉を沈めたい。短期でも500円を狙えるなら美味しいでしょう。何はともあれワクチンです。何か形になるものが出てくれば、相場の景色は一変します。

本日の昼、ようやく超長期投資銘柄分析シートも更新しました。三菱UFJ銀行の分析数値も見てみてください。以下に割安でおかしな株価になっているのかがわかるはずです。

【テキストB】具体的な銘柄選別方法と分析事例(超長期銘柄分析シート付き)

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