リフォームで窓の位置変更をして快適な暮らし!施工方法と費用まとめ
家の間取りの中でも、生活に欠かせない窓。
光を取り入れて部屋を明るくする、空気の入れ替えをする、素敵な景色を見る。
一つの窓でもいろんな役割を持ち、私たちが生活する上で非常に大切なものですよね。
窓から見える庭の木がとっても好き。
二階の窓からぼーっと通行人を見てるのが割と好きだったり。
あなたはどんな窓の風景が好きですか?
そんな窓ですが、高さや配置する場所が実はかなり重要なんです。
【窓の位置が不便に感じる例】
- 位置が高すぎて掃除する時に上の方まで届かない
- 位置が低くて隣人の視線が気になる
- そもそも何のために使う窓かわからない
- 光の入る位置に窓が無くて部屋が暗い
このように窓の位置に対する不満は決して少なくありません。
そこで今回は、窓の位置変更について、リフォーム方法や費用などについて調べてみました。
リフォームで窓の位置変更をする方法は2パターン!
窓の位置を変えるリフォーム方法は、新しい窓をつける場所によって違ってきます。
大きく分けて2パターンあるので、まずはざっくりとご紹介します。
■既存の窓から離れた位置への変更
元々窓のある場所とは全く別の場所へ位置変更するリフォームです。
- 元の窓を無くし穴をふさぐ
- 別の場所に穴を開けて新しい窓を作る
この2つのリフォームを続けて行うことが必要になってきます。
機能していない窓があったり、家具を置くのに窓が邪魔になるといった場合には有効なリフォーム方法ですね。
■窓の高さのみを変更する
既存の窓を縦方向に高く、または低くする施工方法です。
結露・防音対策、採光・風通しを良くしたいとき、窓の防犯性を高めたい時などはこの方法がオススメです。
家が木造の場合、壁の中に重要な柱や筋交いが無い限りは、あまり難しいリフォームではありません。
筋交いとは家の補強を目的に取り付けられているクロスした木材で、抜くことが出来ない大事な柱のことです。
下の画像でXの形に取り付けられているのが筋交いです。
以上が、大まかなリフォーム方法になります。
2つのやり方があるのがわかりましたが、、どちらの方法も壁に手を加えるので、大がかりで大変そうな印象ですよね。
もう少し、具体的にどういうことをするのか紹介していきます!
リフォーム別の施工法と注意点
上記ではざっくりと「こんな方法がありますよ」というお話をしました。
ここでは施工の際に気にしておくべき点を重点的に、さらに深く掘り下げます。
■既存の窓から離れた位置への変更【穴を埋めるリフォーム】
窓があった部分の穴を埋めるリフォームですが、外壁と内壁を周りの壁と一体化させる必要があります。
施工後の仕上がりにこだわりがなければ別ですが、窓がそこにあったとわからなくするには大がかりな工事をしなければなりません。
そして施工する窓が高い位置にある場合には、外側はもちろん、内側にも足場を組む可能性があるため、大変な作業となります。
■外壁の施工法
・モルタル塗装の場合…モルタルを塗るための専用ボードを穴に埋め込み、モルタル塗装で仕上げる。
・サイディングの場合…穴の開いた部分に下地の構造用合板を貼り付け、周囲の色味と合わせながら仕上げる。その後、防水目的でコーキング処理を施す。
塗装をする場合は特に周りの外壁と比べて工事した部分が浮いて見えるので注意が必要です。
一面塗装をすることで費用はその分かかってしまいますが、仕上がりは綺麗なのでオススメです。
■内壁の施工法
・サッシを外す。
・穴の開いた部分に下地を組み込む。
・断熱材を入れた後、ベニヤ板または石膏ボードで穴を塞ぐ。
・壁紙を貼る。
壁紙は穴を埋めた部分のみ貼り替えてもダメじゃないですが、これまで使用してきたものと同品番の壁紙を貼ったとしても、元々貼ってある周りの壁紙は色があせる・日焼けをしているなどの理由から微妙に色が違って見えてしまい、仕上がりが綺麗になりません。
外壁同様、一面か部屋全体の壁紙を貼り替えると綺麗に仕上がります。
穴を埋めた一面のみをアクセントクロスで仕上げれば一面だけでオシャレに見えるので時短にもコスト削減にもなってオススメです。
アクセントクロスとは、その部屋にとって印象が強く残る色や柄の壁紙です。他の面と一体化する必要がないので便利ですよ!
下の画像ではレンガ風の壁紙部分がアクセントクロスです。
アクセントクロスって、とってもオシャレですよね!
気になってた窓の位置が変わって、埋めた壁もこんな素敵に生まれ変わるなんて最高です。
ちなみに、家具の配置や隣家の視線を気にするくらいのリフォーム目的であれば、家の強度を考えてサッシを外さない施工法もオススメ。
窓の外側はそのまま残しておく。
内壁だけ窓枠を取り外す。
石膏ボードで壁を作り、壁紙を貼る。
■既存の窓から離れた位置への変更【新しい窓を作るリフォーム】
窓を新設する際には、設置予定の場所に柱や筋交いなど家の重要な部分が内側に無いか確かめることが必須です。
いくら理想とする場所があっても、家の強度が低下してしまっては元も子もないですよね。
調査を行い、壁に窓が作れるかどうかしっかり確認してからリフォームを進めましょう!
柱や筋交いを避け、壁を壊して窓となる開口部を作る。
サッシ・ガラスを取り付ける。
窓を新設するなら室内窓もオススメです。
室内窓とは、部屋の間仕切りとなる壁に取り付ける窓のことを言います。
建物の側面に窓をつけるわけではないので、戸建はもちろん管理規約に厳しいマンションにも向いています。
室内窓は部屋が繋がるから、開放的になって良さそうです。
高さや配置次第では開閉式にすれば荷物を出し入れするのにも使えるし、ペットの行き来するルートにもなったりして、より生活が楽しくなりそうですね。
■窓の高さのみを変更するリフォーム
窓の位置を縦方向に移動させる場合は、柱への負担や壁の影響によって家の強度に支障が無いかなどの確認が必要です。
既存の窓のサッシを取り外す
移動させる高さに開口部を調節する
新しい窓枠を取り付ける
開口部の腰壁にあたる部分に断熱材を入れる
腰壁の内・外側の壁材にシーリング作業を行う(または外壁を張り替える)
内・外壁を仕上げる
リフォームを業者さんにお願いするときは、どういう施工法が自分の家に合っているのか、家の構造と理想の形を擦り合わせてよく話し合うことが大事です。
リフォームでの窓の位置変更!費用はどのくらいかかる?
どんなリフォーム方法があるのかわかったところで、気になるのはその費用ですよね。
いずれも材料の種類やサイズ等で金額は変動する為、一概にこの金額!とは言えませんが、目安として参考にしてみてください。
【窓をなくす・塞ぐ】
主に外装・内装工事の費用で、サッシのサイズや仕上がりによって金額が変動します。
総額10〜30万円ほどかかり、内訳は以下のようになります。
外装工事
窓があった部分のみに仕上げを施すのか、壁一面を仕上げるのかによって金額が変わってきます。
モルタル塗装…専用ボードなどの材料費・左官費用・塗装費用で6〜10万円。
サイディング…材料費・コーキングの施工費用で5〜8万円。
内装工事
サッシ・ガラスの処分も費用に含まれています。
下地組み・断熱材の入れ込み・ベニヤや石膏での穴埋め・壁紙貼りで5〜10万円。
外装と同じく、壁紙などを施工する範囲によって金額が変わります。
【新しい窓を作る】
窓を新設する場合の費用についてもサイズ等によって金額の変動があるため、窓の種類別での金額をご紹介します。
こちらも目安として参考にしてみてください。
ちなみに窓の新設には窓・サッシ以外の費用も発生し、以下が主な費用となります。
- 廃材処分費…2〜5万円(開口部を作った際に出た、壊した壁・壁紙などの処分)
- 運搬費…4〜8千円(窓の運搬で相応のサイズの車が必要になる為)
- 家具の移動…3〜4千円
- 養生費…1〜3万円
その他にも、吹き抜けなどの高い位置や2階のリフォームだと足場を組む必要があります。
足場を組む費用のみで10万円を超えることが考えられるので、その金額もしっかりと頭に入れておきましょう。
窓を塞ぐ・新設する費用はわかりましたが、窓の高さだけを変えた場合は金額に大きな違いはあるのでしょうか?
高さだけを変える場合も、サッシを再利用しない限りは新しい場所に位置変更するのとそんなに変わりません。
高さだけの変更の方が安そうなイメージがありますよね。
施工の工程や基本的な費用に差があるというよりも、サッシのサイズ・材料・理想とする仕上がりなどでの変動が大きな違いになってきます。
外壁リフォーム自体を最初から視野に入れているのであれば、一緒に窓の位置変更もリフォームしてしまうと時間・費用・手間が余計にかからないのでお得です。 リフォームすべき窓が無いかチェックしておくことをオススメします。
リフォーム前に意識しておくこと
さて、これまで施工法や費用などに触れてきましたが、リフォームを決断する前に今一度気にしてほしい点があります。
次に挙げる項目を理解してから始めることが、後悔しないリフォームに繋がります。
家を支えている柱や筋交いに手を加えることは出来ません。
先にも記述しましたが、壁に新しく穴を開ける際には家の強度に関わる部分に影響がない場所じゃないと施工が難しいです。
専門家に見てもらうことで、構造として壁に穴を開けられるのかをまず確認することが大切です。
壁そのもので家を支えていることがあります。
柱や筋交い以外にも、【耐力壁】や【耐震壁】と呼ばれる壁があります。
どちらも地震や風などによる建物の揺れや変形を防ぐ非常に重要な壁です。
その壁に穴を空けると耐震性が大きく低下するため、大きな窓を計画することは出来ません。
補強計画からやり直さなければいけない必要が出てくるので、耐力壁・耐震壁じゃないことを確認してから開口部を作るリフォームの計画を立てましょう。
何より、簡単に元に戻すことが出来ません。
窓の位置を一度変更してしまうと、やっぱり変えなければ良かった!と思っても、なかなかすぐには戻せません。
費用の面でも精神的にもダメージが大きいと思います。
窓の位置を変えることによって部屋に入ってくる光や風の量が変わり、家自体の印象も変わっていきます。
部屋の明るさ、風通し、室内温度、防犯面などが今までの暮らしとどう変わるのか?
また外観も変わるため、違和感がないかどうかについてもしっかりイメージするといいですね。
せっかくリフォームするのだから、やって良かった!と思いたいですよね。
リフォーム後の暮らしを想定するのは少し難しい作業かもしれませんが、自分や家族が幸せに過ごしていく為にすごく大事な作業です。
より快適な窓のある暮らしをする為に【まとめ】
今回は窓の位置を変えるというリフォームについてお話してきました。
中古物件は自分で窓の位置を決めたわけじゃないので仕方ないですが、新築で建てた場合でも、実際暮らしてみたら窓の位置が悪くて使い心地が良くなかったり、ということがありますよね。
実際間取りを決める段階で窓の位置は、部屋や水廻りなどの生活空間に比べて二の次になってしまうことがよくあるそうです。
実際に暮らすことで大事さがわかってくる窓。
位置変更のリフォームは先にも書いた通り、壁を埋めたり穴を開けたりと施工がなかなか大変です。
場所によっては足場も組みますし、元々の穴をわからなくする技術も必要です。
そして一番重要なのは、簡単には元に戻せない ということ。
リフォームを決断する時というのは、不便さが際立ち、気持ちが高まっている時ですよね。
冷静さを欠いて決断を急ぎすぎてしまうと、後悔の残るリフォームになりかねません。
ぜひ、一度落ち着いてリフォーム後の生活を想像してみましょう。
窓の位置が変わることで自分や家族が暮らしやすくなるのかどうかを慎重に考え、決断に踏み切ってください。
最適な窓で暮らしをより豊かにしていきましょう。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。