PARIS RIO STORIES

外出禁止令を機に書き始めたパリのバーマンのお話。

🇫🇷外出禁止令の延長について

20時になると急に外が賑やかになる。
もうすっかり日課となったベランダから医療従事者へのエールを送る時間だ。
 
外出禁止令が出てからというもの人もいなけりゃ車も走っていないのでパリの空気の二酸化炭素濃度は40年前に戻ったらしい。おかげで一日中野鳥の声が鳴り止まない。
20時になると急に皆がベランダに出てピューピュー口笛を吹いたり、鍋を叩いたり、爆竹を鳴らしたりするので町中の鳥がびっくりして一斉に空に舞い上がる。
 
Iphoneを手に取るとマクロン大統領の会見が始まっていた。今晩今後の外出制限について発表があると決まっていた。すでに2万人の聴衆者がFB越しに見ているようだ。
 
①外出制限は5月11日まで延長
予想されていた通り、外出禁止令は延長された。5/11以降も高齢者や脆弱な人は自宅滞在を継続するようにとの事。5/11までに医療機関はもちろん全ての国民にマスクが行き渡り、検査が可能な体制にするようだ。
 
②同日に教育機関を再開、大学は夏以降。
5月11日より大学を除く全ての教育期間が再開される。
 
③レストラン、バー、美術館、映画館、劇場などは7月中旬再開予定。
ホテルやレストランなどのパブリックな場所、施設等は5月11日よりさらに2ヶ月の時間を置き7月中旬より営業再開。
 
つまりマスクや検査体制が整ってからの2ヶ月後。仕事復帰が更に延びると聞いては流石に落胆したものの、少しホッとした。イタリア、スペインに挟まれたフランスで世界中から観光客の来るパリのレストランで働いてる僕にとって、5月の営業再開が万全の状態と言えるのか疑問に思っていたからだ。
 
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”危機を前にユマニテ(人間性)やソリダリテ(団結心)がより強固となり、新旧のイデオロギーの融和の先に素晴らしい未来が来るように皆で努めましょう。” そんなような言葉でマクロン大統領は締めくくった。
(うん、難しい。)
 
 
イデオロギーなんてよく分からないけれどほんの小さな事、例えば毎晩窓から拍手をする親子や大行列のスーパーでお年寄りを先に通す道が出来た事、日曜日にドアノブにかかっていたイースターの卵形チョコなんかはとっても僕の胸を温かくしてくれる人間味のある好意で、

「じゃあ今僕は人に何が出来るだろうか」

とか考える訳です。

 

つづく
 
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