「そんなんじゃあ足りないんだよ、情熱が!」
マスク着用、大声禁止
事務所に貼られた注意書きに一瞬目をやるものの、構うものか大義は我にあり。珍しく情熱ほとばしる様で後輩を注意するのは、現場復帰して
「漸く仕事感が戻ってきました」
と仰る木村みのるであるからして、この2ヶ月幽閉のような状態にあった
次回、完結らしいが、こちらは既に完結
その鬱憤を晴らすべく巌窟王の如き様相でやる気満々、フル回転で店頭を立ち回り、ドタバタバンバン、行って帰って上がって降りて、その間、右手に掲げしスマホからは片時も目を離すことなく何やら情報交換をしているらしいが、一番重要な接客をしている様子がない、何がしたいのだろう、忙しなく動き回るのを見てもらいたいのだろうなきっと、と鼻をほじりながら眺めていると
「ちょっと、いいかな?」
接客態度に真剣さが足りないという理由で、後輩Mを自分のデスク前に呼んで指導をするらしい。最近は注意でさえ「ハラスメント」だ何だと気を遣わなければならない、そんな腐れた世の中に真っ向勝負、我が木村の指導が始まったのでここは見守ろうじゃあないか、冷めた目で。
「情熱が!」
覚めた面した我々とは逆に、木村は情熱あふるるその内面の炎を何とか抑える芝居から始まって、寂しげな目線を少し上方にやって両手を広げる。いいんだよ、そういうのは。
「君には・・・情熱が足りないんだ」
THE CITIZEN
ザ・シチズン
AQ4020-54W
CITIZEN JOUNETSU COLLECTION
数量限定400本
330,000円+税
主なスペック
- ガラス材質:サファイアガラス
- ケース&バンド 98−0ー 材質:スーパーチタニウム
- クオーツ(年差±5秒)
- エコドライブ(ソーラー発電)
- 10気圧防水
- パーペチュアルカレンダー
出ました!
大坂なおみをメインキャラクターに採用したCITIZEN JOUNETSU COLLECTION 、真っ赤な文字盤を擁した9ブランドの中から、今回は、THE CITIZENモデルのご紹介です。
東京の空が情熱であふれかえる1日のはじまりを表現。また大都会を支える建造物の支柱構造からインスパイアされた幾何学的なパターンを文字板上にデザイン。
シチズンHPより
とのこと。格子模様が特徴的です。
チタンには見えないほど真っ白なデュラテクト加工により、傷も非常に強いのです。
こちらはセイコーの真っ白なステンレス
ケースの径は、37.5mmとかなり小ぶり。
ただ、このくらいの大きさが、日常使いには丁度良いのではないかと思うです。
蓄光が施されているインデックス上にピタリと止まる秒針の仕上げにも手抜きなどあるはずがない。
秒針が目盛り上をずれずにピッタリと止まるのは、グランドセイコーだけの専売特許ではありません。
いいなあ、ワタベなエントリー
カレンダーは2100年までのパーペチュアルカレンダー。年差なんと±5秒です。
おいおい、グランドセイコーも、安穏としてられないのでは。ヤバいんちゃうん。
チタンであるデュラテクトプラチナに、ヘアラインと鏡面仕上げがコンビで施されています。
チタンであることは、店頭で触ればわかります。思わず、出る
「軽いっ!」
の歓声。
何ということでしょう。ミラー仕上げのベゼルと、ケース、ブレスのつや消し仕上げがまあ、見事。
薄さは10.6mm。
その重さと相まって、極上の装用感でございます。
この穴、というかボタンは、衝撃などにより針がずれてしまった時などのための、基準位置修正用ボタンです。
数量限定400本。
がしかし、限定シリアルはなし、残念。。。
シチズンには限定シリアルがあるものとないものがあるのですが、それには一体どうした基準があるのでしょう。
ちなみにこちらは限定シリアルがあり。
土佐和紙と金箔。すごい!
限定シリアルがないとは云え、数量限定400本に間違いなし。
ドレッシーな雰囲気にJOUNETSUの赤が、ちょい外してもいい感じ。ああ、これは欲しいっ!
THE CITIZEN
ザ・シチズン
AQ4020-54W
CITIZEN JOUNETSU COLLECTION
数量限定400本
330,000円+税
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2021年夏、新製品です。
こちらは、文字盤の美しさを是非、実際にご覧頂きたい。
こちらはオールブラックだ!
商品についてなど詳しくは、
お問い合わせフォームはこちら
電話 0857-23-5221
株式会社 中井脩
鳥取市栄町623番地
ご連絡お待ちしています。
2回同じことを云うからには、多分、その後を考えていなかったのだろう。
「私の何が悪いんでしょう? 具体的に悪い点を指摘してください」
これは映画やドラマではないんだよ木村、こうして冷静な反撃にあうわけだ、どうする?
「また、そうやってはぐらかす」
はぐらかしているのはお前ではないか?
「はぐらかしているのは、木村さん、あなたではないですか?」
予想外の反撃を受けた木村は巨豚とした顔をして、私の方に視線を寄越した。やはり、上司の目を気にしながらの説諭だろうさ。
「だろうか?」
知らんがな。くだらん。すっと目を逸らしてPC画面に向かう私に、見捨てられたとでも思ったのだろう
「いや、悪いのは私ではない、お前だ。いいかよく聞け! 何の変哲もなく面白みのないその耳で聞きやがれ」
木村は逆ギレの逆ギレを、後輩Mの普通の耳に向けて発動させた
「おれは!」
と思いきや、そうは云ってもいい大人である、立ち上がった巌窟王はグッと歯を食いしばり、あの奥歯の辺りの頬をピクピクさせるという、劇団上がりの名脇役的な顔芸を忘れることがないわけだから、まだ大丈夫だろう、芝居がかった寂しげな面持ちでこう続ける。
「何も君が嫌いで云っているわけではない、君が憎いから、こうし注意しているわけではないんだ」
Mの肩にスッと柔らかく差し掛けられたその右手には、スマホが今なお握られている。
(わかるだろう、わかってくれるだ、ろ・・・ぅ)
あのガマガエルのような三白眼が少し潤んだように見えたから、そんな気持ちを読み取ったのか。Mは心持ち顔を下げて、視線を逸らした、か。こちらからではわからないが、決して交わらない視線は、5m先の二人を包む静けさの、その内に秘められた小さな動揺を隠せはしない。
「俺は君のためを思って、こうして厳しいことを」
今にも壊れそうな静寂が、ニコチン・カフェイン・アルコールのハーモニーをブワリと噴出するガマガエルの息吹によって揺らめくのがわかる。
「云っているわけでは、ないんだよ」
「えっ」
俯いた顔をハッと上げるMから思わず声が漏れた。
えっ。
私も思わず呻くのだ。
「君のためを思って指導しているのではない。あるわけがない。そりゃそうさ。会社のことを思って、こうして厳しいことを云っているんだ。いや、自分のことを思って云っているというのが正しいだろう、じゃなきゃあ、誰がするかよ、何の得もない、ただ嫌われるようなことを。なっ? わかるだろ、リーマンなら」
そういうの、か。
ありだよな、そうだよな。
この世の中。
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