バンコクがまた荒れ始めてる。
タイの軍事政権に対する反政府デモ
今回の主役は、若者たちだ
何十年も前、私は、学生のとき、ひょんな縁からバンコク
にしばらくいたことがある。
70年代終わり、クーデターが頻発していたころだった。
ある日、定宿にしていたホテルで、どうも窓の外が騒がし
い。。。とすると、ホテルの従業員が、『クーデターが起
きたぞ!!』と。
一瞬、このまま、バンコクに留め置かれるのか。。。
一学生の運命は、どうなるのかと。。。。
でも、ホテルの従業員たちは、事もなげに『大丈夫、大丈
夫。。。、すぐに落ち着くから』と、
『最後は王様が、お収めてくれる』と、絶対的に、国王に
信頼を置いていた。
確か、2日後だったと思うが、日常生活が戻り、普通に外
出できるようになった。
それから、何十年もたつが、タイではこれまで、
総選挙で民主政権ができてもすぐにゴタゴタがおきる。
しばらくすると、クーデターがおきて軍事政権になり、議
会が解散される。
何度となく、このパターンの繰り返し。
結局は、軍、警察、官僚、財界の権益争いだったが、
今回は、なんか、かなり色合いが違う。。。。。
- タイの反政府デモはタブーとされてきた王室批判も公然と行っている
- ただし、デモ隊にとって最終的な標的は、国王を担いだ現在の体制の中心にあるプラユット首相にあるとみられる
- そこには復古主義的な愛国教育や政官財が癒着した古典的な開発独裁に対する若者の反感と閉塞感を見て取れる
反政府デモが、王室批判を行うとは、タイでは、ありえな
いこと。。。。
前国王は、国民の信頼も厚く、政治中立だったっが、現国
王は、スキャンダラスな話題が多い。
政治的にも現軍事政権よりのようだ。
インドネシアでは、軍人出身の前ユドヨノ大統領が完全民
主的選挙を導入。軍部の政治介入を排除した。
現ユドヨノ大統領は、政官財とまったく関係ない、民間出
身の大統領だ。
マレーシアも、独立当初より、民主的選挙制度を導入し、
軍部が、政治介入することはない。
どこの世界でも、政治を変えるのは若者だ。
大人たちは、うまく、コミュニケーションをとり、暴力的
にならないように解決してほしい。