日常から離れることで、より煩雑な意識からより大きな意識になって自分の心を見つめなおすことができれば、それも良いことだと思います。
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心と魂をつなぐカウンセラーの
山下たつまさです。
前回の記事では「新祈りのみち」という本について紹介しましたが、今回はその本の内容とともに、祈りについて少し考えてみたいと思います。
私の家は仏教の臨済宗したが、お葬式のときにお世話になるぐらいで、熱心に宗教を信仰している家ではありませんでした。
祈りと言うとどちらかといえば
「キリスト教で唱えているもの 」
ぐらいの認識でした。
キリスト教徒でない私が祈る時といえば、お正月に神社やお寺でお賽銭をあげて手を合わす。
それも「何々が叶いますように」と祈るぐらいのものでしたから、祈りと言うとどちらかと言うと神様にお願いをして何かの実現を叶えてもらうというイメージだったのです。
それが前回のブログ記事にも書きましたが、この本の中では明確に「それは違う」とし、それは祈りに対する誤解であると書かれています。
いろんな宗教はありますが、〇〇の神であったり、〇〇の天使、〇〇の菩薩の名前を呼んで、その像の前でお願いしたり、儀礼的に祈りをあげたり、日々の行や習慣としてお経を唱えることを宗教ではしていますよね?
病気平癒の
良縁祈願の
商売繁盛の
学問の
などなど
それぞれ専門に叶えてくれる、ご利益を「売り」にした神社やお寺が一杯あります。
「この神社やお寺に来て、ここでお祀りしている神様や仏様にお祈りや願をかけると、願っていることが叶いますよ、救われますよ」
とか言っているわけですが、この「新祈りのみち」では、
「祈りとは、自分の望みの実現を神仏にお願いすること、そして、それを叶えてもらうことであると考えている人もあるようですが、それは違います。お賽銭と引き換えに祈りが聞き届けられ、願いが叶うと考えるのはまったくの誤解なのです」
と述べられているのですが、
これ、ご利益を売りにしている宗教とは一味違いますよね。
では祈るとは何なのかということで、本の冒頭の「はじめに」の部分を読むと、次のように述べられています。
祈りとは、私たちの周囲に満ちる神仏への気配に、自ら自身を委ねることから始まる人と神との至高の対話です。
?
なんだかわからない。
自分の周囲に充ち満ちる神仏の気配とはどんなもの?
それに自ら自身を委ねるってどういうこと?
人と神との至高の対話?
そもそも神仏って言っているから宗教の話になると思うのですが・・・。
しかしこの祈りのみちの冒頭部分では神仏の存在にあまり馴染みのない方のためにということで「神仏の気配」に対しての次のような説明があります。
宇宙に遍く存在している光を導く指導原理の流れ
?
これもなんだかわからない。
わかったのは、神仏という言葉に抵抗のある人でも、宇宙一杯に存在している大きな明るい方へ導くエネルギーの流れがある。
そのことをイメージできれば祈ることができるということですね。
そしてまとめとして、
この
「神仏の気配」とか
「指導原理の流れ」
というものはどういうものかについて
「ギリシャではプネウムと呼ばれ、キリスト教では精霊と考えられ仏教では例えば修行を衆生を救い目覚めさせる多くの菩薩などの働きにあたる。」
「個々の神の像は人々と神との接点にすぎない」
つまり
これはどういうことを言っているのかというと、
いろんな宗教が掲げる神仏の像は、宇宙一杯に存在している大きな明るい方へ導くエネルギーの流れの接点にしかすぎない。
ということを言っているわけですが、別の捉え方をすると特定の宗教の掲げる神に身びいきされることなく、信じる人にも信じない人にも同じように存在しているエネルギーがある。
これは、宗教依存カウンセリングをしている私としては、宗教を信じて苦しんでいる人に対する大きな希望になります。
幸せになりたいがために信じたその宗教に縛られて、今度は背くと罰が当たると脅されて心を小さくしている方。信じたがために組織にがんじがらめになって不自由になっている人がいます。
個々の神々は一つの接点にすぎないということがわかれば、宗教団体を抜けることに対する怖れがなくなります。抜けることを留めているのは神ではなく人間で、「罰があたる」という恐怖による暗示を与えているのも人間です。
宗教の掲げる神に身びいきされることなく、信じる人にも信じない人にも同じように存在しているエネルギーがあり、それが神の根源だとわかれば、恐怖の暗示から解放されるための助けになりそうです。
話を祈りに戻しますが
祈りとはそのエネルギーの気配とか流れに乗るということで、普段の意識から超え出て、その超自然的な次元との深い交流と対話を果たすことなのだと言っています 。
問題はここからで、
「で、それをしたらどうなるの?」
というところですが、それに対しては次のように記述されています。
・動揺した心が落ち着き、
・感情的になった気持ちは鎮められ、
・迷っていた心の意向が定まり、
・力なく沈んだ心は活気に満ち、
・苦しみ傷ついた心は勇気と力をもたらされる。
・心の奥にある調和を実現できる力を蘇らせることができる
ということで、
カウンセリングには様々な心理療法やワークがありますが、
その目指すところ、目的と合致しています。
とりわけ、この「新祈りのみち」が良いとおすすめできるのは、
①特定の神を信奉させてご利益を求めさせ、依存を引き出さないこと。祈りの定義や段階などが書かれていること。
②祈りの効果がカウンセリングの心の改善の目的に合致していること。
それと本書の中では、様々な感情や心の状態に対応した祈りが載せてあるのですが、その祈りに向かう前段階で
③心を理解できる誘導文があることです。
スピリチュアルにプラスして心理学的に心を理解していくことができます。
この「新祈りのみち」は三宝出版というところから発刊されており、なんとプロモーションビデオがあって、その中でいろんな心の状態とはどんなものかを見ることができます。
すごく感じの良いビデオでした。私の素人ビデオとは大違いです。
表現が難しいところがあるのですが、一つひとつ噛み砕いていくように理解していくと、納得感がでてくる本だと思います。
それではまた!
山下たつまさ
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