たまおの星便り-星海原の航海日誌。  

日毎夜毎、船橋から房総九十九里へと繰り出し、星空を駆け巡る観測日誌。

2020/5/30 緊急事態宣言明けの海岸は薄曇り、密漁密。

2020-06-06 | たまおの星便り

 九十九里海岸の立ち入り禁止が解かれて5日が経ってようやく晴れ間が見えてきた。雲の心配はあるが気象衛星画像では未明の空に広い晴天域がある。下弦過ぎの月を背に夜半に海岸に向かった。 
 いつもの海岸駐車場にはすでに車が1、2台停まっていた。土曜とあって海を見に来たり釣りに来たりとコロナ禍の気分転換なのだろう。空には雲のかたまりがいくつかゆっくりと西から東へと動いていた。薄明開始の2時40分まで2時間あまりしかない。雲を気にしながら北西低い北斗七星の升の方向に望遠鏡を向けた。C/2017T2パンスターズ彗星とC/2019Y1アトラス彗星がおおぐま座α星をはさんで同じ方向に見えている。但し低空は成田空港方面の光害がある。いくぶん雲が薄れてきたので一気に露光した。カブリが激しく撮れているかどうかは帰ってコントラスト処理とかをしないとわからない。結果、C/2017T2だけが雲を掻い潜って写っていた。

 薄明まじかの2時30分頃から雲がなくなって天の川が天頂をよぎってはっきりと見えだした。南天のいて座では木星と土星が20年ぶりに寄り添って輝き、そのあとを遅れて火星が南東の空、みずがめ座で橙色の光を放っている。波打ち際がにわかに人密になりだした。釣り客、というより密漁まがい数人が煌々と集魚灯をつけているようだった。ちょうど望遠鏡を向けている東の低空が頻繁にまばゆく光る。コロナ禍で静かだった海岸にも、これからはまた未明に漂流物漁りの違法車や密漁者が横行する「新しい日常」が戻ってくるのだろう。

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