たまおの星便り-星海原の航海日誌。  

日毎夜毎、船橋から房総九十九里へと繰り出し、星空を駆け巡る観測日誌。

2020/8/20-21 コロナ禍第2波さなかのテスト撮影。

2020-09-13 | たまおの星便り

 2ヵ月続いた梅雨明け後の熱夏は意外と雲が多かった。海岸には絶えず太平洋側から雲が沸き上がり出発に二の足を踏むことが幾度もあった。8月中旬を過ぎて九十九里でもようやく晴天が続いたが、それでも4回海岸に降り立って2日しか星海原に出帆できなかった。
 夕空には7月に尾をたなびかせたネオワイズ彗星など明るい彗星がある一方、未明には12等以下の暗い彗星ばかりで不甲斐ない。それもあって先日購入したサイトロン CometBPフイルタの実写テストをいろいろやってみた。これは彗星のイオンテイルを構成するいくつかの波長域を透過するようにした光害カット干渉フイルタといったものだ。万全ではないが光害地でも青緑色の彗星の尾が写りやすくなる。但し、ノーフイルタよりもカットされた波長域の星は当然暗くなり、青方向にカラーバランスがくずれる。輝星が写野に入るとゴーストも気になる。
 上左はノーフイルタでぎょしゃ座カペラを中心にした画角1.2度、15cmF4(自作レデューサF2.5)のキヤノンEOS6D直焦点、25秒露出ISO4000相当で撮影、上右はCometBPフイルタで45秒露出、同日同条件で撮影。両画像とも恒星の極限等級は15等とほぼ同じでCometBPフイルタは露出が約2倍かかり目立ったゴーストはなかった。別に撮った光度12等の29Pシュワスマン・ワハマン
彗星では露出2.5倍でほぼ同様の極限等級だった。CometBPフイルタでは彗星の白いコマはよりはっきりと写っていたが、コマが青緑色の場合は青い背景に紛れて逆に目立たなくなるかもしれない。いろいろな彗星で試写を重ねていく必要があるだろう。

 

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