増強する自己刺激遊び、そして「縁」 | チビのハルくん、自閉っ子。

チビのハルくん、自閉っ子。

知的障害を伴う自閉症児ハルくん。問題行動山積みだけど可愛い笑顔はママの宝物!

恐れていた幼稚園入園を前にして、
チビハルの自閉度は爆発的に増殖し、
加速度的にその存在感を誇示するようになってきた。

奇声、こだわり、エコラリア、
パニックに自己刺激遊びと…

もうどいつもこいつも俺が!俺が!
てんやわんやのカオス状態。

その無秩序な暴動の中でも
全面的に最前線でアピールをブチかます、
最も私の頭を悩ます輩が…



(どれだ!?ありすぎて悩むこと約3秒)




ここは…ややややはり、き、奇声であろうか。

楽しい時、嬉しい時、困惑した時、
嫌な時、怒った時、寂しい時…

そういったあらゆる感情を、
“奇声”という方法をもって表現するようになったチビハルであるが、

とりあえず今宵は
奇声と絡み合いそのパワーを炸裂させる、
“自己刺激遊び”をメインに書かせて頂こう。


横目でクルクル回る、ジャンプ、つま先歩きなど、
これぞ自閉界への登竜門とも言えるメジャー且つ初級編な自己刺激遊びは、
幼き頃から確実にモノにして来たチビハルであるが…

最近 トリコになっているのは

語尾が震える超音波系奇声を最大出力で発しながら、
よじ登った高さのある場所から
宙へ向かってハイジャーーーンプ!!

ドターーーーーーンッッ!!!!!

着地と同時に電光石火の如く全身を駆け巡る激励振動に、
ヤッバイほどスペェ〜シ〜な顔付きで、勝利の雄叫びを上げるチビハル。


以前、70cmほどのダイニングテーブルからフローリングへ飛び降りた時の痛みを覚えているチビハルは、

己れにとって、最適なゾクゾク感でウットリと極楽へと導いてくれる刺激の限界値を探し出し、

完璧なる高さからのダイビングで、
その全身を打ち付けられる感覚に恍惚としているのだ!

まさにコントロール不能なトランス状態、これぞ最強ICBM。
強制終了させようとすれば、
リミッター振り切ったパニックが大爆発…!!

こうして日夜繰り返される半狂乱に、
ママの耳痛とイライラは既に最終ライン。

(ちなみにチビハルは赤ちゃんの時からうつぶせで足をバンバン床に叩きつけるのが好きだった。ジョイントマットよりも畳、畳よりフローリングと、固く刺激が強い所を好んでバンバンやっていたのは…序章だったのかもしれない)


だが…

そんな事よりも切実なのは、

我が家は【集合住宅】であるということ…

果たして階下の住人はこの騒音をどう感じているであろうか…


おそらく…

「私が限界なら下はもっと限界!!」

確信した私は手土産を持参し、意を決して早急に謝罪へと向かった。

ため息まじりに文句の一言でも言われて当然と覚悟しての訪問だったが、

なんと、階下の住人はチビハルの現実を優しく受け入れてくれたのだ!

それは一人暮らしのお婆さんで、
彼女には集合住宅に住む娘夫婦がいるらしいのだが、
階下の住人に「子供がうるさい!」と何度も怒鳴り込まれ、娘も孫も息を潜めて暮らしている…
孫はベランダプールさえ遠慮からやらせて貰えず、かわいそうで見ていられないと…

「だから私は足音なんて気にしてないの、
上に孫が住んでいると思っているから、なぁんにも心配しなくていいのよ」


日々何処へ行っても身の縮む思いをして来た私にとって、それは舞い降りたる女神の微笑みであった。

お婆さんはチビハルの障害にさえ理解を示し、

「だったら無理して奇声をやめさせたりしない方がいいんじゃない?
余計興奮しちゃうでしょ…
いいのよ、声なんて全然聞こえてないから…」



最近…

こんなにも心が救われた事があっただろうか…


「もう手土産なんて持って来ちゃだめよ、いつでも遊びに来ていいからね」

お婆さんの言葉に
来訪時とは打って変わって安らいだ表情の私がいた…



良縁というのは、
突如としてひょっこり現れ、
満身創痍傷付いた身体を優しく撫でる…


「人生は9の苦労と1の喜び」

何処かで聞いたそんな言葉が心に浮かぶ…


自閉一家にとってその喜びは

1にも満たない僅かなものであるかもしれない…

だが鬱の波に飲み込まれ、
溺れて息絶えても構わないと離脱に思いを馳せる時、

こうして小さな1が「お待ちなさい」と…

そっと手を差し伸べる…


きっと
こんな事の繰り返しで…


生きて行くのだろう



これからも



ずっと………











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