HDV・VYMも9月分配金の減配決定も、HDVは最小限に減配率を抑える

2020年10月20日

こんばんは、いなかのです。

先週SPYDの9月分配金について紹介しました。

9月23日をもってHDVとVYMの9月分配金の情報も出そろったので、HDVとVYMの分配金結果について紹介します。



HDVもVYMも前回より減配

VYM前回から▼15.7%の減配

出所:Dividend.com



こちらはVYMの減配データになります。

青線で引いたところが6月の分配金と9月の分配金となります。
前回6月25日の分配金0.8368ドルから▼15.7%の減配となり、9月分配金は0.7053ドルとなりました。





VYM5年間の分配金実績

Q1=3月 Q2=6月 Q3=9月 Q4=12月

こちらはVYMの5年間の分配金実績となります。小数点第二位以下は切り捨てとなっている点には注意してください。


Q3の青線の部分比較します。0.79ドルは2019年9月の分配金です。
VYMの2020年9月は前年同月比▼10.1%の減配となっています。






HDVは前回から▼3.3%の減配決定

出所:Dividend.com

HDVも2020年6月と比較して▼3.3%の減配となりました。


しかし、SPYDの▼27.9%、VYMの▼15.7%と比べると一番減配率が小さいETFとなりました。





HDVは前年同月比だとほぼ差がない

Q1=3月 Q2=6月 Q3=9月 Q4=12月

HDVは2019年の9月分配金が0.86ドルとなっています。
前年同月比▼1.1%と前年同月比でみてもHDVが一番減配率を抑えることに成功しています。


さらに詳しい数値を見ていきましょう。
2019年9月の少数点以下も表示した数値は「$0.857381」となります。
2020年9月は「$ 0.850765」となるので、

前年同月比▼0.77%と減配率を1%未満に抑えているんです。


まさにブラックロック圧巻のパフォーマンスです。



HDVは財務健全性・年4回のリバランスが特徴

HDVはブラックロック社が運営しており、モーニングスター配当フォーカス指数をベンチマークとしています。



この指数は、米国市場において財務の健全性が高く、かつ持続的に平均以上の配当を支払うことができると認められた「利回り上位75社の銘柄」で構成されています。


さらに年4回のリバランスがあり、銘柄の入れ替えが多く、売買回転率が高いのも特徴です。





HDVセクター比率

出所:ブラックロック

HDVはエネルギーセクターが上位比率を占めている点には頭に入れておきたい所です。
5月時点ではエネルギセクターが1位の比率になっていました。


ちなみにHDV・VYM・SPYDの中でSPYDのみ唯一不動産セクターを含み上位2割を占めています。
VYMは金融セクターが上位2割近くを占めており、同じ高配当ETFでありながら三つとも投資先比率が異なっています。




当ブログまとめ

①2020年9月分配金結果はHDV▼3.3% VYM▼15.7% SPYD▼27.9%

②HDVが前年同月比で▼0.77%と減配率を最小に抑える

③HDVの財務健全性の優れた高配当銘柄を厳選

④HDVは年4回のリバランスと売買回転率も高い


SPYD・HDV・VYMの中で残念ながら2020年9月コロナ禍の中で増配に迎えたETFは一つもありませんでした。


ところが数字を読み解くと、HDVだけが減配率を最小限に抑えることに成功しています。
これが、今回だけの結果なのかどうかは12月の分配金結果を見るまで分かりません。

このままいけば、HDVは年間連続増配にて着地も可能な数値になっています。


勿論VYMも6月と比べ減配率は高かったですが、年間連続増配も夢ではない数値であることは間違いないので次回の分配金結果を楽しみにしたいですね。


ETFの運用テーマを読み解くと各ETF全く異なった運用手法を用いていることが分かります。
高配当ETFが減配となった結果は非常に残念なことですが、一度ETFの中身を見直すいいきっかけになるのでは?と感じております。




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↓2020年9月SPYDの分配金について

↓今回減配率を最小限に抑えたHDVの詳細