1話1話読み進めていますが、
今回は主人公の上司である「瀬戸さん」を
中心として話が進んでいきます
話は5年前に遡ります。。。
瀬戸さんが当直をしていると、
看護師さんが患者さんに出ている痛み止めを取りにきます
偏頭痛に対して「ロキソニン」という痛み止めが出ていますが、
処方されていたのは妊娠33週目(妊娠末期)でした
実は、ロキソニンは妊娠末期には禁忌=使ってはいけない薬とされています。
瀬戸さんが処方したお医者さんに確認をして、
別の痛み止め「カロナール」へと変更になりました。
カロナールは妊娠中でも服用できるお薬です
はい、薬も変わったし、よかったね!
めでたしめでたし!!
では、終わりません
薬剤師の瀬戸さんがその患者さんの検査値を見たり、カルテを見たりしていると、
さっきの薬が効かないので、他はどんなお薬ならいいか?当直の医師から電話がきます。。。。
偏頭痛以外の症状も出ており、瀬戸さんは別の病気を疑います
急いで病室へ行き、血圧を瀬戸さんが測定したところ、170と高い数値を示しています
そこから、薬剤師の瀬戸さんは「HELLP症候群」ではと考え、医師へ対応について促します
と、、、、、
ここで指導医より
「診察していいのは医者だけ」
「勝手に患者に触るな」
と言われてしまいます
以前は、薬剤師は患者さんを診断してはいけない、触ってはいけないという風潮が普通でした
そのため、薬剤師は薬のことだけ!医学的な判断には口を挟んではいけないという不文律のようなものがあったんです
妊婦さんは実際にHELLP症候群だったため、そのまま手術し、
無事に出産できたのですが、
その後で、瀬戸さんに指摘された指導医が、
「もしかしたら医師法違反を犯していたかもしれないんだ!」と
瀬戸さんの行動を問題視して、病院の会議にもかけられることとなってしまいます。
瀬戸さんの行為が「薬剤師」の範囲を超えた「越権行為」にあたるのか?
が、論点でした
患者さんの命を救うために行った行為が本当に越権だったのか?
居合わせた助産師さんはその行動には問題がなかったこと、
さらに「誇らしい」気持ちになったことを会議で述べます
医師も薬剤師も看護師も全員が力を合わせた、
これが「チーム医療」なのだと
現在は、在宅なども進み、
薬剤師が薬学的な見地から副作用などがないか確認することもあるので、
患者さんに触れて血圧を測る行為なども普通になってきました
薬剤師も昔より
薬に向き合うのではなく、
「患者」に向き合うことへ意識改革がなされてきたように思います
病院での薬剤師のあり方、
患者さんに対する「チーム医療」について、
しっかりと描かれたいいお話でした
<豆知識>
ちなみにですが、
インフルエンザなどが疑われる時も、
「ロキソニン」ではなく、必ず「カロナール」を飲んでくださいね!
市販のものだと、「タイレノールA」というお薬がカロナールだけ入っているお薬になっています