海外と日本の無電柱化の状況
設計の仕事をしていると・・・
街中の景観を規制する「景観条例」を制定している行政庁は多く、
建築確認申請とは別に届出が必要になってきます。
このように、景観というと建物ばかりに目を向けられがちですが、
建物以上に景観を占拠しているのが・・・電柱や電線です。
国土交通省のホームページには・・・
欧米やアジアの主要都市と日本の無電柱化の現状が載っています。
これを見れば・・・一目瞭然!
ロンドン・パリ、香港、シンガポールに関しては・・・100%!
電柱や電線がありません。
また、台北では・・・96%、ソウルでも・・・49%
と、海外では徐々に無電柱化が進んでいます。
一方、日本では一番進んでいる・・・
東京23区でさえ・・・8%!、大阪も・・・6%!です。
日本を代表する都市が一けた台と・・・
他国に比べて無電柱化が大いに遅れているのが現状という訳です。
この無電柱化の目的ですが・・・
実は「景観」の問題ばかりではないのです。
狭い通学路に電柱があれば、子供たちの通行が危険ですし・・・
最近の異常気象での竜巻や台風そして地震といった災害での
電柱倒壊もニュースで目にするようになりました。
道路に横たわる電柱が邪魔で緊急車両の通行ができない場面を
見たことがあるのではないでしょうか?
つまり、
「安全・快適」や「防災」といった問題もあるのです。
電線の鳥のフン害
今までの話は、電柱そのものの問題でしたが・・・
電柱や電線があることによっても問題が生じています。
その主の問題が・・・「鳥のフン害」です。
鳥にしてみれば・・・電線は格好の休憩場所?
時間になると、「何羽いるんだ?」と思うほどの鳥がとまっています。
おのずと・・・
電線の下は・・・鳥のフンだらけになりますよ。
ウチの嫁さんの車も何回となく、鳥にフンをされて困っています。
職場の駐車場のボンネットの真上に電線があるので・・・
洗車をしてもすぐに・・・・ポタッ。
車に、この鳥のフンが付着すると、
見た目も衛生上もよくないのはもちろんですが・・・
鳥のフンが車の塗膜を溶かして、
塗装にダメージを与えることがわかっています。
だから、
なおさら問題という訳です。
嫁さん、ため息つきながら・・・
出勤前にフンを洗い流していますよ。
電力会社は鳥フン害対策をしてくれる!
では?鳥のフン害で困っている場合は・・・
どこに連絡をすればいいのでしょうか?
その電線が電気なのか?電話なのか?によっても違いますが・・・
電気の場合であれば、管轄の電力会社で鳥フン対策の受付を行っています。
こちらは、東京電力のサイトで・・・
「設備改修(電柱移設等)のWEB受付サービス」の申し込み画面ですが、
「サービス概要」を拡大すると・・・
「鳥糞対策についても、本サービスにて受付いたします。」
と、書かれています。
申し込みには、対象となる電柱番号を入力しますので、
あらかじめ、電柱を確認してメモや写メを撮っておくのがよいでしょう。
電線の鳥のフン害対策はどんなもの?
朝晩のチワワ君の散歩で、
電線を気にして見ていると・・・
電線に取り付けてある細いワイヤーを多くの場所で見かけます。
実は、これが・・・
電力会社での鳥のフン害対策なんです。
赤矢印の細いワイヤーを
電線に赤丸の取付金物を使って張ることで・・・
電線に鳥がとまれなくなるという原理です。
実際に、電線の鳥によるフン害が確認されれば・・・
電力会社がこの細いワイヤーを無料で張ってくれています。
これ、電話線にも同じような対策がとられていますが・・・
同じように、NTTも無料で対策をしてくれています。
まとめ
日本の無電柱化は・・・
海外に比べて、ほとんどされていないのが現状です。
言い換えれば・・・
日本には至るところに電線が張り巡らされているということです。
そのため・・・
鳥のフン害で困っている方は、けっこう多いのです。
ただ、フン害対策を・・・
電力会社やNTTが無料で行っているのを・・・
知っている方は少ないのではないでしょうか?
鳥によるフン害で困っているのであれば
電力会社もNTTも鳥糞対策を受け付けているので・・・
一度、相談してみてはいかが?
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