石と多肉植物

多肉植物の育成・実生、天然石とのアレンジを紹介しています。

ルノーディーンに腐りが・・・。原因は腐敗菌では無かった!

3月の始めにお迎えしたルノーディーン。

春の間に順調に大きくなっていきました。

 

3月12日から5月13日の間の成長の様子です。

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ルノーディーンの成長

順調すぎるくらいに葉を増やしてくれていました。

(ちなみに、この撮影場所で育てていたわけでありません)

 

ところが、ある日突然、左下の葉が変色し始めました。

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アニメーションの最後の数コマからも、その様子がわかるかと思います。

変色している葉は一方向に偏っており、茎の一部に何らかのダメージがあるのではないかと思いました。

しかし、ルノーディーンは葉が詰まっているので茎が見えません。

 

深刻な状況かの判断ができなかったので、しばらく様子を見ようかとも思いましたが、違和感を放置して状況が良くなった試しがありません。

違和感を感じたら即行動すべきと思い直し、問題のある葉を外してみました。

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葉は簡単に取れるような事もなく、茎にも特に問題があるようには見えませんでした。

・・・早まったか?

 

翌日、納得がいかなかったので、もっと上の方の葉もむしって茎を露出してみました。

すると、上部に小さな黒っぽいシミがあるのを見つけました。

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この位なら大丈夫かも・・・

しかし、それは現実逃避でしかなく、放置して事態が改善する事などないのです。

思い切って切ってみる事にしました。

 

切ってみると・・・

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あ゛~・・・腐ってる・・・

多肉を育て始めてから1年11ヶ月目にして、初めてダメにしてしまいました・・・ショックです。

ショックですが・・・原因を探して、何が悪かったのかをハッキリさせない事には進歩はありません。

少なくとも「相性が悪かった」なんて無責任な事は言いたくありません。

 

腐っている部分を丹念に調べてみます。

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どす黒い変色は見られず、腐敗臭もしないので、菌が原因では無いように思えます。

なんというか・・・シロアリの食痕に似ています。

穴の中を掘り出して、ルーペで丁寧に調べていきます。

1時間ほど粘った結果・・・怪しいヤツを見つけました。

 

コイツです。

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体長わずか1mm。銀色に光る細長いムシを発見しました。

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シロアリのように見えますが、群生していないのでシロアリでは無さそうです。

トビムシの仲間でしょうか。

銀色光沢が無駄にカッコイイのが頭に来ます。

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丹念に探したところ、茎の中から、このムシが2匹見つかりました。

 

腐った部分にトビムシが侵入してきたのか、トビムシが穴を空けたのかはわかりません。

しかし、穴の壁面を見ると、腐っているようには見えず、明らかに食痕に見えます。

 

トビムシは一般的に無害とされています。

しかし、その種類は多く、生態が全て解明されているわけではありません。

ルノーディーンのような茎の柔らかい多肉植物を食害する可能性もあります。

 

エケベリアが水やり後に突然腐るという話はよく耳にします。

話を聞いて不思議に思っていました。

健康な植物がそんなにすぐに腐るものなのかと。

水やりの前に既にムシが穴を空けていて、そこに水が浸入したと考えれば、一気に腐るのも納得がいきます。

「腐り」といわれる現象の一端は、トビムシが原因なのではないでしょうか。

 

■ 今回の失敗から学んだこと ■

・「腐り」の原因の一部は、トビムシによる食害の可能性が考えられる

有機系の土は新品でも消毒してから使う

・室内栽培でも殺虫剤は混ぜておいた方が安全