人間というものは、恐怖に支配されると、およそ説明不可能なことを仕出かすものでして。

 

冷めた目で見ると、まあ笑ってしまうような「感染予防対策」が次々登場する昨今です。というか、思わず「それはネタですか」と疑いたくなるようなものまで、さながら「やってます合戦」の様相を呈してます。

 

 

自慢じゃありませんがワタクシ、否定的な方向で特定の個人や団体を取り上げる趣味はございません。

 

が、これはちょっと、あまりにも、ということで・・・

 

 

サイゼリヤが開発した、食事中の歓談時に口元を覆う食事用マスク「しゃべれるくん」が全店舗に納入。各テーブルに配置される。

 

しゃべれるくんは、サイゼリヤが考えたオリジナル飲食用マスク。来店客が、自身のマスクと店に備え付けられた紙ナフキン1枚を使用し、マスクに折り込んで作る。紙ナフキンには、オリジナルの柄とロゴが印刷されている。

 

通常の紙ナフキンと同様に、卓上にある紙ナフキン入れに配置。通常の無地の紙ナフキンと同じように使用できる。なお、しゃべれるくん柄入りと、無地の紙ナフキンは混合しての配置となる。

 

 

 

・・・いや、だから、それで本当に感染予防になるとお考えなのでしょうか?

 

上の記事内で公式動画まで紹介されてるんですが・・・

 

 

 

・・・いや、だから、ウイルス舐めてますよね?

 

 

「マスク着用」というのは、(事実かどうかはともかく)「症状が無くても人を感染させる」という可能性を踏まえた、(真実かどうかはともかく)「大切な人を守りたい」という心情が出発点です(ということになってます)。

 

ならばソレは、当然「症状のある人が人を感染させる」ことをも防ぐものでなければおかしいですね。

 

風邪を引いてたりインフルエンザに罹ったりしていても、しゃべれるくん(要するに、紙ナプキンを口元に垂らしているだけ)さえあれば、食事をともにしワイワイ喋って、それで人にうつさないって信じられますか?

 

 

既に百万回ほど書いてることですが、不織布・布マスクは、飛沫が直接拡散するのを防ぐことしかできません。エアロゾル(飛沫核)やウイルス自体は網目を素通りですし、鼻の横、頬などには(ウイルスにとって十分過ぎる)隙間が生じます。

 

一般に報じられているほど「新型コロナウイルス」の感染力が強いのだとすれば、そんなもの1枚で感染を防げるはずもありません。ましてしゃべれるくん、下方への呼気は全く防いでないんですから。

 

 

この類の「何時でも何処でも形だけでもマスク」みたいな話は枚挙に暇がなくて、いささか古い話ではありますが、こんなのもありました。

 

 

 

 

いや、まあ、それで「安心」と言うのであれば、それはそれで構わないですし、あるいは、それで「ガイドラインに沿ってます」と言うための方便であるなら、それも良いでしょう。

 

ただですね、そういう各人、各業界の(間違った方向の)努力が、「何時でも何処でもマスク着用」それが「エチケット」で「マナー」で「常識」なんだという同調圧力を強化している、そして自らの首を絞めているってことに気付いてほしいな、とは思います。

 

 

与太話。

 

フランス語の2人称には「vous」(敬称)と「tu」(親称)とがあって、告白の代わり(だけとは限りませんが)に「Parlons de tu maintenant.(僕たち、そろそろ“tu”で話そうよ)」なんて言うそうです。

 

このままニューノーマルとやらでマスク着用が強要される世の中になったら「僕たち、そろそろマスク無しで話そうよ」というのが愛の言葉になるかもです。

 

それはそれでロマンティックではありますが(いや、そんなはずは断じてありませんが)、したら、そこで初めて猛烈口元が好みじゃなかった、とか、実は口裂け女だったとか、そういう悲劇も起きそうですね。

 

 

閑話休題。

 

 

思うに「新型コロナウイルス」なるもの、ものすごく多くの人が簡単に暴露してPCR検査陽性になっちゃうくらい伝播力が強いか、もしくは、PCR検査陽性となっても多くの人が無症状で終わってしまうくらいに感染力が弱いか、という程度のものです。

 

マスク1枚で防げるくらいなら、とっくに撲滅しているでしょうし、現状、そうではないんですから、マスク1枚で防げるわけがない、とも言えます。

 

結局、何をしてもしなくても、感染する(検査陽性になる)時はするし、そうでない時はしない(ならない)と考えるのが妥当かなと。つまり、感染・発症するのは(ましてPCR陽性になるのは)仕方がないことで「ま、ええじゃないか」と大らかに構えるのが正解かなと。

 

 

英国BBCがこんな「まとめ」をしています。

 

 

1、新型ウイルスは当初の予想より長く空気中にとどまっている

ウイルスへの感染はせきなどの飛まつを通してだけではない ウイルスは小さなエアロゾルとなって…空気中に長くとどまり遠くまで運ばれる

 

2、他人と2メートルの距離を空ければ安全というわけではない

ウイルスを寄せ付けないためにはこの距離は不十分かもしれない

 

3、多くの感染者が無症状か軽症で気づかない

小さい頃に受けたワクチンが何らかの保護機能を果たしているか他のコロナウイルスへの免疫が機能している可能性がある こうした説はさらなる検証が必要だが感染者の25~80%が無症状である理由を説明してくれるかもしれない

 

4、COVID-19が重症化すると血液の粘度が高まり血栓や臓器へのダメージの原因になる可能性がある

新型ウイルスに感染すると白血球や血小板が作用しあって血栓の原因になることが研究で明らかになった

 

5,COVID-19は心の健康や体のほかの部分の健康にも深刻な影響を及ぼしている

イギリス国家統計局の調査によるとイギリスでは流行が始まってからうつ病の患者が倍増した 特に若者や女性身体障害者への影響が大きい

 

「知は力なり」

新型ウイルスについて知れば制御がより可能になるだろう

 

 

 

必ずしも最新である必要はないのだけれども(というか、むしろそれは危険)、まずは知ること。多くの人がそこに思い至れば、それでコロナ騒動も収束ですよ。

 

 

しかしながら、これは世の中の、諸々の政治・社会問題にも当てはまることでして、「とにかくコロナ怖い」に始まって「PCR検査信仰」から「ワクチン待望論」まで、本気で話を信じている人が中心に極少数いて、その周りに様々な思惑で乗っかる人がいて、それがマスメディアで増幅され、ほとんどの人が何も考えず付和雷同するというね、今、まさにその真っ最中。

 

さて、ならば、どこから解していけば良いのか、というのが、これがまた、さっぱり判らないんですけど。

 

 

例えば・・・

 

ジャニヲタにして某ユニット推しのワタクシん家の長女さん、せっかくチケット当選したライブが二度延期のうえ結局中止、猛烈荒れてます。

 

「マスク着用」「3密回避」「新しい生活様式」を遵守する限り、普通の―すなわち、黄色い(野太い)歓声をあげる、一緒に歌う、皆で踊る(ヲタ芸を楽しむ)―ライブやコンサートは金輪際できません。

 

そんな世界は嫌でしょ。

 

・・・って辺りでどうでしょう。

 

 

「感染予防のためなら死んでも良い」くらいの勢いな人がいるのは、多分それが趣味なんでしょうから、まあ、仕方がありません。

 

けれども、

 

「感染予防のためなら文化・伝統を殺しても良い」と考えている人がいるとしたら(意図しなくても結果としてそうなります)、それは違うのではないですか。

 

ワタクシが住む地域では、氏神様のお祭りも中止になりました(神事のみ執行)。

 

ちなみに、既に少なからぬ企業が死んでます。

 

 業種別では来店客の減少、休業要請などが影響した飲食業が65件で最多。次いで百貨店や小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)が51件、インバウンド需要消失や旅行・出張の自粛が影響した宿泊業が44件と、3業種が突出。このほか、飲食業者向けなどの売上減少が影響した飲食料品卸売業も24件発生している。

 

 

 

 

実のところ、多くの人が「何かオカシイ」と感じ始めているような気もします。ここのところの「第2波」(実は夏風邪?)も、重症者・死者の数は当初危惧されたほどではありません。

 

そんなわけで、まずは分かりやすいところでマスクです。

 

「何時でも何処でも(カタチだけでも)着用。適宜外す」なんて人体の生理に反することは止めましょう。

 

「基本ノーマスク。お年寄りに会う、医療機関・介護施設を訪れるなど、必要な時に適宜着用する」で良いんです。というか、それ以上は、マスクしてもしなくても大差ないでしょう。

 

 

政府にもね、色々微修正でお茶を濁したりせず、できれば広く国民一般の意識変化を促すような、アナウンス効果のある政策をお願いしたいところではあります。

 

 このため、厚労省は指定感染症の位置付けは維持しつつ、政令改正などにより、無症状者らを宿泊療養させる運用を徹底させる方針。同省に助言する専門家組織にワーキンググループを設置し、具体的な検討を進める。
 

 助言組織に参加する感染症の専門家は「2月の指定時とは知見や状況が違う。当時の運用をなし崩し的に続けるのではなく、良い所と悪い所を議論する必要がある」と見直しの意義を説明する。

 

 

 

今、世に蔓延る恐怖は、おそらく「新型コロナウイルス感染症」それ自体に対するものではなく、それに感染した場合の社会的な差別・制裁・疎外感の方でしょう。

 

その恐怖を脱した時、巷のあれやこれやの滑稽さに誰もが気付くはずです。

 

 

 営業再開後の今月2日、非通知の番号から「誰の許可を得て営業しているんだ」「どうなるか覚えとけ」などと脅迫めいた電話があったという。女性経営者は「いつまで恐怖や苦しさが続くのか…」と胸の内を明かす。
 

 同店関連では従業員や家族、利用者ら計90人以上の感染が確認された。店名公表後はインターネットや会員制交流サイト(SNS)で従業員や利用者らの個人情報がさらされ、「店つぶすぞ」「自分の家族にうつったらどうしてくれる」などといった批判や「店名を公表したら10万円もらえる」などの誤った情報が拡散した。

 

 

 

そのために、まずは、

 

自分がしていることをしない人を責めず、自分がしていないことをしてる人を咎めない。

 

とりあえず、そこからで。

 

うっかり咎めちゃったけど。

 

 

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新型コロナが大きな騒動になった一番の要因は「無症状感染者」「不顕性感染」の存在です。いずれもPCR検査で「感染」の判定をしているからなんですが、そこから「無症状でも人を感染させる」という仮説も出てきました。

 

あちこち出回ったので、この図をご覧になった方も多いことでしょう(赤下線引用者。以下同じ)。

 

 

意図的かどうかは判りませんが、端的に言ってこれは誤訳含みです。

 

(以下、それなりにややこしい話なので、興味の湧かない方は斜め読みで)

 

 

大抵の方は、同時に、こんな図も見たのではないかと思います。

 

 

 

もとは、こちらの記事になります。

 

しかし、このように新型コロナウイルス感染症では、発症前に感染性のピークがあるため「serial interval<潜伏期」となるというデータが集積してきました。

 

 

 

スミマセン、またもや忽那さんなんですが、別に悪意はありません。ちゃんと引用元も明示されてますし。なので、そこを見てみると、実は、こういう図でした(赤丸引用者)。

 

 

 

 

 

個別に拡大します。

 

 

 

「Viral shedding(infectiousness)」→「ウイルス排出量(感染性)」となっていることにご注意を。

 

 

 

 

ここでも、「Viral shedding(infectiousness)」→「ウイルス排出量(感染性)」になってます。

 

 

で、肝心の新型コロナウイルス感染症ですが・・・

 

そもそも、こちらの元図は「Hypothetical scenarios」(仮説シナリオ)の3番目、serial interval<Incubation(一次感染者の発症から二次感染者の発症までの期間が潜伏期よりも短いシナリオ)を示したものに過ぎません。

 

 

 

しかも、元図では「Distribution of onset of infectiousness」(「感染性の発現」の分布)となっているところを、上のSARSおよび季節性インフルエンザ(こちらは仮説ではなく、これまでの蓄積からくるものだと思われます)と同じ「ウイルスの排出量」としています。

 

それはそうでしょう。新型コロナウイルスは、ウイルスそのものを見つけられないんですから。あくまでもPCR検査によって一次感染者から二次感染者に伝播したと思われる時点、その分布の多寡によって感染性を推測しているだけなんです。

 

つまり、元図は「serial interval」(一次感染者の発症から二次感染者の発症までの期間)は3種類考えられますよ、そこに77組の感染ペアで得られた感染パターンを当て嵌めたらこうなりましたよ、結果、一次感染者の発症前に二次感染者に感染したケースも想定されますよ、というだけのものでして、ウイルス排出量それ自体を測定した結果を示しているものでは決してないのです。

 

 

参考までに、日本語の概要版を引用しておきます。

 

本論文では、検査により確定されたCOVID-19患者94人でのウイルス排出の時間的なパターンと、77の感染者–被感染者伝播ペアという別のサンプルからモデル化したCOVID-19感染力プロファイルについて報告する。咽頭スワブでウイルス負荷が最も高くなったのは症状発現時であり、感染力は発症時あるいはその前にピークとなると推定された。かなりの規模の家族内クラスターや積極的症例探索、家庭外検疫という状況下では、二次感染症例の44%(95%信頼区間、25~69%)が、インデックス・ケース(発端者)の発症段階で感染したと推定された。COVID-19制御対策は、発症前にかなりの伝播が起こっている可能性を考慮して調整すべきと考えられる。

 

 

「発症時あるいはその前」というのがどれくらい前なのか(症状自覚の前日であれば、インフルでもそういう例はあります)、「発症前にかなりの伝播が起こっている」というその伝播が二次感染・発症に至るものなかのか、PCR陽性・無症状にとどまるものなのかも示されていませんね。

 

 

およそ「最新の論文」というのは、それまで他の人が言ってない目新しいことを指摘するもので、あくまで仮説です。示された実験やデータは当然その仮説に沿うものになります。

 

その後、反論・再反論や地道な検証実験を通して定説になっていくわけでして。

 

ウイルスのゲノム配列とか、PCR検査の信頼性とか、マスク着用・3密回避の有効性とか、そういう過程を経ずに「事実」とされていることがあまりに多すぎます。

 

 

つまるところ、この「新型コロナウイルス」騒動・・・

 

発見された(遺伝子配列として決められた)ウイルスが「新型」で「未知」なるが故に、皆「最新の情報」に踊らされ過ぎた(ている)、というのが実情かなと思います。