それほど思い入れがあるわけではないんですが、伊勢谷友介さんの話。

 

 

「製作と配給を担当する東映といたしまして、同俳優のシーンはカットせず完成させ、公開することといたしました」

 

「映画は元来劇場での公開をスタートとし、鑑賞しようという意志を持った方に有料で鑑賞していただくクローズドなメディアです。テレビやコマーシャルとは異なると思っています。そういった東映の見解のもと、今回は作品を守るという判断をさせていただきました」


映画ナタリー:「いのちの停車場」吉永小百合が医師役に歓喜、松坂桃李と広瀬すずは現場の“太陽”に

https://natalie.mu/eiga/news/395958

 

 

2021年公開予定の映画『いのちの停車場』に、先頃、大麻取締法違反の疑いで逮捕された伊勢谷友介さんが出演しているというので、さてどうするのかなと思ったら、東映の代表取締役社長・手塚治氏は、上記事のように語ったそうで。

 

うむ。正解ですね。

 

何が「オープン」で何が「クローズド」なのか、多少引っかかる部分もありますが、一応「消費者が自らの意思でもって直接お金を払って鑑賞する」メディア、という意味なんでしょう。

 

 

「『未満警察』は、伊勢谷容疑者の逮捕を受けて、無料配信のTVerでこそ最終回の配信が停止されたものの、有料配信であるHuluでは現在も全話配信を公開しています。有料コンテンツに関しては予定どおり進めようと、関係者間では意志のすり合わせがなされました。Blu-ray、DVDも同様の考えから予定どおり発売。伊勢谷容疑者は警察学校の教官役で、ストーリー上外せない役柄であることから出演シーンもカットしない方向です」

 

 

とは、ドラマ「関係者」の話だそうで。

 

こちらも、まあ正解、かな?

 

無料媒体には乗せないけれども、有料コンテンツとしては活かしていきます、ということで、分かりやすいと言えば分かりやすい。

 

 

いずれにしても「嫌なら観なければ良いでしょ」という話で、理にかなってます。これぞ自由。これぞ寛容。

 

 

吉永小百合さん主演で撮っちゃってるし、とか、ジャニーズの若者がW主演だからでしょ、とか、そういう野暮は言わないでおきましょう。

 

 

思えば、ここのところの世の清廉潔白願望は凄まじく、薬物所持・使用等はもちろんのこと、不倫騒動とか、何なら(一定方向の)政治的発言ですら問題視され、居場所を奪われてしまうなんてことが、しょっちゅうありました。

 

しかも本人のみならず、番組や作品にまでその累が及ぶこともしばしばで、ホント、うんざりしてました。

 

そういう気分は、ワタクシだけではないと思います。

 

 

だいたい、作家(関係者)の人となりについてアレヤコレヤ言い出したら、音楽・美術を含め、あらゆる芸術作品のほとんどが「公開に相応しくない」ものになってしまいますよ。

 

彼らは、大抵ちょっとオカシナ人種なんです。故にこそ、その産み出すものによって人の心を揺らすんです。

 

文学なんて、その最たるもの。ことに名作を残し文豪と呼ばれている方々は、お金にルーズ、女にユルユル、そりゃあもうダメンズだらけ。

 

彼らを今基準で断罪していたら、世の中、確かにキレイにはなりますが棲みやすくなるとは限りません。

 

 

 

だからですよね。

 

此度、クローズドなメディア、有料コンテンツに限ったこととは言え、関係者の不祥事によるお蔵入りは避けられたことで・・・

 

ヨシっ、押し返した。

 

・・・という呟きが聞こえる気がします。

 

 

この流れが本物かどうかは判りません。

 

が、製作時に予見できるはずもない関係者の不祥事については「しょうがないよ」「そういうこともあるよ」という感覚を取り戻しつつあるように感じられるのは、大いに喜ばしいことです。

 

ただ欲を言えば、たとえオープンなメディア、無料コンテンツであっても、送り手の方で「無かったこと」にするのではなく、受け手の側で「見えても観ない、聞こえても聴かない」という選択はできるわけで、そこの判断は、やっぱり任せてほしいなあとは思います。

 

もちろん、明々白々猥褻物に当たるものを表通りに置いてしまうような、極端な事例まで認めろとは言いませんけどね。

 

 

ちなみに、ワタクシにとっての伊勢谷友介さん、遠いところでは『嫌われ松子の一生』『ハチミツとクローバー』。近いところで『翔んで埼玉』。TVドラマでは、『白洲次郎』『花燃ゆ』辺りが印象に残ってます。

 

(たとえ人間としては屑であっても)芝居それ自体に関してだけ言えば、割と「良い俳優さん」の部類。

 

 

冒頭の記事内で、初共演の吉永小百合さんが言ってます。

 

「報道を知って残念な思いでいますし、事実がわからない部分もありますが、乗り越えてまた撮影の現場に帰ってきてほしいです」

 

 

ワタクシも、そう思います。

 

 

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『ハチミツとクローバー』、たぶん、翔くん目当てなんですが、ウチの三女がDVDを(中古で)買ったりしてます。

 

 

 

 

なかなかに良い「キャンパスライフ」映画です。

 

 

 

その主題歌。

 

 

 

うん、そうそう。「また会えるよ、約束しなくても」です。

 

 

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「白河の清きに魚も棲みかねて もとの濁りの田沼恋しき」なんて狂歌がありますが、旧ブログ関連過去記事および参照記事です。お時間あれば。