黒地の柿(前編) | 信州風景歳時記

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下伊那郡根羽村は信州南西部の最南端、愛知県境に位置する人口約900人の小さな村です。

根羽村には「黒地の柿」と呼ばれる樹齢150年の柿の木があり、地元カメラマンの間では古くから知られた被写体でした。

写真誌等で徐々にその存在が広まっていたところ、2007年11月に週刊新潮のグラビアに出たことにより、全国的に知られることとなりました。

そのグラビア写真は2005年に写真家の佐藤尚氏が撮影したものでした。佐藤氏は「里の風景」「軽トラのある風景」で知られ、武州見沼で「里ほっと」というフォトワークショップを主催されています。まったく交流はありませんが密かに尊敬する作家のひとりです。

前置きが長くなりましたが、かく言う私も黒地の柿のファンであり、状態の良い年には必ず出かけています。

 

この佇まいが魂を揺さぶります。かつて初めて対面した時、感動のあまり不覚にも涙が出ました。

うっすらと付いた霜が味わい深い情景を演出していますが、霜はすぐに消えてしまいます。

 

 

 

 

ここで語らねばならないのは、柿の木の下に建つ古い農具小屋です。

この小屋は主役である柿の木を凌ぐ存在感を醸し出しながら、決して調和を乱すことなく風景に溶け込んでいます。

この小屋なくして黒地の柿は完成しないといっても過言ではありません。

苔むした屋根の質感はため息が出るほどのクオリティです。

後編に続きます。

 

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