病院選びでもう悩まない!こんな時は何科を受診すればいい?
こんにちは、ゆうです。
先日、友人から「身体に異変を感じた時、何科に行けばいいか分からず時間を無駄にしてしまう」という話を聞きました。
確かにそういう悩みは多く、過去に何名もの人から相談されたこともあります。
疾患は基本的に早期発見が大切ですし、遅れれば遅れるだけ苦しい状態が続きますので、その第一歩に無駄な時間をかけたくありませんよね。
そこで今回は、身体に異変を感じた時に何科を受診すればいいのか、についてまとめていきたいと思います。
診断について
まず結論から言うと、一発で分かる確実な方法はありません。
何故なら、確定診断はとても難しいことだからです。
そもそも病気の診断というものは、症状や経過、診察結果、各種検査などから導き出される病状を推定することです。
病気は、個人差があり、また時期の違いにより症状や所見が変動するものもあるため、その一時期だけで判断することが非常に難しいのです。
ですので、その時点で最も可能性が高いであろう疾患を推定し、治療を進めていきます。当然、治療過程の中で診断名が変わることもあります。
余談ですが、医療業界には「後医は名医」という言葉もあり、これは前医に比べて時間経過してから診た後医の方が全体像が分かるので、より診断の精度が上がるため治療も効果が上がりやすいという意味です。
そんな中で、その疾患特有の決定的な所見が見られたり、細胞を観察することによって「確実にこの病気である」と確定できることで、はじめて確定診断と言えます。
例えば、風邪(急性上気道炎)の確定診断も難しく、特別なウイルス検査が必要となるため、患者様の身体面及び金銭面での負担が大きくなります。
また検査の結果が出た頃にはもう治っているなどという本末転倒な事態になるため、診察だけで診断しなければならない場合が多いです。
つまり、そもそも症状から診断をするのは医師でも難しいことですので、この症状があるからどこの科へ行けばいいのか、というのは難しい話なのです。
でもそれだと結局、どこへ行ったらいいのか分からないままだと思いますので、自己判断するよりは精度が高いのではないかという方法をお伝えしていこうと思います。
いきなり大病院に行く場合
「何科に行けばいいから分からないので、とりあえず大病院に行けばいいか」と考える人もいるかと思いますが、ちょっと待ってください。
2016年の診療報酬改定から、紹介状なしに大病院を受診した場合、医療費の定率割合の自己負担分に加えて、定額負担を徴収されることになりました。
定額負担の金額は病院の裁量で決められますが、最低料金は初診時5,000円以上、再診時2,500円以上となってます。(歯科では、それぞれ3,000円以上、1,500円以上)
大病院と書きましたが、2020年4月の診療報酬改定では、この対象となる病院が一般病床200床以上の地域医療支援病院に広げられることになりました。
そもそも大病院は救急や重い症状の患者様の治療を担う役割を持っているため、軽症の場合は極力身近なかかりつけのクリニックや診療所を受診するようにしましょう。
症状チェッカーを使う
株式会社メドレーの運営するオンライン病気辞典MEDLEYにて、症状チェッカーというものがあります。
ここに症状、年齢、性別などといった情報を入力すると、関連性の高い病気や対応する病院を探すことが出来ます。
医療安全支援センター
2007年4月の改正医療法の施行により、都道府県や保健所を設置する市及び特別区は、医療安全支援センターを設けるよう努めなければならないこととなりました。
この医療安全支援センターですが、現在では日本全国に380ヶ所以上に設置されています。
医療安全支援センターでの主な業務の一つに、相談窓口の設置というものもあるため、何科に行けばいいかだけではなく、自分の症状について相談することも出来ます。
いかがだったでしょうか。
先ほども申し上げた通り、症状によっては診療科が変わってきたり、また専門医がいなかったりで他の病院に行くよう勧められることもあるとは思います。
ですので、身体に異変が起きたら、まずは近隣で可能性が高いであろう診療科を受診しましょう。
その後、医師の指示に従い、必要に応じて専門機関に受診しに行くようにしましょう。
疾患は早期発見、早期治療が大切です。
大事になる前に、速やかに行動するようにしましょう。
皆さんの参考になれば幸いです。