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文を読むことが苦手な子への教え方

「勉強する女の子」の写真[モデル:ゆうき]

文を読むことが苦手な子どもに対して

よく大人たちがとる方法の一つは、

たくさん音読をさせることです。

 

私も、読む経験を何度も積ませれば

自然に上達するものだと思っていました

 

まず知っておくべきことは、

文字を読むことにも段階があることです。

 

文が読めるまで

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(細かくいえばもっとありますが。)

 

それぞれの段階に合わせて、

・読み書きアセスメント

・MIM

・合理的配慮のためのアイディア集

・コグトレ

といった教材を活用しました。

 

今日は、文字を読むことを教えるための

教材活用法を紹介します。

 

 

 

読み書きアセスメント

例えばこのような問題を使って、

特殊音節の理解を確かめます。

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また、たくさん並んでいる平仮名の中から

「くま」「ねこ」などの単語を探させることで

単語を認識する力を測る問題もあります。

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アセスメントというくらいなので、

こどもの実力を測る手段なのですが、

これをすること自体が練習になります。

 

資料には、支援が必要な児童に対しての

実態把握の方法、原因分析、手立てなどが

とても具体的に書かれています。

 

読み書きアセスメント(東京都教育委員会)

https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/school/document/special_needs_education/assessment_manual.html

 

 

多指導モデルMIM

MIMはコグトレのように、学力的に厳しい

子どもへの支援を提供するプログラムですが、

コグトレよりも文字の読みに特化しています。

 

例えばこのような問題を使って、

特殊音節の理解を確実にします。

 

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MIMは読み書きアセスメントよりも

問題数が多く、実態に合った問題を

選んでトレーニングをするのがよいです。

 

多層指導モデルMIM

http://forum.nise.go.jp/mim/

 

 

 

合理的配慮のためのアイディア集

この本には、支援が必要なこどもへの

具体的な対応例が書かれています。

 

音読をする様子を見ていて

単語の認識が怪しいなと思ったら

マーキングや囲みで単語を強調します。

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文節の認識が怪しいなと思ったら、

文節ごとに線を引かせます。

子どもによっては、

斜め線を引く方がいい子もいました。

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行に沿ってうまく目を動かせない子には

補助具を使わせます。

補助具にもいろいろあって、

1行ずつしか見えないようにする補助具

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次の行が見えるように何行かずつ見える補助具もあります。

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こどもによって、また同じ子供でも

その文章によって使いやすいものが違ったので

その時々で使いやすいものを選ばせました。

画用紙を切って自作できます。

 

product.rakuten.co.jp

 

コグトレ

以前紹介したのでこちらを↓

suteacher.hatenablog.com

 

 

ただ「読む」だけのことなので

繰り返しやればできるような気がしますが、

実はたくさんの段差があります。

 

たくさんの段差があるということは

たくさんの教え方があるということです。