皆さん、こんばんは!

本日は2週間ほど前にお届けしましたGoogleとIFCのインターネットエコノミーを扱った共同レポートで特に人材面を扱っている記事を見つけましたので、そちらを共有させていただきます。

今後のアフリカの成長に大きな影響を及ぼすこの分野の人材はどうなっているのか少し垣間見ることができます。

先日共有しましたレポートと合わせてお楽しみください。


アフリカのインターネットエコノミーが成長著しい反面、地元のソフトウェア開発人材はまだ不足している

英題:Africa’s internet economy is booming but it needs more homegrown software developers

記事リンク:https://finance.yahoo.com/news/africa-internet-economy-booming-needs-070012065.html?guccounter=1&guce_referrer=aHR0cHM6Ly93d3cuZ29vZ2xlLmNvLnVrLw&guce_referrer_sig=AQAAALwWdXIIqR1FEE7yfmBfZF74uVGO0652cYpkVHRp-9TvLo9fiq0Ue4lxQqs6DXGJQRBjIJoYXfjkx20Rx8ggdrHk85zfBEuaTXSdF8lEgSW94BncY5ccGxoxzFC8Lpbrvo_HC2Ph1ju6hXUwkHirMjgYaGb1YsqiLHAnHsXgUpBg

内容と背景:

2週間ほど前にお届けしました、GoogleとIFC共同レポート。その中ではインターネットエコノミーが今後の5年間で1800億ドルの経済効果をもたらすとの予測がありました。レポートを読み進めると、いくつかのトレンドも共有されており、その中では、4400万の雇用を生み出す可能性があるとの予測も共有されていました。さらには、デベロッパーに関しても進言しており、現在、約70万人のプロデベロッパーがいると言われている中、その半数は、エジプト、ケニア、モロッコ、ナイジェリア、そして南アフリカの5カ国の経済圏に関わっていると言われているおもしています。デベロッパーの経済圏での偏りや、約70万人いると言われるデベロッパーの中で、女性デベロッパーの割合が約5人に1人しかいないこと、スキルギャップがあり、フォーマルな教育機会だけでなく、さまざまなIT企業や、オンライン教材などを通した学習機会がスキルギャップを縮めるに大きな役割をになっているともレポートでは続けています。

そんな中で、今回の記事をご紹介させていただきます。今回の記事は「まだデベロッパーの数が足りない」ということを共有してい二つ目の理由は、カリフォルニアだけでも60万人以上いること、そしてさまざまな指標でよく比較される南米との比較でも、南米には220万人いることから(南米の人口は4億2250万人)、やはりアフリカのデベロッパーの数は少ないという結論に至るようです。

しかし、この比較にも少し違いがあるようで、アフリカのデベロッパーの教育経験や、年齢層は上の比較とは違った特徴を持っているようです。教育面から見ますと、全デベロッパーの約3分の一が大学などの教育機関で同スキルを学び、その反面、半数以上は自己的に学んだり、オンラインでの教材を活用してスキルを身につけたりしたと共有しています。

また、彼らのスキルに関しては、ケニアの例をあげ、大学などではまだC++が主流として教えられているのに反し、プログラミングの市場ではJavaやScalaが主流になっていることに触れ、ここに一つ目のスキルギャップ(市場で求められているものが必ずしも身につけられるわけではないこと)をあげています。続いては、そんななかで、デベロッパーの年齢層が比較的低いこと(アフリカの人口構成に起因するところもあると予測されるが)に触れ、全デベロッパーのうち約43%がジュニアデベロッパー(3年以下の経験)にカテゴライズされる中、アメリカではその割合が22%であることに触れ、戦力層が薄いことを指摘しています。

しかし、悲観的なことだけでなく、アメリカではデベロッパー人口に占める女性デベロッパーの割合が15%であるのに対し、エジプトや南アフリカでの女性デベロッパーの数の成長、活躍の場が多くなっていることを背景に、アフリカのデベロッパーの約21%を女性が占めていることに触れるとともに、Googleやマイクロソフトがアフリカでのプログラマーの人材育成にそれぞれ貢献していることも共有しています。Googleは2017年だけで10万人のデベロッパーを育成するプログラムを実施。マイクロソフトは2019年に約10億ドルを投じナイジェリアはラゴスと、ケニアのナイロビに開発拠点を設立予定と共有し、この開発拠点の活動の中心がオフトウェア開発を中心としたものになるとも共有しています。

市場として成長する裏に必ず必要になる、市場を支える人材。レポートではさらに詳しく人材分野での傾向などが共有されているのですが、中でも、こちらの記事でも何度か触れている人材の流出にあたる「Brain drain」との関係性もデベロッパーの数は少ないことに多少なりとも影響を与えているという見解も共有されています。アフリカ連合(African Union: AU)によると毎年7万人の優秀な人材の海外人材流出があるようです。小さい数字ではあるものの、ナイジェリアの例ではこの5年間でナイジェリアからカナダへの移民は3倍になっているようで、その一因にアフリカでの食の機械の少なさがあることから、大陸内での雇用の機会が増え、これからさらに増えることが確実な人口や労働人口を受け入れられるだけの雇用市場を作り出していくことも一つの課題としてあげられるようです。

様々な課題が同時進行で見られるだけに、どのように一つの課題解決が、違った課題に好影響を及ぼし、全体的な課題解決に至るのか見ていくのもアフリカの成長を見る中で一つの見どころになりそうです。改めてぜひレポートも全体として読んでみてください。

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関連記事:

  1. 「e-Conomy Africa 2020 – Africa’s $180 billion Internet economy future」 – Link
  2. 「GoogleとIFCも発表!インターネット経済のアフリカ経済への貢献レポート!【Pick-Up! アフリカ Vol. 36 (投稿:2020年11月14日)】」Link
  3. 「アフリカの人的資本に関する話題- 頭脳流出と人材育成教育【面白記事 Vol. 134: 2020年9月14日配信】」Link
  4. 「世銀最新レポートから、アフリカの人的資本投資について考える【Pick-Up! アフリカ Vol. 28 (投稿:2020年11月5日)】」Link

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