このところ低山での遭難事故が多発している。
元々5月のこの時期は山菜取りの旬の時期なので低山に入る人が増える傾向はあるが、自分も含め今年はコロナの影響で高山へ行けず低山で我慢しているという人も多いのではないだろうか。
一見高山より低山の方が安全というイメージがあるが、低山には低山のリスクがある。
まず登山道がそれほど整備されていない可能性がある。
一概にはいえないが低山は高山より比較的マイナーな山が多いので人があまり入らない。
よって藪が茂りやすく登山道も不明瞭になる傾向がある。
雪解け後は藪や木々が押し倒されて更に道が不明瞭になっている。
登山道が不明瞭になると当然道迷いのリスクが高まる。
低山は視界が悪いという特徴もある。
高山帯だと樹木の背が低かったり草原地帯になるので天気さえよければ視界は確保しやすいが低山だと基本的に樹林帯を歩くことになるので一歩登山道を外れると視界が遮られてしまう。
その結果現在地も行先もわからなくなり遭難へとつながる。
「低山は安全だ」と短絡的に考えずに低山なりのリスクを認識して行動する必要がある。
低山で藪に囲まれれば視界が奪われて道迷いのリスクが高くなる。