テクマクマヤコン、テクマクマヤコン | 朝鮮学校を卒業したオレが今思うこと

朝鮮学校を卒業したオレが今思うこと

朝鮮学校卒業 既婚
得意分野:ジムトレ、数学、妄想小説、婚活経験談(シモ含む)
座右の銘:来るものは拒むかもしんないけど去る者は追わず

今日起こったことそのまま書く

かなり酔っぱらってるんで、文章オカシイかもしれんが

 

今日の夕方、上司に呼ばれた

「ソンチョル、今晩会合(接待)だ。19時にいつもの場所で」

 

いつもの場所ってのは

会社ご用達の料亭「やまひさ」

カニとアユが名物の店

この店では食い飽きた

 

 

店について待ってると、

若い小太りの兄ちゃんが入ってきた

少し小太りで、口ひげ生やしてる

 

「どうも、堂林です」

 

今日の接待相手

インフラ系大手会社の調達課長

会うのは初めてだった

若いな 30代後半か

 

 

でもコイツが調達の課長?

あまりオーラは感じられない

とりあえず

いつも通り仕事をこなすことにする

 

 

接待では役割が決まってる

オレの役割はとにかく相手を「喋らせる」

話題を相手から引き出し

尻尾を出したら上司が掴んで話題を広げる

いつものパターン

 

 

インフラ事業を取りに行かねばならない

相手の会社が抱えてる案件を引き出す

一通り雑談をして本題へ

さて

どこから話題を振るか

 

北陸で新しい新幹線路線が工事中というニュースを聞いた

そのあたりから探ることにする

交通と電力需要について話題を振ってみた

 

オレ

新幹線が整備されると、電力供給能力に余裕はあるんですか

 

堂林課長

「そうなんですよねー

新幹線の電力不足をいかに補うかが課題です」

 

 

食いついた

 

 

オレの仕事は終わり

上司が受注についてアプローチを始める

あとは上司に任せる

 

 

目の前のタラバカニ

オレは上司たちの話を聞きながらタラバを食う

ハイボールを注文した

 

 

 

オレはタラバを食うフリをしてるが

堂林と上司の会話に耳を澄ます

ハイボールも飲んでるフリ

 

 

酔いが回ってるせいか調達課長は饒舌だ

 

「大丈夫です、必ず御社に発注しますよ」

「何かあれば必ず御社に相談しますよ」

「来年度は仕事は増えるんで間違いないです」

 

そんなハナシを聞きながら、

オレは40年前に通ってた保育園を思い出した

 

・・・

 

仲の良かったミナちゃん

美人ではなかったが愛嬌がある

どうやらオレのことが気に入ってるらしい

(当時5歳)

 

ミナちゃんが突然オレに言う

 

「ねえ、ソンチョルくん、

アッコちゃんのコンパクト欲しい?」

 

ご存じない方の為に説明しておく

 

 

アッコちゃんというのは、

昭和時代に流行した

「ひみつのアッコちゃん」のことだ

 

トラブルが生じると、アッコちゃんはコンパクトとりだし

「テクマクマヤコン、テクマクマヤコン

●●になーれ!」

と唱える

そして●●に変身して、トラブルを解決するというアニメだ

この時代、アッコちゃんは大流行したんだ

 

 

ミナちゃんはコンパクトが欲しいかと聞く

もちろん欲しい

是非見せてくれ

そして仮面ライダーに変身してみたい

 

 

「わかったわ、明日ソンチョルくんに見せてあげる」

オレは大興奮した

 

あのコンパクトを見れるとは

あしたからオレは

鳥でもペンギンでも仮面ライダーでも

なんでもなれるじゃん

オレはコンパクトの事を完全に信じた

(当時5歳)

 

すげえ、ミナちゃん、

楽しみにしてるよ!

 

 

翌日

ミナちゃんにコンパクトのことを聞いた

「ゴメンネ、ソンチョルくん。持ってくるのわすれちゃった」

残念そうなオレを見て、ミナちゃんは言う

 

「大丈夫、明日は必ず持ってくるから!」

 

 

 

そしてまた翌日

ミナちゃんにコンパクトを聞いた

「・・ごめん、

お母さんがコンパクト持って行っちゃって」

 

オレはコンパクトが見ることができないのが

もどかしかった

 

「明日は間違いなくもってくるから!」

ミナちゃんは笑顔でそういった

 

 

しかし

次の日も

また次の日も

 

何日経っても

ミナちゃんがコンパクトを持ってくることはなかった

 

 

 

そんなある日

朝、保育園に行くと

ミナちゃんと友人のユミちゃんが

2人で一緒にオレのところに来た

ミナちゃんはうなだれてる

 

 

ユミちゃんがオレに行った

「ソンチョルくん、コンパクトなんだけど

ミナちゃんは持ってないの

ウソだったの」

 

 

ミナちゃんは泣いてた

 

 

オレは思った

(まあ、コンパクトなんてあるわけないよな)

 

5歳のオレは悔しかった

・・・・

 

 

「大丈夫です、必ず御社に発注しますよ」

オレは調達課長の自信満々の表情が

40年前のミナちゃんにソックリ

 

今日の接待

個人的には全く無駄骨だったと思う

あの調達課長とやらに

発注権限はないだろう

 

 

饒舌すぎる

調子が良すぎる

表情が軽い

オーラがない

 

おそらくただの兵隊だわ

 

 

こっちは婚活パーティー

延べ1000人以上の女を見てきた

3分喋ったら

だいたいどんな人間かかすぐに分かる

 

 

上司は本気で受注できると思ってるらしく

機嫌がよかった

だからまあ良しとする

 

上司は

「ソンチョル、堂林課長と2次会行け

領収書持ってこい」

って言われた

 

とりあえず繁華街に堂林連れてくフリして

堂林にタクシーチケット渡して帰らせた

 

コロナも怖いし

何より

受注の見込みねえしw

 

オレ

所詮サラリーマンだし

 

 

寝るわ

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