分かってはいた。。頭の奥では。。
ただ、受け入れてなかっただけだ。。
目を開けば入ってくるパンデミック9カ月目の現地の惨状。。
前記事では、現地メディアから垣間見えてくるパタヤの現状を取り上げた。
今日は、オーストラリアのメディアがとりあげたバリ島の現状をサッと見てみる。
バリ島とパタヤ、どちらも私にとっては既に甲乙付け難い第2の故郷、ここ20年間では祖国の日本より長い時間を過ごしてきた。

明らかにただの閉鎖ではない。。我々の耳には入って来ないが略奪の跡が見て取れる

過去9か月間にわたって閉鎖されている観光産業、往来の再開が待たれている、コロナ患者数、国内観光の推進等。。
暗くも明るめな報道ばかりを目にして来て、感覚がマヒしてしまったようだ。
私も半分は当事者なので、現実の推移を負ってきたつもりだったのだが。。
現実を見誤っていた様だ。。
見通しは我々が望むより遥かに暗い。。

ある高級ホテルのプールはこの有様。維持管理を停めた瞬間から劣化が始まる。。そしてそれが半年も経てば。。

”クタも閉まってる、ウブドなんかも開いてない、ウルワツはサーファー達だけはソコソコやっているけど。。ローカル達はとっくに田舎に帰ったよ!”

今も現地の住む親しい友人たちの弁。。
彼らはとうの昔にバリ島に移住した西洋人サーファー達。
既に裕福なので生業を持つ必要もない。。
海のアクティビティーが解禁された今では、その当の彼らは非現実的な程に空いている海で思う存分波乗りに昂じている。。(私はそれを指を咥えて見ているって寸法だ!)

そう! 何処も開いていない。。
しかし、話はそうでは済まない。。
開いていないのではなく、終わっているのだ。。
閉まった=開く予定が無く、設備が維持されない。
客が居ない、そして働く人も居なくなり。。
その先は明らかだ。。
略奪と破壊が始まる。。

長く住んだ国を敢えて悪く描写するつもりは無いが。。人が居てもかっぱらって行くのが彼等。。仕事がなくなり、金も無くなり、街は無人となればどうなる? 金目の物を漁りに行くだけだ。。まして高級リゾート化した2020年代のバリ島、大小の豪華なホテルには事欠かない

現地メディアの触れない現状は。。
これではただ時が来れば再開って訳ではない。。
既に充分に傷んで壊れている。
あるいは修復不能。。
悪くすれば直すより建て替えかもしれない。。
そしてパンデミックはまだまだ終わる兆しはなく。。
今現在、修復可能な物件もその臨界点に増々近づき。。
全てが終わった202X年に果たしてそれをやる資本が何処に残っているのか?

バリ島にとっての最大の顧客であるオーストラリアの自国民に対する渡航禁止命令は2021年のかなりの部分までは撤回されないとみられている。。
場合によっては2021年度中は無理。
勿論、バリ島当局もそれには相当の危機感を持ってはいる。。
彼らとしては一日も早く、外国人観光客達が戻ってくることを日々祈っている。

しかしだ、その顧客自身の本国自体が、(西洋諸国はこれから冬を迎える)今ではヤバイ事になっているのに加え、当のインドネシア自身も危機的な状況。。
インドネシアのコロナ患者数は今では累積44万人を超え、死者数は1万5千人に届く勢いだ。

これでは、近い将来にバリ島が開く希望はかなり小さいと言わざるを得ない。。
何せ、行く方と受ける方の両方でヤバいのだ。。。(我が国も含まれる)
改めて考えると本当に悲観的な気持ちになってしまう。。

誠に遺憾だが、私は暫く渡航の事は忘れることにする。。
その方がジリジリとするよりは気持ちが楽だ。。