真顔なロシア人と多国語翻訳機ポケトークで遊びまくった話

ロシアに行って思った事…噂には聞いてたけどロシア人ってなかなか笑いません。

悪意があるわけではなく、笑う文化があまりないのだろうという印象、とにかく真顔なのです。個人的には作り笑いが張り付いているよりかは自然に生きてる感じがしてとても好感が持てました。



他言語翻訳機ポケトークを使ってロシアの街を散策

今回、会社から預かってきたポケトークという他言語翻訳機をロシアへ持って行きました。

このたまごっちのような機械に日本語⇄翻訳したい言語を設定して話しかけると、翻訳して音声再生してくれます。



ロシアのキリル文字は一部アルファベットと同じだけど「m9(^Д^)」この顔文字の口部分みたいなものやBが鏡文字みたいになってるものなど、とにかくなんと書いてあるか全く謎の看板も多いです。最新モデルは写真を撮ると、その写真が翻訳されます。

何度かロシア人からロシア語で話しかけられたのですが、一体なんの話をしているのか、真顔だから怒られているのか褒められているのかも全然よくわからず、ということがあって久々に言葉が通じない環境だったので、このポケトークは中々面白かったです。

余談ですがロシアと一言にいっても様々な民族が住んでおり日本人に近い見た目のロシア人、バシキール人と呼ばれる民族がいるため、ロシア語で話しかけてきた人はバシキール人だと思ったのではないか、とロシア語ペラペラなエストニア人の同僚が言っておりました。

バシキール人はイスラーム教の人が多いらしく、こういう話を聞くと人種や文化というのはグラデーションのように繋がっているのだなあと思います。特にロシアは横にながーく世界地図に横たわっているので顕著にそれが見えるのかも。おもしろいね。

ロシア人を爆笑させたポケトークとアルコール

このポケトーク、翻訳機能としてもなかなか高いクオリティを誇り、中に世界中で使えるSIMカードが入っているのでテザリングする必要もなく便利です。

わけがわからない翻訳をして店員さんが「?」という顔をすることもありましたが、このポケトーク自体がコミュニケーションのネタになりました。

同僚たちがローカルのコーナーショップへ食べ物&飲み物を買いに行った時に、このポケトークで店員さんと話てめちゃくちゃ盛り上がったのと、凄まじい量のドリンクを買った(アパートで飲む用笑)おかげで次行った時に完全に覚えられており、入店と同時に爆笑されたそうです。

たくさんドリンクを買ったので謎のテクノロジーを持ち歩く怪しい東洋人だと思われてそう、と笑っておりました。

そして真顔の印象が強かったロシア人でも爆笑することあるんだなあ、そしてその笑顔は心からの笑顔なんだなあと思うとますますロシアを好きになるのでした。


その国の言葉を話すことは敬意を払うに等しい

ポーランドへ行った時も思ったのですが、挨拶やコミュニケーションに現地の言葉を少しでも使うとロシア人やポーランド人は一気に心を開いてくれることが多かったです。

家のイギリス人が、仕事先でポーランド人のエンジニアたちと中々打ち解けられなかったけど、ふとした時に旅行先で覚えた「dziękuję(ジェンクイェン=ありがとう)」と言った途端、相手のポーランド人が驚いてどんどん話しかけてきた事があったそうです。

よくよく話してみると「イギリス人は東欧からの移民がどうせ嫌いだろう」と思っていたそうで、長らく漂っていたよそよそしい空気が、たった一言で解消されたのと考えると短い言葉でもあっても、相手の言語で話すというのは、その相手と国に敬意を表明する事になるのだと思います。

外国へ行く前にその国で「こんにちは・ありがとう・ごめんなさい」をどう言うか覚えてから行け、と大学の先生に言われたことがあります。日本でも外国人観光客に日本語で少しでも話されると嬉しいので、国籍問わず同じですね。

 

どうでも良いことですが、イギリスに帰ってかつて挫折したドフトエフスキーの小説(ベタにカラマーゾフの兄弟)を改めて読んでみようと思ったのですが、高校生の自分が中表紙に書き残した登場人物の相関図がだんだん字に自信がなくなっていく様をみてやっぱりドフトエフスキーはもう少し歳を重ねてから読もう…とそっ閉じしました。