ポンコツな先輩② | 卵焼きは砂糖派

卵焼きは砂糖派

塩派の人も歓迎ヽ(*´∀`)ノ

当キッチンには社員が二人いた。

 

一人はチーフで中々癖の強い人だった。

しかし喋れば面白い人だったしかなり仕事が出来る人だった。

 

もう一人は私と同時期に配属されたばかりのサブ。

お調子者の様な感じの人で話すと面白いのだが切れると面倒臭いタイプ。

しかし仕事は出来る人で私自身は彼に怒られた事はほぼない。

 

 

大体ランチタイムはチーフがいたが、チーフが休みの日はサブが変わりにいる、というシフトで回っていた。

 

 

だんだんとコミュニケーションを取らなくなって孤立していくポンコ。

しかしお得意のマウントは絶賛実施中だった。

その対象になってたのは後輩である私しかいなかった訳だが

私はポンコのマウントはハイハイと聞いて怪しい事は上司に聞いてやってたので特に問題はなくこなしてた。

 

 

ある日ガーリックトーストが納品された。

ガーリックトーストは出来上がった状態で冷凍で納品されてた商品で、切りやすい様に冷蔵庫で解凍していたのだが

ポンコはそれがお気に召さなかった様子。

 

「あの、前から思ってたんですけど、何でこれ解凍しておくんですか?冷凍のままでも切れるじゃないですか?バター溶けちゃうから良くないと思うんですよ」

 

 

確かに冷凍のままでも切れる事は切れたけど、中々の固さだったし下手した冷凍のままだと割れる可能性もある。

冷蔵解凍しても特に問題は無かったし。

むしろ社員の指示でそうやってたわけで、その日解凍したのは私ですらない。

 

 

マウントを取りに来た時のポンコは少し声を荒げて強めに言ってくる。

 

 

それでその声を聞いたサブが割って入って来てくれた

 

「冷蔵解凍してもバターは溶けないし、解凍した方がきれいに切れるから良いんだよ」

 

そう正論を言われても何だか納得のいかない様子のポンコさん

 

 

ポンコにとってサブもあとから来た後輩なので、心の何処かで見下していたのだろう

 

何かとサブにはかみついていた気がする

 

ステーキの焼きが甘くないですか?とか以前はこうやってましたけど?とか

何を支持されてやっても「でも・・・」って言葉が続いて素直にやる事が少ない

そうなるとサブの中でもポンコの心象はどんどん悪くなっていくしかない。

 

 

 

 

私の後に一人アルバイトが入ってきた

 

その女の子は25歳くらいだったが経験者で調理師免許を持っている子だったので有能な子だった

何を教えても素直にやるし、やっても上手にやる

 

それがまたポンコの気持ちに陰りを見せ始める

 

 

ポンコは常に何か仕事をしていたいタイプだった

それは悪い事ではないが、限られた仕事量で人の仕事にまで手をだしてしまう程

 

私なりの時間配分でやる事を決めてても勝手に色々やられてしまうのだ

 

 

それを見かねたサブは私に他の仕事を振ってくれる様になった

 

それもまたポンコは気にいらなかったようだ

 

 

「何で私だけ・・・!!」という想いが徐々に強くなっていったのだと思う

 

 

ある日

 

 

私がいつも休憩後にやる仕事をランチタイム中にやり出したポンコ

 

しかも結構場所を取る作業なのでランチタイムにやるべき事でもない

 

で、場所がないから私の方に来てココ借りますねとか言って超絶邪魔な場所で色々広げてやり出した。

正直「今それやるんかい」とか思ったけど、放置して洗い物を変わりに洗ってたらそれも嫌だったみたいで洗い場を行ったり来たりして

邪魔をしてくる。

何やねんコイツと思ってるとサブが声を荒げた

 

 

「ねぇ何でそれ今やってんの?」

 

 

「それいつも休憩後にいちさんがやってるよね?何でそれやる必要あるの?休憩後にいちさんそれやられたらやる事ないよね?何で人の仕事取っちゃうの?しかもこの時間にそんな場所広げたら邪魔なんだけど?」

 

 

ちょっと強めに言われたポンコは少し委縮はしたものの言い返した

 

「でも・・・前はこうやってやってた事もあるし」

 

そもそもそのやり方にも問題があった

私がやってるような正当な手法ではなく雑な手法で食材を扱っていた

 

 

 

「いや前にやってたとか関係ない。そもそも何そのやり方。誰もそんなやり方でやってねぇよ。何だよこれ」

 

 

 

だんだんサブの声も強くなってきた

 

 

私を挟んで言い争うのは止めて頂きたい

 

ポンコは委縮しながらも「でも」「だって」「前の人が」と続けたがきれたサブは強く

 

全て「関係ない」で一蹴して終わった

 

 

そもそも食材に対する扱いがひどかったのも問題だ

 

 

サブはそこにもお怒りだった

 

「何のこれ?ゴミじゃねぇかよ。こんなのお客に食わせる気なの?チーフに写真撮って送ろうか?」

 

 

そうこうしうて何も言えなくなったポンコはそのまま洗い場に引きこもった。

 

 

不穏な空気にキッチン内は満たされたが、サブの言ってる事は口調が強めだったとしても正論だったし

私の事を思ってくれた事もあっての発言なのでポンコを諫めてくれた事に私は感謝した。

 

 

 

その後洗い場に用事があり彼女の背後を通ったら泣きながらブツブツ何か言ってて呪いでもかけられてるのかと思った。

 

 

 

怖かった・・・・照れ

 

 

 

自分のポンコツぶりを自ら露呈し、コミュ障なのも発揮して本気で孤立したポンコ

 

ある日店長の更に上の上司にポンコが相談した

 

 

 

「私テレビの話題とかできないのに皆その話ばっかりして入れないんです!どうにかしてください!!」

 

 

続く

 

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