離婚したいと思っているなら絶対にしてはいけない家の買い方は?

バツイチ子持ちのまるは現在賃貸物件で息子と二人暮らしをしています。実はこんな私ですが、結婚時代には持ち家に住んでいました。その持ち家、実は共有名義で購入したんです。で、この共有名義が離婚自体にも、離婚後にも大変な影響を与えました。ほんっとうに共有名義にしたこと、というか家を買ったことを後悔しています。後悔しかしていません。

今回は、体験談として共有名義で家を購入すると、こんな嫌なことが起こるぞということをご紹介します。

本当は家を買うのは嫌だった

本当は家を買うのは嫌だったんです

当時、私の育休が終わることを想定して、私の実家の近くに移り住むことになっていました。それに際して物件を探していたわけですが、私としては仕事もどうなるか分からないしいきなり家を買うなんて絶対に考えられませんでした。そもそもすでにモラハラが激しくなっている時期でもあったので、元夫と住む家をローンを組んでまで買うということも本当に嫌だったんです。

元旦那も納得して、賃貸に住むはずだった

元夫と持ち家を買うことが本当に嫌だった私は、元夫に全力でプレゼンをしました。いきなり家を買うことがいかに危険か、賃貸の利点は何かを元夫が気持ちよく受け取れるよう配慮しながら何日もにわたって訴えかけました。

それが功を奏して、元夫は賃貸がベストという結論を出しました。心の中でガッツポーズをしたのを覚えています。ところが、ほんの数日で、元夫の心は180度変わってしまいました。

私が家を買うことになった理由は姑

嫌だった家の購入を決めた理由は姑でした

元夫は重度にマザコンでした。モラハラだわマザコンだわで、忙しい元夫です。平日だろうが休日だろうがお構いなしに連絡してくる姑に、何の違和感もなくついていく元夫は、いつものように姑とお出かけして帰ってくるなり言いました。

「引っ越し先は家を買うことにしたから」

姑が、いつものように大騒ぎして、「賃貸はお金を捨てているのと同じ。引っ越しするなら家を買わないと損」とまくし立て、あれだけ必死でプレゼンした私の意見は全却下になったのでした。

当然私は反対しましたが、元夫から大声で罵られただけではなく、姑からも「あなたが家を買いたがらないんですって?買いなさいよ。買った方がいいわ。どうしても嫌って言い張るなら強い方ないけど・・・。後から私のせいにされたくないし。でも、買った方がいいわよ」と延々1時間圧迫を受け、押し負けてしまったのでした。

今思えば、この敗北がいけませんでしたが、ここで食い下がってもモラハラとDVの元夫の攻撃にあったかもしれませんので、何がベストだったかは今回は考えないようにします。

どうして私が共有名義で物件を買ったのか?

そうして家を買わざるを得ないことになってしまった私。家探しでも元夫への憎悪を募らせましたが、それだけではすみませんでした。

元旦那だけでは満額のローンが組めなかった

元夫はローンを満額組めない状態でした

あれだけ人を罵りながら「ママの言う通りにするんだ!言うことを聞け!!」と鼻息荒く言い放った元夫でしたが、いざ購入する物件が決まったときに、元夫だけでは満額でローンが組めないと言ことが発覚しました。お金に汚い元夫は、過去の使い込みや安易にローンを組んでいたことで、限度額がかなり低かったんです。

仕方なく、私と共有名義で物件を購入することとして、ローンもそれに応じてそれぞれに組むことになりました。

権利とローンの持ち分は元旦那2:私1だった

元夫が組めるローンの限度額で考えて、持ち家のローンは元夫が2に対して、私が1になる金額で借り入れを行いました。どちらも35年ローンです。

離婚したいと思っている人間と共有で家を買い、35年ローンを組む。クレイジーですね。クレイジーとしか言いようがありません。当時の自分。モラハラを受けるというのは、こういったクレイジーに気づくことができなくなるってことなんです。

共有名義で何が困ったか?

さて、そのようにしてクレイジーなローンを組んだ私ですが、入居してしばらくたち、別居の日を迎えます。迎えますというか、私が迎えさせたんですが。

その別居開始後から、私の戦いが離婚以外にもう一つ始まることになりました。そう、家の売却です。

別居してからもローンがある。住んでないのにローンを支払う

ローンを持っているので、当然私にも月々の支払いがありました。月々23,000円と、ローン返済の金額としてはとても低い金額ですが、住んでいない家のローンとなるとずっしりとのしかかってくる金額です。

私は当時まだ大学の奨学金を支払っていましたし、別居で実家に厄介になるのに月々5万円を実家に支払っていました。離婚のために営業職を辞め、派遣で事務職を始めたのですが、月のお給料は手取りで17万円程度。実家から出るために貯金したくても中々ままならず、ローンは本当に目の上のたんこぶ状態でした。

出ていくと言った元旦那は結局2年居座った

別居を開始した後、当時の私の弁護士からの働きかけで、元夫は家の売却のために退去することを約束しました。ところが、そこから実に2年もの間、その家に居座りました。お金に汚い元夫でしたので、私という管理者がいなくなればあるだけ使ってしまって、引っ越し費用も工面できないということは明らかでした。

その2年の間に離婚は成立し、離婚のために契約した私の弁護士との契約は終了しました。つまり、弁護士がいない状況で元夫が居座っている持ち家の売却を勧めなくてはならなくなったわけです。

私が共有名義の持ち家を手放すことに成功した方法

ではどうやって持ち家を手放すことに成功したか?それにはいくつかのラッキーと、積み重ねた努力がありました。

元旦那が弁護士を雇ったことが幸いした

離婚成立後、元夫は弁護士を雇って面会交流のための調停を申し立ててきました。離婚の際は面会はしないと言っていた元夫でしたが、養育費を払うことに裁判所が決めましたから、それの交換条件的に面会を求めてきたんです。

そこですかさず私も「離婚後の紛争解決」という名目で調停を申し立てました。すでに元夫が調停を申し立てているわけなので、調停の場に来ないというわけにはいきません。ある意味元夫のおかげで、元夫自信を裁判所の調停の場に引きずり出すことに成功したんです。

元夫が弁護士を雇ってくれたおかげで、これまでは元夫がなきものとして無視してきた私からの書面もすべて、受け取らざるを得なくなりました。

実は私は毎月、私が権利を3分の1持っている物件に居座っている元夫に対して、賃借料として23,000円を請求する書面を送っていました。書面には退去についても早急に対応するよう求める文面も必ずつけていました。当然元夫はこの書面を無視していましたが、弁護士を雇ったことで、窓口が弁護士になり、「書面が届いていない」という嘘がつけなくなったんです。今回の内容とは直接関係ありませんが、これのおかげで、私は調停で請求を続けた賃借料を累計請求分満額を受け取ることができることになりました。

私が打ったバクチはこう

弁護士がいるとはいえ、私の弁護士ではありませんから、元夫が家から退去しないことには変わりがありませんでした。そこで私が打った最大のバクチはこう。

「共有名義で私が持っている3分の1の権利を、業者に買い取ってもらいます。業者は安く買いたたきますが、私はあなた(元夫)との関係が切れることが最大の目的ですのでたとえ大きな負債を抱えることになっても構いません。それほどに本気です。」

「私の名義分を買い取った業者は、それを競売にかけるか、法外な金額であなた(元夫)に買い取りを持ち掛けるかのどちらかですが、それはもはや私の知ったことではありません。それが嫌なら即刻退去しなさい。猶予は1か月です。」

法律ぎりぎりに違いありませんが、実際、共有名義の一部分だけを買い取ってくれる会社が世の中には存在します。その会社の目的は、私が元夫に言った通り。結構怖いですよね。でも、一応メジャーな企業がそれを謡っていましたから、もしもの際は本当にそうするつもりでした。

元夫の弁護士は最初私の申し入れを本気にしなかったようで、提示した期日までに返信をよこしませんでした。期日は調停日の直前に設定してあり、私は調停の場でそれをぶちまけました。そして、その日の調停の場で退去の日取りを決めないならば、そのまま計画を実行すると告げました。

当然元夫側は、持ち家の権利を共有する相手が業者になってしまってはとても不利です。私が本気だと分かるやいなや、すぐに退去の日程を提示してきました。その際、2か月後の日付を提示してきましたが私は突っぱね、1か月後までに退去することで話がまとまりました。

こうして私はどうにか共有名義の物件を売却する運びに持ち込むことができたのでした。

私が思う、持ち家の名義のベストは夫側

共有名義で物件を購入したことは、私の結婚(それ自体も失敗でしたが)生活の中の最大の失敗でした。もしもこれから家を買うという方で、夫と一生一緒にはいられないかもと考えている方がいるなら、私は迷わず名義は夫にまとめておくことをお勧めします。物件の権利は妻、ローンの支払いは夫ということができるならばそれもありですが、よほどの旦那さんでなければそんなことを良しとはしないでしょうから。

何故、夫の名義にするのがおすすめかというと、いざ離婚となるとき、モラハラなどの被害にあった場合、別居後の住まいは夫に知られたくないもの。お金はかかりますが、家の名義が夫なら、妻は子供と身の回りの物を必要最低限持って逃げることができますから。

って、そんなことを考えて家を買う人はいませんかね(^^;)

まとめ

今回は私の体験談で、共有名義で家を購入した悲劇のお話でした。後から振り返ってみると、結構危ない橋を渡ったかもしれません。元夫が雇った弁護士がちょっとヘボだったおかげもあって、何とか全面勝利にこぎつけましたが、もう一度あれができるかというと、無理ですね。もうこりごり。

今私は息子と自分が安心して住める家を買えたらいいなと思っています。共有名義ではない、私だけの名義の城を。

どなたかの参考になったら嬉しいです。

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