コロナ禍にGP(診療所)へ 〜以前といまの違い

 今月に入ってから、体のある箇所の皮膚に違和感を覚えました。見た目にも分かるくらいだったため、夫にも指摘をされ、「GPへ行った方がいいよ」と言われてしまいました。GPとは、イギリスの一般診療を行う診療所のことで、General Practiceを略してGPと呼んでいます。

 しかし、いまはコロナ禍。
 いままでとは違う対応になっているだろうことは、容易に想像できます。今回は、その違いについて書いてみようと思います。

 ちなみに、上記写真は、病院で処方された薬をBootsで購入したものです。ドクターが処方箋を指定した(私の場合はBoots)店舗にオンラインで送り、店舗へ行って、本人確認のためにいくつか質問されますが、自分の名前を言えば受け取れる方式でした。便利。

大前提:イギリスで医療を受診するには

 イギリスには、NHS(National Health Service)と呼ばれる、国民保健サービスがあります。税収で資金が賄われているため、無料で提供されており、加入者であれば、外国人であっても、誰もが平等に医療を受けることができます。もちろん、私も夫もNHSに加入しています。
 医療を受診するためには、まずは住んでいる近くにあるGPに登録をする必要があります。この登録を済ませてあることが、前提となります。

 多くの人は、徒歩圏にあるGPへ登録しているようですが、私たちの場合は、夫の勤務先の向かい側にGPがあり(自転車で25分、バスで10分ほど)、そこに登録しています。ちょっと家からは遠いですが、幸い、いままではこの遠さが問題になったことはありません。

 では、予約から受診までの流れを、いままでと現在と比較して行こうと思います(私が登録いるGPでのことなので、ほかのGPはこれに限りません)。

予約の仕方、これまでと現在

 さて、まずGPで診察を受けるためには、必ず予約が必要になります。予約なしでGPに行っても、すぐに見てもらえません。ここは以前と変わりません。

 どうやって予約を取るのかというと、これまでは、直接出向く(受付で事務員さんに言えば、予約を入れてくれる)、または電話をかける、オンライン予約(パスワードを知っている必要があり、受付に言えば教えてくれるらしい)、という三つの方法がありました。

 しかし現在は、予約を取るために、GPのサイトに用意されているフォームに、自分の現状と診察をしてもらいたい旨を書き込んで送ると、折返し、SMSが届くか、電話がかかってきて、そこではじめて予約を取ることができるようになっていました。
 いままでは、予約を入れても診察が一週間後だったりすることがほとんどでしたが、9月に入って取った2回の予約は、どちらも翌日の診察だったのはラッキーでした。おそらく、いつもより患者が少ないから、かな?

GPでの受付、これまでと現在

 これまでは、来院したら、受付横にあるコンピュータにイニシャルと生年月日を入力するだけで受付が完了するので、画面で指示された階の待合室へ行って、呼ばれるのを待つだけでした。

 いまは、誰もがなかに入れるようにはなっておらず、受付が外にありました。
 事務室の道路側の窓を受付としてして、そこでスタッフに直接、予約があることと、名前と生年月日を伝えて、予約が入っていることが確認できると、スタッフがGP入り口のドアを開けてくれて、どこで待てばいいのかを口頭で教えてもらう、という仕組みになっていました。以前と比べると、ずいぶんと人の手を経たやり方です。
 言われた待合室へ行くと、私以外には誰もいませんでした。
 以前は、待合室には数組が呼ばれるのを待っていることがほとんどだったのですが、現在は受診した2回とも私以外に待合室で待っている人はいませんでした。それだけ受診している人が少ないということなのでしょうか。

診察

 予約をするさいに、診察当日は必ずマスクをするようにと言われるので、受付でも診察でもマスクをしていました。
 診察をしてくれたドクターたちは、フェイス・シールドにマスク、ゴム手袋で完全防備。それ以外は以前と変わらずでした。

 そういえば、私は利用しませんでしたが、SkypeやZoomといった、オンラインミーティングのツールを使った診察もやっているようです。患部を見てもらうようなものには不向きですが、相談事などだったら、自宅にいながら、先生の顔を見てお話しができるのはいいですよね。

コロナ前とコロナ後で変わったこと

 こうやって見てみると、コロナ前とコロナ後で大きく変わったのは、予約の取り方でしょうか。アナログ方式に来院や電話をして予約をしていたのが、オンラインへとデジタル化されていました(予約を申し込んだ後はGPから電話がかかってきましたが)。来院してからの受付は、デジタル化からアナログへ変わりましたが、昔を知っているからか、さほど気になりませんでした。
 コロナ禍では、あるものはアナログからデジタルへ、別のものはデジタルからアナログへと変化しているのが、とても興味深いと思ったGP絡みの出来事でした。

 上記のことは、急を要しない場合の話であって、緊急時はNHSの111に電話するか、A&E(Accident and Emergency)へ行きましょう。

 A&Eのことは、別途書こうと思います(使ったことがあるもので……)。
 ↓ A&Eを利用したときのことを書いた記事です。

 
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