後半戦のファイターズが失速していくか、踏みとどまるか―、今週の楽天戦は今後を占う大切な一週間になりそうです。
 
正直、ロッテ・西武・オリに対しては戦力的に見て自滅さえしなければ負け越すことはない相手だと思ってますが、今のファイターズは自滅しないで普通にプレーすることが難しいんですよね。さらに、首位争いしている2チームに勝ち越すためには、守備でやらかさないことに加えて、実力以上のプラスアルファが必要でしょう。清宮や浅間あたりの伏兵の大活躍とか、西武戦のように運も味方につけた奇跡的な展開とかね。
 
でもまあ、本拠地ウポポイユニフォームでの勝率は高いので、そのご利益に期待しましょう。ウポポイ打線の爆発で勝利を掴み取ってくれることを祈るだけです。
 
 
さて今回は想像力を使って楽しむというお話。負け試合の翌日のヤフコメは、監督や選手をディスる書き込みでいっぱいです。そんなカッカするなよ、と言いたい。そもそもファンは表面的な一部の情報しか知らされていないんですから、すべてを知っているかのような言い方で監督の采配を批判するなんて、わたしには恥ずかしくてできません。選手のバント失敗やエラーの背景にもきっと知られざるストーリーがあるはずです。わたしらには知る由もない内部事情や選手たちのストーリーを妄想するのも楽しいですよ。わたしはそんなふうに優しく大きな心で観戦しています(笑)
 
先日、有原が7回無失点と久しぶりの好投をしました。キャッチャーは前回に引き続き宇佐美です。これ、試合前は皆さん石川のスタメンを予想したんじゃないですか。わたしも絶対に石川と組むはずだと思ってました。データ的にも石川と組んだときの有原は防御率が良いですし、最多勝の去年はずっとこのコンビでしたからね。しかし結果は宇佐美とのコンビで好投し、おかげで監督の選手起用に対するファンの不満も発生せず、ヤフコメが荒れることはありませんでした。
 
でもこの起用は、絶対なにか理由があったはずです。石川が軽くどこか痛めてるのかな。でも鶴ちゃんも選手登録されてる状態で、抹消されていないからそれはないか。有原がもう一回宇佐美さんとやらせてください、とコーチに訴えたのかもしれない。前回登板で炎上した夜に、鶴ちゃんが宇佐美と有原を焼き肉に誘ったんじゃないかな。3人で深夜まで打者への攻め方を語り合ったりしたのかな。有原がカルビを10人前食べた頃に、もしかしたら俺、カットボールに頼りすぎていたかも、と気づいたのかもしれない。ああ、絶対そうだな。なんてね。
 
清宮の起用法や、金子投手の運用、西川の状態など、裏で起こっているなにかを妄想して補完するのは、ファンの大きな楽しみです。文学小説は読む側が行間をどう補完するかによって駄作になったり傑作になったりするんです。感動は書き手と読み手の共同作業でつくるもの。
 
なんていうのかな、プロ野球も受動的に試合を見て勝つことだけに楽しみを見いだすよりも、チームや選手のドラマを妄想して、大きな流れで暖かくファイターズを楽しんだほうが深くお得に楽しめると思うのですよ。そうじゃないと、ストレスばかりが溜まってしまうじゃないですか。
 
(ところで、おにぎりよ。今週もエラーしたら俺は許さんからな!)