近年ますますオリーブオイルの健康効果に注目が集まり、店頭で目にする商品数も増えているなぁと感じます。ですが、巷で目にするすべての『オリーブオイル』が体にいい、というわけではありません。

まず結論から言います。

IOC規格の、『エクストラヴァージンオリーブオイル』を選んでください。
IOC(=International Olive Council/国際オリーブ協会)とは主要なオリーブオイル生産国も加盟する団体であり、イタリアやスペインなどヨーロッパ諸国の品質表示もIOC規格です。

日本では義務としてはJAS規格ですが、より高い品質を保証するIOC規格で表示する商品も徐々に増えています。
IOCもしくは、日本でのオリーブオイルの品質向上に努められているJOA(日本オリーブ協会)のロゴが入っているはずです。
(言い換えると、表示がない場合はJAS規格での表示になります)
 

 

 

そして、鮮度です。IOC基準によると、賞味期限は瓶詰めから18ヶ月と定められていることから、どの年度のオイルかすぐにわかります。その年に生産されたものを選びましょう。



ではまずはJAS規格から
『オリーブオイル』…酸度約1..0%以下
『精製オリーブオイル』…酸度約0.3%以下
(酸度=遊離脂肪酸の割合)

精製オイルとは、酸度等の検査により、そのままでは食用に適さないとされたオイルを脱酸、脱臭等の処理を施したもの…精製により、欠点を取り除くことができますが、同時に体にいい成分も取り除く事になります。




次にIOC規格、ここでは食用として販売可能なカテゴリーに絞ります。
『エクストラヴァージンオリーブオイル』…酸度0.8%以下
『ヴァージンオリーブオイル』…酸度2.0%以下
上記に加え、過酸化物の割合やオリーブオイル鑑定士による官能テストで、それぞれの基準を満たすことが条件となります。
 

上記2種以外で
『オリーブオイル』…精製オイルにヴァージンオイルを混ぜたもの。
『オリーブポマースオイル』…精製ポマースオイル(一度絞ったカスを再利用)にヴァージンオイルを混ぜたものも食用ですが、主に他の商品の材料として使われるため、市場で見る事はないので、この二つも詳しい基準は省きます。

 

 

それぞれの酸度のみを見るならば、JAS規格の『オリーブオイル』も悪くないように思えます。

だがしかーし。
そもそもIOC規格では酸度以前の基本のキ、
『オリーブの実から絞る工程のみで得たもの』
という表記がありません。
つまり、精製オイルにエクストラヴァージンオイルまたはヴァージンオイルを混ぜて、オリーブの香りの特徴を出したものである可能性があると言われています。
そしてJAS規格では『エクストラヴァージン』オリーブオイルの基準が明確にされていないため、あくまで商品名の一部として、『エクストラヴァージン』を名乗っていると思われる商品が散見されるのです。



とはいえIOCでのテストを受けていない = 低品質というわけではありませんので決して誤解しないでくださいませ。
ぜひ、体にも舌にもおいしいオリーブオイルにどんどん慣れて、ご自身で判断できるようになることが、日本でのオリーブオイル品質向上に一番の近道だと思います!

日本でも、特に一部の生産者さんの多大なる努力&成果も、私のオリーブオイル鑑定士のお師匠から聞き及んでいますので、この夏にでも小豆島を訪ねたいと思っています! (海水浴も兼ねてラブ

 

 

 


人気ブログランキング