シンガー、ミキ・ハワードが語るホイットニーの若すぎた死の理由

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https://www.youtube.com/watch?v=6AQLp7g-Ta4

スモーキーなボーカルで知られ、80年代、90年代に「Come Share My Love」や「Baby Be Mine」をはじめとする一連のヒットを飛ばしたR & Bシンガー、ミキ・ハワード。

ホイットニーと親交のあった彼女が語る、ホイットニーの早すぎた死について。

インタビュアー、クインシー・トーマス(ホイットニーの大ファン)によるこのインタビューで、ミキ・ハワードはホイットニーの抱えた苦悩について深く推察をしており、ファン達の間では「リアルなインタビュー」と賞賛されている内容。彼女の話からもわかるように、ホイットニーには沢山の傷があった。



Miki Howard Talks About Whitney Houston’s Death
Quincie Thomas (Studio Q) 3/19/2012

Translation by HRS Happyman


Quincie : マイケル・ジャクソンやホイットニー•ヒューストン、こういった偉大な才能が次々となくなっているけれど、そのことについてあなたはどう感じているの?特にホイットニーとあなたは親しかったわよね?

Miki: (ホイットニーの死を知った時)私は飛行機に乗っていたのだけど、クレイジーな経験だったわ。とにかく私、理由も見つからないのに、その時すごく感情的になって、涙が止まらなくなったんだよ。

とにかく悲しくてたまらなくて、後から思うと、ホイットニー本人が私に、この世を去ったって告げに来たんだろうね。

ホントに顎からポタポタ、涙がしたたり落ちるくらいで、もしかしたら更年期かホルモンのせいかな(笑)なんて考えていたんだよ。

そこにマネージャーのディオンがやって来て、私の額にキスしたの。そんなこと彼は普段わたしにしないからさ、「どうしたの、あんた?」って聞いたのよ、涙が止まらず、顔中マスカラが滲んでぐちゃぐちゃの状態で(笑)

そうしたら彼が言うの、「ニュース聞いたんだね」
「何のニュース?」と聞き返したら、「ホイットニーが亡くなったんだよ」

詳細を聞く前から泣き崩れてしまって、本当に私、あの時ひどく感情的になってしまったんだけどね。しばらくしてから私、ピンと来たんだよ。これを考えると、気分が重いんだけど..ホイットニーは疲れきっていたってこと。

miki howard

考えてもごらんよ、自分のことを理解してくれる人が周りにいないんだよ。誰も経験したことのないレベルの成功や人気なんてあったって、一体それをどうしたらいいのか、誰にもわかるわけがないんだ。

彼女が亡くなってから、人々も態度も変えたかもしれないけど、以前は彼女が『白人に魂を売った』だのと決めつけてさ。

ホイットニーは自分の黒人コミュニティーに拒絶されたと感じたんだよ。間違いなくそれが、ホイットニーが今、この世にいない理由の一部だと思うよ。

「私はニューアークの出身だ」「本当の私はこうだ」彼女はことあるたびに、自分がブラック・コミュニティーの一部だって、一生懸命強調してたよね。彼女は黒人として、自分のカルチャーに対して感謝の気持ちがあったのに、黒人の社会はホイットニーを認めなかったんだ。私の言う意味、わかる?

やれ「ホイットニーは白人かぶれ」だの、「ポップすぎる」だの、当時は誰もがそんな風にホイットニーについて話していたけど、考えてもごらん。

ホイットニーは、アリシア・キーズやビヨンセのような自分の後に続く、沢山の女性アーティストのために道を切り開いたんだよ。それまでは女性アーティストが「自分自身に正直で」いたいだの、ビヨンセみたいにお尻出してダンスするなんて、ありえない話だったんだよ。

ブラック・シンガーは全員ブルース・シンガーと思われていた時代から、白人優先の社会の中、なんとか黒人達は自分たちの優れたイメージを外側に伝えたい、世の中に認められたい、って頑張ってきた。

しかも自分達のコミュニティーだけじゃなく、他の人種にも良さが理解してもらえるなんて、黒人の文化にとって、ホントで大きな出来事だったんだよ。その大きな役を遂にホイットニーが果たして、やっと私達は(文化の)壁を壊すことができたんだ。

後に続くアーティストはそこから恩恵を受けるかもしれないけど、先頭を切る者は、いつだって厳しい目に会うんだ。
ホイットニー自身もそれがどんなに厳しいことか、分かってなかったんじゃないかな。

もし私だったら、年がら年中疲れてて、「この部屋から出て行け!」なんて、周りに怒鳴り散らしているかもしれないね(笑)。

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