京都には奇妙な話が数多く伝わっています。ここでは京都のあちこちにある、不思議な伝説のなかからいくつか紹介します。
最初の話は鉄輪(かなわ)の井戸。ここは烏丸線の五条駅から徒歩5分ほど、「命婦稲荷社(みょうぶいなりしゃ)」のなかにあります。命婦稲荷社は細い道を入った場所にあり、縁切りの利益でも知られているところ。
昔のこと、とある女性が自分を捨てた夫を、祈り殺そうと丑の刻参りをしていました。ただ途中で力が尽き、井戸に身投げしたという伝説があります。
相手にこの鉄輪の井戸の水を飲ませると、悪縁が切れることに。現在は枯れていますが、水を持ち込み祈願する人が後を絶ちません。
続いては弁慶石の話。京都市役所前駅からは徒歩約7分ほどの場所にあるのが、高さ1mくらいの弁慶石。
かの有名な武蔵坊弁慶は、少年時代にこの辺りに住んでいました。この石をとても大事にしていたそうです。
弁慶の死後は、別の場所にこの石は移されました。ところがある日のこと、三条京極に行きたいと石が泣き声をあげました。
さらに熱病までが流行り始め、人々は驚きました。弁慶の祟りを恐れ石を三条京極に戻すと、石はピタリと泣きやんだと伝えられています。
さすがに京都には、色々な奇妙な話があるものですね。
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