映画『ふしぎの国のアリス』の英語名は? (つづき)

映画

前回のつづきで、映画『ふしぎの国のアリス』の公開記念日をお祝いした投稿を見ていきます。

twitter投稿

Disney Animation


ディズニー映画の公式アカウントの投稿です。長いですが、2文です。

It’s a very important date! Celebrate the anniversary of Alice in Wonderland with visual development artwork by Mary Blair, courtesy of the Walt Disney Animation Research Library.

一文目は初級レベル。

It’s a very important date!
とても大切な日です!

 
二文目は長いので3つに分割します。

Celebrate the anniversary of Alice in Wonderland

これは、初級レベルですね。「celebrate 祝う」なので、「Celebrate the anniversary of Alice in Wonderland 『ふしぎの国のアリス』の記念日をお祝いする」
 

with visual development artwork by Mary Blair

ここの部分は「Mary Blair メアリー・ブレア」氏が誰であるかを知っていないと少し難しいかもしれません。メアリー・ブレア氏は1939年からディズニースタジオに所属して、映画『シンデレラ』やディズニーランドの「イッツ・ア・スモールワールド」のコンセプトアートを描かれた女性です。コンセプトアートをスタート地点にして、映画やアトラクションの製作が開始されます。投稿の画像がメアリー・ブレア氏による映画『ふしぎの国のアリス』のアートであることに気が付ければ、この文面は「メアリー・ブレア氏によるアートとともに」というような意味であることがわかると思います。つまり「visual development artwork」は、コンセプトアートのように映画製作に必要な絵を指す単語であろうと推定できます。今回は、適切な日本語がないので、カタカナで「visual development artwork ビジュアル・デベロップメント・アートワーク」と訳します。
 

courtesy of the Walt Disney Animation Research Library.

最後の部分は、「courtesy」が重要単語ですね。ディズニーリゾートに詳しい人であれば、もちろん知っていますね。ディズニーのテーマパークで働くキャスト(従業員)は次の4つの行動基準(SCSE)を基に接客をしています。

  • Safety(安全)
  • Courtesy(礼儀正しさ)
  • Show(ショー)
  • Efficiency(効率)

上から順番に優先順位が高く、テーマパーク・アトラクションの運営は安全が何よりも大事で、残りの3つが満たされたうえで最後に効率性を考える、という指針です。
ちょっと、脱線しましたが、今回は「courtesy 好意」という意味でつかわれています。「courtesy of」より後ろの部分は、最後の「Library ライブラリー」という単語とそこまでの単語の頭文字が大文字であることより固有名詞であることがわかります。よって、「courtesy of the Walt Disney Animation Research Library ウォルト・ディズニー・アニメーション・リサーチ・ライブラリーのご好意により」という意味になります。
 
以上のことより

It’s a very important date! Celebrate the anniversary of Alice in Wonderland with visual development artwork by Mary Blair, courtesy of the Walt Disney Animation Research Library.
 
とても大切な日です!ウォルト・ディズニー・アニメーション・リサーチ・ライブラリーのご好意により、メアリー・ブレアのビジュアル・デベロップメント・アートワークで、『ふしぎの国のアリス』の記念日をお祝いしましょう。

という意味でした。

Disney Weddings


ディズニーウェディングの公式アカウントの投稿です。美しい結婚式場ですね。

On this day in 1951 Alice in Wonderland premiered in theaters. In celebration, we’re throwing it back to one of our favorite Alice in Wonderland inspired weddings.

4つ目の投稿なので、結構わかると思います。訳は最後にまとめて書きますので、説明を読みながら自分で考えてみてください。
 
一文目は、下のように区切るとわかりやすいですね。

On this day in 1951 / “Alice in Wonderland” premiered in theaters.

premiered は「premiere 初演を行なう」の過去形です。
 
二文目も区切りましょう。

In celebration, / we’re throwing it back to / one of our favorite “Alice in Wonderland” inspired weddings.

celebration は上で説明した「celebrate 祝う」の名詞で、「celebration 祝賀」ですね。throw it backの訳が難しいので、先に後半を見ていきましょう。

one of our favorite “Alice in Wonderland” inspired weddings

「inspired インスパイアされた」という意味です。
 
さて、二文目は

we’re throwing it back to … weddings.

という短い文にして考えると「throw (すばやく)投げる」+ back という形から、この写真が再投稿されたものだと推測できます。(間違っていたら、ご指摘ください。)
 
文の意味はすべてはわかりましたか?
訳はこのようになります。

On this day in 1951 Alice in Wonderland premiered in theaters. In celebration, we’re throwing it back to one of our favorite Alice in Wonderland inspired weddings.
 
1951年のこの日、ふしぎの国のアリスは劇場で初演されました。お祝いに、ふしぎの国のアリスにインスパイアされた私たちのお気に入りの結婚式を再投稿します。

 
こうやっていっぺんに見ていくと、同じ事柄でもいろいろな言い方があることがよくわかりますね。
 
 
 

celebrate  祝う
courtesy  好意
premiere  初演を行なう
inspired  インスパイアされた

 

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