カナイマ国立公園(ベネズエラ)

Juan Manuel PérezによるPixabayからの画像 カナイマ国立

※アイキャッチ画像は版権フリー「Juan Manuel PérezによるPixabayからの画像」

Canaima National Park ( Venezuela ) OUV(vii)(viii)(ix)(x)

1994年世界遺産登録

■東京23区がすっぽり入るほどの頂上をもつ天空の山々

ベネズエラ南東部ギアナ高地には、いつも比較に使わせていただいている、四国で例えると1.5倍以上の面積を誇るカナイマ国立公園があります(オーストラリアのカカドゥ国立公園」やタンザニアのセレンゲティ国立公園」は四国とほぼ同面積)。

ここは広大なだけでなく、約9割が前人未踏の地であることから、地球最後の楽園とも呼ばれています。

特に前人未踏せしめているのは、その森林と、100を超える世界でも珍しいテーブル型の山々がそびえたつ環境です。最大のテーブルマウンテン「アウヤン・テプイ」の頂上は東京23区と同じくらいだそうです。

これらのテーブルマウンテンは約20億年も前の花崗岩の上に砂岩が積み重なり、この砂岩がかつて海であったことを証明しています。そしてここギアナ高地は大陸移動が起こらず、中生時代から今も変わらない環境を維持しているのです。

なおベネズエラには約50の民族がいますが、カナイマ国立公園近辺に住まうペモン族の言葉で、テプイとは神の家という意味だそうです。

アウヤン・テプイの頂上から流れ出る、約1kmを一気に落下する”アンヘルの滝”あるいはアメリカ人のエンジェル氏が探検したことで知られるようになった”エンジェルフォール”と呼ばれる滝があります。

一段滝としては世界一の落差で、東京タワー3つ分ですから、その水量とは裏腹に地表に届くころには霧になって消えるため、滝つぼができないのです。

ペモン族からはケレパクパイ・ベナ又はケレパクパイ・メル(「最も深い地にある滝」の意)と呼ばれているそうです。

山々にぶつかってできる雲が雨をもたらし、山岳地帯に広大な熱帯雨林とサバンナが入り組み、豊かな生態系が保たれています。そして数千種もの顕花植物、バクなどの有蹄類のほか、絶滅危惧種のオオアリクイも生息することから、世界自然遺産の登録基準すべてを満たします

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