当日のプログラム表紙。

(2018年10月26日)

 

 

こんにちは。

 

 

日瑞交流コンサート第②報です。当時

のブログに加筆修正を加えてあリます。

そう記憶が薄れないうちに。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

コンサートの第2ステージはモーツアル

ト・レクイエムだった。

20分の休憩ののち再入場した。

 

 

レクイエムは演奏時間1時間近く、スタ

ミナ勝負でもある。指揮は坂本和彦先

生なので心強い。

 

 

演奏曲は14曲だが、印象に残ったこと

を書き留めておこうと思う。

 

 

1曲目は入祭唱。穏やかな歌いだしか

らレクイエム・エテルナムと歌う。

最後はフーガで終わりキリエにつなげ

る。

 

 

第2曲の「キリエ」。アダージョのフーガ

からアレグロのフーガ。全部フーガ!?

実はこれが一番大変だった。

 

 

キリエ・エレイソンから始まりひたすら

キリエ、エレイソンと歌う。油断すると

他のパートにつられる。滑舌と腹筋をフ

ル回転しても追い付かない。

 

 

あれよという間に自分を見失ってし

まう。そうなったらもう地獄。歌ってい

るふりをするしかない。

 

 

第3曲は「ディアス・イレ」怒りの日で

有名だ。いきなりフォルテの歌いだし。

トランペットとの掛け合いは最高だっ

た。速いが気分良く歌えた。

 

 

最後の審判を恐れる場面だから激しい

曲である。戦争混乱と疫病が流行った

時代背景もあったのだろう。

 

 

伴奏なしでオケと同時にでる。思い切

り歌うと飛び出してしまいそう。それに

してもなんてドラマチックなんだろう。

 

 

第4曲は「トゥーバ・ミルム」奇しなるラ

ッパの響き。ソロ4重奏で息をつく。

 

 

ソリストはレクイエムでは特に重要だ。

合唱を引っ張る役割もある。そのでき

映えは曲を左右することになるから。

 

 

第5曲「レックス・トレメンデ」は珍しく

フォルテはないがテノールは高音が多

いから喉を使いすぎないこと。

 

 

第6曲「レコルダーレ」はソロ曲。

第7曲「コンフターティス」はフォルテ

で出てやはり高音が続く。

 

 

高音をだすための、声の鍛え直しは積

年の課題。出ないまま放置するとでなく

なってしまうようで怖い。

 

 

第8曲はあの有名な「ラクリモサ」。こ

の曲の作曲途中でモーツアルトは世を

去ってしまった。

 

 

涙の日といわれるこの曲は甘美で美し

いがとても悲痛な旋律だ。

モーツアルトの心を表しているのでは

と思う。本人はどれだけ無念だったろ

うか。

 

 

レクイエムの完成は弟子ジュスマイヤ

ーがモーツアルトの遺稿をもとに補作

したといわれる。

 

 

モーツアルトレクイエムは合作なの

だ。だからといって作品の価値が損な

われるわけではない。

 

 

レクイエムは「死者の罪を軽くして

くれるよう祈るミサ曲」という。レク

イエムは安息をという意味である。

 

 

日本では単に鎮魂歌と称するが、レ

クイエムには死者の魂を鎮める、なぐ

さめるという意味はない。

 

 

第9曲の「ドミネ・イエス」と第10曲の

「ホスティアス」は奉納唱である。

モーツアルトの自筆譜がここで一部

復活するのがうれしい。

 

 

レクイエムの奉納唱は煉獄の刑罰

からの救いを祈る独自のものである。

フォルテとピアノが交互にでてくる。

繊細に歌いたい。

 

 

11,12曲は神を讃える聖歌である。

オザンナが歌われる。ここからジュス

マイヤーの作曲となるが違和感はな

い。

「サンクトウス」

「ベネディクトウス」

 

 

13曲はキリストに世の平安を祈る聖

歌である。

「アニュス・デイ」

 

 

いよいよ最終の第14曲「コンムニオ」

(永遠の光を)に辿りついた。

聖体であるパンと葡萄酒を拝領する

際に歌われる聖体拝領歌である。

 

 

モーツアルトの意を受けてジュスマイ

ヤーが作曲したといわれる。はじめ

に回帰せよと。

最初の1,2曲の旋律が歌詞を変えて

再現される。

 

 

バスのレクイエムから始まる二重フー

ガの嵐。必死で歌う。置いて行かれな

いよう、遅れたら口パクしか方法がな

い。

 

 

お客さんも拍手もせずにじっと聞いて

いるわけだからしっかりと歌いたい一

心であった。

 

 

1時間は長い。言葉があるから器楽ほ

ど飽きないと思うが、途中で眠くなる人

も出てくると思う。

ラテン歌詞はひどく難しくはないが曲

者なのだ。

 

 

でもレクイエムもミサのうち、定型文な

ら覚えられる。そうすれば歌うのも聴く

くのも楽しくなるというもの。意味がわ

かれば眠くはならない。

 

 

聴くも歌うもまず曲の意味を理解する

ことだと思う。定型文だからできれば

覚えたいもの。

 

 

全曲終了。歌い終わったときには足が

硬直していた。う、う、動けない。

もうカーテンコール長すぎ!(やつ当

たりだよね、笑)

 

 

最後に合唱団全員が頭を下げて感謝

の気持ちを表す。客席との一体感を

感じて疲れは吹き飛んでしまった。

 

 

まさに国際交流コンサートにふさわし

い幕切れ。満ち足りた気持ちになりス

テージを降りる時も軽く目礼をして退

出した。

 

 

一時間近くじっと聞いてくれたお客さん

本当にありがとうごさいました。客席

では暖かい拍手が長く続いていた。

 

 

着替えして懇親会場へ向かった。会場

は立垂の余地もない大混雑。語学が

まるでダメなためせっかくの交流チャ

ンスを十分生かせなかったことが残念。

 

 

次の機会があれば片言だけでもしゃべ

れればいいな。

こうして私の日瑞交流コンサートは幕

を閉じた。

 

 

以下番外です。私のおすすめ動画でお

別れです。3曲選びました。

モーツアルト絶筆のラクリモサとあの

嫌らしい、いやいや愛らしいフーガ特

集です、笑。

 

 

全曲掲載したいところですが聴くのが

大変ですからね。ユーチューブで好き

な演奏をお聴きください。

 

 

〇ラクリモサ(涙の日)

 

 

 

 

〇レクイエム&キリエ

 

 

 

〇コンムニオ(永遠の光を)

 

 

 

(あとがき)

 

今年は、コロナというパンデミックで

歌、合唱、そして各種イベントは大

きな打撃を受けました。

 

 

それでも再開の芽を摘むことはでき

ません。今は小さくてもそのうち大

きな流れになるでしょう。

 

 

歌には伝統と力があります、コロナ

などに負けてはいられない。心を合

わせて頑張りましょう。

 

 

最後までおつきあいいただきありが

とうございました。

 

 

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