衣食住の実験ノート

衣食住や育児にまつわることを、いろいろ試して、考察しています

おリバティ

  

リバティプリントのことを、うちでは「おリバテイ」と呼んでいる。

使用方法は、「そのバッグ、まさか、おリバティ?」みたいな感じ。

もちろん、これは丁寧語の「お」だけど、「お!リバティ」といった感嘆のニュアンスも少なからず入っている。

 

なぜ、丁寧語なのか。

今さら説明不要かもしれないが、リバティプリントとは、イギリスのリバティ社による、タナローンとよばれる生地のこと。タナローンはコットンでありながら、シルクのような風合いで、生地屋さんでは特別な場所に置かれている。有名な小花柄いがいにも、車の柄やリボン柄、キティちゃんとのコラボ柄もあったりと、デザインは意外に幅広い。

服などに生地が使用されていると、「LIBERTY PRINT」という黒に紫がきいたタグで、「リバティです」という証が与えられている。

 

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こちら、リバティのタグ。服や小物についている。

 

普通の花柄の生地は、1mあたり1000円前後なのに対し、リバティプリントは現在(令和2年8月現在)3410円(税込)。普通の生地の軽く3倍!

 

なんだけど、このリバティ、それ相応の価値がある。

デザインや色付けの美しさ、その美しい絵柄がなめらかなタナローンの生地に描かれているリバティ。生地屋さんで、いろんなリバティを眺めているだけで、うっとりした時間が過ごせてしまう。

 

美しさだけではなく、コットンなので普通に洗濯もできる。洗濯による生地の劣化や色落ちの速度はとても緩やかで、ちょっと色落ちしてくたびれても、貧乏臭くならずに、「品」がきちんと保たれている。

 

リバティに似せた、小花柄の「リバティもどき」の生地も使って、ソーイングをしたこともあるが、これが歴然の差。小花柄でそれっぽくしているのに、どうしても、「もどき」の域を出ない。それらしいものを使ってみると、逆にリバティのならではのよさを体感できてしまう。

 

そんなおリバティ、今から10年ほど前、長女が2、3歳ごろに、よく手作りの服を作っていた頃に夢中になっていた。

子どもなら、50センチでスカートやブルマパンツ、1mでワンピースが作れる。

 

●赤ちゃんの時の服

 

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サイズアウトすると、人に譲るようにしている子ども服だけど、リバティのワンピースは家で保管。。。かわいさのあまり、これは思い出の品として断捨離対象外に指定。

 

10年前に作ったものなのに、古さがない。普段着として、長女と次女二人がガンガン着倒していたのに、そんなにくたびれてもいない。さすが、おリバティ!

 

●子どものスカート

 

手芸では、スカートが一番簡単。四角い布を縫うだけ。リバティなので、気合が入っていたみたいで、ベルトの色を変えている。裾の折り返し部分を長めにとって、大きくなったら裾をおろして、4年くらいはいていたような。

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スカート。自分の地味な色合いの反動か、子どもには、華やかな「ザ・リバティ!」といった

生地を選びがち。季節を問わず、冬はダークな色のタートルなどを合わせる。

 

●袋物、あれこれ

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袋物。左は娘のシューズ入れ。真ん中の黒いのは、知人からのプレゼント。

ベルベットリボンの色が違っていて、かわいい。


 

リバティは永遠だなぁ。。。母と、ホビーラホビーレ(リバティを扱っている手芸店。各地のデパートにあり。)に行くと、母の目もキラキラし始め(65歳)、互いの好きな生地について語り始める。

母同様、おばあちゃんになってもリバティが好きだという自信がある。老後の目標は、「リバティを着ているおばあちゃん」にしよう。華やかなプリントは、歳をとってからのほうが、今より似合うような気がする。