おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案 + 入道雲の笑み

〔特定〕行政書士/知的財産管理技能士/国家試験塾講師等が生業の巷の一介の素浪人の日常

義務違反者のこと

2020-11-15 | マンション管理関連試験等サポート   

 

マンション管理士試験

次の次の日曜日が 本番

多少なりとも参考になれば ということで 続けさせていただきましたが

本日をもって 今回は サヨウナラ をさせていただきます

直前となり 受験の方ソレゾレの最終準備のお邪魔になってもいけませんので・・・

 

 

本日の 気になる 過去問題です

2016年 問 10 です

 

〔問 10〕 

マンション内で共同利益背反行為を行っている占有者に対して、区分所有者の
全員が集会の決議により訴えを提起しようとする場合に関する次の記述のうち、
区分所有法の規定及び判例によれば、正しいものは何個あるか。
                                                                     ※ 問い方を変えて利用させていただいています
ア  
専有部分を賃借している占有者の共同利益背反行為による共同生活上の障害
が著しく、行為の停止を求める請求によってはその障害を除去して共同生活の
維持を図ることが困難であるときは、賃借人に対し、相当の期間の賃借人によ
る専有部分の使用の禁止を請求することができる。

イ 
占有者が専有部分の転借人であるときに、専有部分の賃貸借契約を解除し、専
有部分の引渡しを請求するためには、転貸人と転借人に加え、原賃貸人である
区分所有者を共同被告として、訴えを提起しなければならない。

ウ 
専有部分を区分所有者から賃借している占有者に対して、原告ではなく、賃貸
人である区分所有者に対して専有部分を直接に引き渡すよう求めることはでき
ない。

エ  区分所有者及び区分所有者から専有部分を賃借している占有者に対して、
専有部分の賃貸借契約を解除し、専有部分の引渡しを求める訴えを提起するた
めの決議をするには、あらかじめ区分所有者に対して弁明の機会を与えなけれ
ばならない。

 

1 一個

2 二個

3 三個

4 四個

 

ア について

 58条の使用禁止の請求は 占有者に対して行うことはできない

                                           以下 条文省略アリ

(使用禁止の請求)
第五十八条 前条第一項に規定する場合において、第六条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、前条第一項に規定する請求によつてはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、相当の期間の当該行為に係る区分所有者による専有部分の使用の禁止を請求することができる。
 
 
 

イ について

転貸借なので 転貸借契約を解除することになる
転貸人と転借人を共同被告とするこことになるが 解除される契約の当事者ではないところの区分所有者
を共同被告とする必要はない 

 
(占有者に対する引渡し請求)
第六十条 第五十七条第四項に規定する場合において、第六条第三項において準用する同条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によつてはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、当該行為に係る占有者が占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除びその専有部分の引渡しを請求することができる。
 
 

ウ について

貸主に対する引渡しではなく 原告に引き渡す

原告は 占有する権原を有する者(専有部の所有者<転貸借の場合は転貸人に>に
引き渡す(60③)

 

(占有者に対する引渡し請求)
第六十条 第五十七条第四項に規定する場合において、第六条第三項において準用する同条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によつてはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、当該行為に係る占有者が占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除及びその専有部分の引渡しを請求することができる。
 
 

 

エ について

 弁明の機会は 占有者に与えれば足りる

 区分所有者には与えることを要しない(最判昭和62・7・17)

 

(占有者に対する引渡し請求)
第六十条 第五十七条第四項に規定する場合において、第六条第三項において準用する同条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によつてはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、当該行為に係る占有者が占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除及びその専有部分の引渡しを請求することができる。
2 第五十七条第三項の規定は前項の訴えの提起に、第五十八条第二項及び第三項の規定は前項の決議に準用する。
(使用禁止の請求)
第五十八条 
3 第一項の決議をするには、あらかじめ、当該区分所有者に対し、弁明する機会を与えなければならない。
 
 
 

義務違反者に対する措置に関しては 以前 次のようなことも 問われています

区分所有法59条の競売は 共同利益背反行為者を排除するための制度で競売
申立人に対する配当を予定しておらず 買受可能価格が手続費用及び優先債権の
見込額の合計に満たない場合でも 競売を行える という趣旨の判例(東京高決
平成16・5・20)のこと

59条1項の競売の請求は 訴訟の口頭弁論終結後に 被告であった区分所有者
からの譲受人に対しては 同訴訟の判決に基づいての競売申し立てはできない
とする判例(最判平成23・10・11)のこと

このことに関して
管理組合が59条一項の競売請求権を有していても 対象の区分所有権が譲渡
されてしまうと この権利を実現することができなくなります
そこで 違反区分所有者の譲渡行為を前もって防ぐための処分禁止の仮処分を
申し立てるという措置が考えられます
競売請求権を被保全権利とする民事保全法上の処分禁止の仮処分についての
ことです が
問題となっている区分所有者を排除するための競売なので その者が任意にその
区分所有権等を処分することについて禁止することは相当でない として管理組
合による民事保全法上の処分禁止の仮処分の申立てを認めませんでした
                               (最決平成28・3・18)

シンプルに言ってしまうと 
自身の意思で マンションから立ち退く(マンションから
自ら立ち退いてくれる とい
うことで 目的としていた排除でができたとも言えるのだ とも理解されましょうが 
ナン
トナク 肩透かしを食らってしまうような感がマンション管理組合には残る ? 
こともありま
しょうか ? ・・・)
そのあたりの違反者の行為については干渉のしようがない ということ ?
仮に
〔共同の利益違反者〕と関わりがある者への譲渡であっても 任意の譲渡である
ので
そこまでは禁止することは 今の制度では許されないということなのだ 
と 
自身は理解しています

 

正解は 正しいのはウのみなので  1 です

 

 

ということで 
試験前の参考としての集中掲載は 本年は ここまで

させていただきます

 

健闘を お祈りいたしております

 

                               はたけやまとくお事 務 所


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